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国見温泉連泊と暴風雨!秋田駒ケ岳

2012年08月19日 | 【山】東北
・・・ヤバイです。

メタボ対策の為に始めた山歩きのおかげで食が進みまくって、
体重増に拍車がかかりまくっています。
そろそろ五穀断ちの修行僧にでもならないと
摂取カロリーをペイできません。


それはそうと、今年のお盆はタイトル通りでした。


国見温泉石塚旅館の湯に浸かりこむため



自炊部屋に連泊だぁぁーー!
爆暑の関東から来た身としては、朝晩の涼しさは極楽浄土。



「よしっ!ノンビリ寛ぐぞーー」と思いきや、



久々の国見温泉にコーフンし、
朝・昼・晩・深夜・早朝と、働き蜂のように浸かりこみ、




ダウン・・。


数年ぶりの石塚旅館は、
相変わらず、すんばらしぃお湯でした。



なにしろ久々の北東北遠征なので近隣の温泉場徘徊も少々。



名物の冷麺もごちそうさま。
右は家用土産。ほぼ全部スーパーの特売で売られていたもの。



国見温泉でダラダラ過ごすのもアレなので、




秋田駒ケ岳の山歩きにも出かけて来ました!
コレが一筋縄ではいかない山歩きになったのですが・・



・・・というワケで


待ちに待った秋田駒ケ岳の山歩きです。


この秋田駒ケ岳、何を隠そう

ジャジャーン!!
幼少の頃に初めて歩いた、山デビューの地なのであります!!

たくさんの思い出が詰まった特別な山。
訪問前から懐かしさとワクワクが止まりません。


がっっ、当日は途中から生憎の雨と風とガスガス・・・・・。
我家が歩いた「前日」と「翌日」は天気良好だったようで、
なんとも引きが弱いというか、強いというか・・。




7:00国見温泉森山荘脇の登山道出発。

本日は横長根~大焼砂~男女岳~男岳~馬場ノ小路~横長根をまわる予定。
右回りか左回りかは、この時点でまだ未定。




きっちり整備された、とても歩きやすい登山道です。

後に、この登山道が人の手により、
いかに大事に守られているか知るのですが・・。


7:46横長根分岐。



名前の通り、横に長い尾根です。



8:18第二展望台。ここで小休止。
火山観測用基点がありました。



登山道が初秋の花々に囲まれています。




荒涼とした大焼砂に近づいてきました。




8:34男岳分岐。直進するか、左折するか迷いましたが、
ふと誰かに「真っ直ぐ・・」と、言われたような気が・・。

空耳かな?




なので、そのまま大焼砂を直進。




ここは両斜面が一面のコマクサ畑です。


勿論、花のピークは過ぎていましたが、
最盛期はさぞや素晴らしいと思います。




9:14横岳。




登山道右手に、阿弥陀池と男女岳が見えます。




9:20渦巻きが特徴的な小岳が目の前に。




どんより曇り空の下、
目の前に見える阿弥陀池と男女岳を目指します。




9:25鉛色の阿弥陀池に到着。

阿弥陀池避難小屋の周辺は、
八合目登山口から来たハイカーさん達で賑わっていました。

ちなみに国見コースでは、
ここまで誰一人出会う事はありませんでした。

驚いたのは、こんな天気の中でも子連れハイカーさんが数組いた事。
さすがファミリー登山のメッカです。


避難小屋から男女岳山頂は、もうすぐ目の前。



両側を高山植物に囲まれた木段を上りきり・・




9:45男女岳山頂到着!




三角点とお賽銭。

雨がポツリポツリ、風も強く吹き始めたので・・




とっとと下ります。


避難小屋で休憩をしていると、いよいよ雨がシトシトと。


いつもならダラダラと休憩を楽しむのですが、
こんな天気なので早めに切り上げ、




10:36男岳へ向けて歩き出します。
すると「通せんぼ」するように、目の前がみるみるガスで真っ白け。

挙句に、男岳と横岳の分岐へ出た所で、
体を押し戻すように、急な突風が吹きつけるではありませんか!


この時、ハッキリわかりました。


山が「来た道を戻りなさい」と言っている・・。


男岳~馬場ノ小路は諦めて、再び避難小屋へ戻り、
来たルートをそのままピストンする事に。




チングルマもションボリしています。



途中から雨も本降りになり、横岳からは風も強くなる一方。



そして風の吹きつける大焼砂を通過中、
本来通る予定だった馬場ノ小路方面を見て驚いた。

はるかに強い暴風が轟々と吹きつけるのが見える・・。
「もしあそこを通っていたら・・」そう思うとゾッとします。


大焼砂を抜けて少しすると、
雨降る登山道で、赤いカッパを来た男性が、
黙々と何か作業をしているではありませんか。


「はて?この人はどうしたんだろう?」


なんとこの男性、雨の中たった独りで鍬を握り、盛り土を作り、
流れ出る雨水を登山道の外へ逃がしていたのです。




男性の作った盛り土は要所要所点々と、登山道の下まで続き、
おかげで雨水が登山道に流れ込む事は、ほとんどありませんでした。

何気なく歩いた「整備された歩きやすい登山道」は、
実はどれだけ多くの手間がかかってきたのかと思うと、
その一歩一歩が心に熱い。




12:19無事、怪我もなく登山口到着!


その後しばらくして、下山を待つかのように、
まるで台風かと思うような暴風雨がやって来ました。

先ほど登山道を整備していた男性もすぐ後に下山され、
暴風雨はまぬがれた様子。


・・・もし・・


もし、行きの大焼砂の男岳分岐で、左回りのコースを取っていたら、
時間がかかり、この暴風雨に巻き込まれていたかもしれない。

もし、男岳と横岳の分岐で突風に押し戻されなかったら・・、
あの暴風の馬場ノ小路を歩いていたかもしれない。




山が、守ってくれたのかな・・。




幼い頃歩いた楽しいばかりの秋田駒。

「さぁ、今度は学びの時だよ、山は楽しいだけじゃない」


そんな事を秋田駒から教わった一日でした。



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