はしご湯別館

晴れたら山、雨なら温泉。さぁ、きょうはどっち!?

近くてよい山・紅葉の谷川岳(西黒尾根→土樽)その2

2017年10月05日 | 【山】谷川連峰・苗場
前回からのつづき


谷川岳山頂恒例「帰りのルートはどうするか会議」の結果、土樽へぬける事にした我家。


奥の院から先へ進むのは初めてです。


この辺りもトマの耳オキの耳に負けず劣らず紅葉が綺麗でした。


8:24ノゾキです。谷を覗いてみると足のすくむような一ノ倉沢の眺め。こんなトコを登るとクライマーの人は、脳内の興奮物質がバンバン放出されてヤミツキになっちゃうんだろーなぁー。それにしても一ノ倉沢のあの雪はずーーっととけないんでしょうか?


やがて目の前には、一ノ倉岳がドーン。「うげぇ・・アレを上るのかぁ」とゲンナリしますが、もう諦めて進むしかありません。気が付けば山頂であれほど吹いていた冷たい風も止み、ジリジリとした陽射しが照り付けてきます。とはいえ夏場のような蒸し暑さは無く爽やかなので体力的には(夏場に比べ)相当楽です。


一ノ倉岳への道は紅葉のトンネルでした。


振り返ると、急峻な谷川岳の姿にビックリ。谷川岳ってあんなに切り立っていたんだ・・。


そして紅葉越しの主脈の連なり。


8:52一ノ倉岳です。山頂にはガイドさんとマダム層の団体さんがいました。団体さんの横で三昧がカマボコ型の避難小屋を偵察中。内部は狭いものの綺麗です。ただしとても暑いです。そしてなぜか男体山のお守りがポツンと置かれていました。


ここからの眺めもたいへん良く、巻機山、平ヶ岳、会津駒ヶ岳など名だたる山々がズラリ見渡せます。


チョコンと見える尖がり頭は、標高は低いけれど百名山の山々にも負けぬ存在感を放つ上越のマッターホルンですね。ここもぜひ歩いてみたいトコです。


一ノ倉岳から先は夏に戻ったかのような景色でした。


麦秋のように草がなびいています。


9:17茂倉岳山頂です。数名のハイカーさんが休憩中でした。


では先へ進みましょう。どこまでも歩いて行けそうな気持のよい尾根道が続きます。


陽射しが強くなり、目の前に連なる山々の陰影がクッキリと浮かびます。


ああ、カッコいいなぁ。


歩いて来たトマの耳オキの耳もちょっとだけ遠くなりました。


さらに清々しい稜線をグングン下ると・・・


9:28茂倉岳避難小屋です。


とても立派な避難小屋で、内部は清潔でした。トイレは別棟で個室が二部屋あります。避難小屋にしてはちゃんと管理されしっかりとしたトイレでした。


水場は避難小屋とトイレ棟の間を進み、後ろの笹原を下った先にあります。下っている最中、笹が茂り先がよく見えないので「本当に1分で着くのかな~?」と思いましたが、本当に約1分ほどですぐ着きました。水場は細い塩ビ管から冷たく綺麗な水が流れていましたよ。ただし途中の道は、かなりドロドロでしたが~。

この避難小屋はいいですね。清潔感があり、しっかりしたトイレも完備、水場も近い・・文句なしです。


まだまだ気分良い稜線歩きは続きます。


ついつい足を止めて山々に見入ってしまう・・。


降りてきた茂倉岳方面を見ると紅葉が綺麗です。


何度も何度も立ち止まって名残惜しく眺めてしまいました。


足元にはたくさんの花々が咲いています。紅葉も花も楽しめてしまう贅沢な登山道ですね。


10:41最後のピーク矢場ノ頭です。・・・出た。谷川連峰お得意の〇〇ノ頭。主脈では次々と出現する「頭兄弟」に悪戦苦闘を強いられました。この山域にはいくつの「頭」があるんでしょーか?


さて、ここまで来て重要な事を思い出しました。土樽に抜けた後は電車に乗って土合まで帰らなきゃいけないのです。土曜日の上り土樽駅発は12時29分。そして山と高原地図の土樽駅までのコースタイムは約2時間。うーむ果たして間に合うんでしょうか?

もし間に合わなかったら次の15時24分発ってのがあるんですが、周囲に何も無い無人駅で3時間も時間を潰すって・・キツイな~~。コレは何としても12時台に間に合わせたいなぁ・・。


では、間に合うかどうかわかりませんが先へ進みましょうか。


矢場ノ頭を下ると、やがて樹林帯に突入します。この樹林帯がかなり厄介でした。



・・・というのも、


おそらくクロベだと思うんですが、奥会津の山にあるような大きな木の根が登山道を覆うようにウネウネと這っているんです。コレが歩きにくいのなんのって。木の根から次の木の根へと渡り歩く箇所もあって慎重に足を運びます。この光景を見た瞬間「こりゃあ、間に合わないかもしれない・・」と思ってしまった。


やがて景色はブナ林になるんですが油断してはいけません。ところどころ足元が粘土の滑り台状になっていて滑る滑る。このパターンでは登りではそれほど問題ないと思われますが、下りでは数倍厄介です。何度もズルっとコケそうになりました。途中で擦れ違った単独男性が「新潟側は昨日雨が降った」と言っていたので、それで滑るのかもしれません。


この後も樹林帯をぐんぐん下ります。相変わらず粘土状の箇所があって歩きにくいですが・・。標高を下げるにつれ近くを走る関越道の走行音が大きくなってきます。


11:52やっと茂倉新道の登山口に着きました。意外にも広々とした駐車場があったのにはビックリ。ツアーバスまで待機していました。おそらくは一ノ倉岳にいた団体さんのお迎えかな。この先は土樽駅まで舗装路を歩きます。

・・・が、実はこの時点で土樽発の時間を12時29分ではなく19分と記憶違いしてました。なので「こりゃあマズイ!乗り遅れるっっ!」「ここまできて12時台に間に合わないのは嫌だ~~!」と、かなーーり焦って重く走りにくいトレッキングシューズでバタバタと小走り状態。ノンビリと釣りを楽しむ人の横を駆け抜けてゆきました。

おそらくは12時台にしても15時台にしても、必死の形相でこの道を通り抜けるハイカーさんは多いと思います。

しかも駅に近づくにつれ道がわかりにくくなり「ここで間違ったら絶対間に合わない、命取りだよ~!」と、山より真剣に地図を確認。


12:10無事、土樽駅に到着しました。いや~~焦った、焦った。改めて時刻表を確認すると「あれ?29分?なんだ、もっとゆっくり歩いてくればよかった・・」と。

まずは待合室にある自動販売機で炭酸飲料をプハーッと一本。美味しかったな~~~。暑さ対策のため水は多めに持っていたので2.5リットルほどザックの中に余っていたけれど、やっぱり炭酸の爽快感は別もの。格別です。

土樽駅には男性ハイカーさんがひとりいらして「ここまで迷いませんでしたか?」と聞いてきます。なんでも同行の男性が、ここまでの道で迷ってしまい、いままさに駅に向かっているとのこと。その後、同行の男性も無事到着、ホッと一安心といったとこですね。

のどかな空気の流れる土樽駅は周囲に民家や商店などは見当たらす、野原にポツンとあるような無人駅で、登山客と釣り人のための駅なのかな?といった印象です。登山カードの提出場や、登山気分を盛り上げる谷川連峰案内図もありました。


さぁ~、電車が入線してきました。汗臭くベトベトドロドロになった姿で乗り込みますよ。まぁ地元の人にしてみたら見慣れた光景だと思いますが。車内は一般の人に混ざって越後湯沢から乗って来たと思われる登山客数名、鉄道マニアとおぼしき姿も。土樽は無人駅なので車内で車掌さんに運賃を支払います。


・・・それにしても、日常の中ではまず利用する事のないこの列車に、一年のうち二回も乗る事になるとは。


そして土合駅に着きました。ちなみに上り線は地上にホームがあるので例のモグラ階段は歩かなくてよいです。


その後はベースプラザ駐車場までトボトボ歩いて車を回収、帰路の途中で上牧温泉に浸かりサッパリと汗を流して帰りました。


初めて歩いた秋の谷川岳(あ、白毛門は別として)、夏の湿り気を帯びた熱帯地獄の様相は無く、空気は軽く爽やかで天敵のブヨもいません。夏場と比べ体力的には相当楽と感じました。紅葉も綺麗で、まさに「近くてよい山」でした!