サンパウロの庶民的生活

わたしの半径1メートル以内で考えたことや感じたことをつづってみようと思います。

マンジョッカ・ケーキ作り

2009-04-30 18:25:46 | Weblog
 子どもが幼稚園でマンジョッカケーキを作り、昼食後にみんなで食べたそうです。ケーキ作りのために、クラスの子どもたちがそれぞれ指定の材料を持ちよりました。我が家はココ・ハラード(ココの固形脂肪を削った白い細かい粉)を持っていきました。

 マンジョッカ・ケーキは密かにブラジルらしいケーキです。マンジョッカはキャッサバと呼ばれて日本でも数少ないながら食べられるお店があるようだけど、ブラジルはマンジョッカ原産国。普通はフライド・ポテトみたいに食べられるけれど、そのイモで、揚げ物だけでは飽き足らず、ケーキまで作ってしまうし、近所のパン屋さんでも売られている。レシピも色々。


 ↑のマンジョッカ・ケーキはマンジョッカずくし。下にはココ・ハラードが敷き詰められていて、間にマンジョッカも使われているのであろう、卵などと混ぜてプリン状の触感の生地があり、上部には粒粒のタピオカ(ブラジルではスグといわれる)がのせられてシロップがかかっている。甘いけど、案外おいしく、時々、(なぜか)安売りの時に買ってしまうことがある。
 このようなケーキ以外に、もっと、いかにも焼きケーキっぽく仕上がるレシピもあるけれど、とにかく、マンジョッカ・ケーキはブラジルの文化であり、幼稚園でまで授業中に作ってしまうのです!

豚インフルエンザ

2009-04-29 17:19:20 | Weblog
という話題を最初に知ったのは、インターネット上の日本語でのニュースだった。鳥だの豚だの、忙しいなあと思ってあんまり真剣には読んでいなかった。
 でも、ブラジルでも新聞の一面で、マスクをした人たちが歩いている写真が掲載されていた。
 日本でも世界でも同時に同じニュースが流れていることに現代文明のすごさを改めて感じる。

 豚インフルエンザにはすでにワクチンが用意されている!?のだとか。えらく早いなあと思った。そんなことを聞くと、不謹慎にもどこか人為的にさえ感じる数々の動物の名前がついた、人間への病気。でも注意しよう・・・

↑人間への逆襲!?人間のために食べられる予定の子豚さん…

墓地でデート

2009-04-28 18:06:38 | Weblog
 
 先週末に久々に再会した女性と、ある場所からの帰り道で墓地に立ち寄った。たまたま通りがかったから立ち寄ったのだけど、彼女は、私たち家族が墓地に立ち寄ろうとすることに驚いていた。
 でも、近くを通りかかったら、どうせなら歩道じゃなくて、壁を隔てて平行している墓地の通りを歩く方が興味深く…


 この墓地はそれほどすごいということはないらしいけれど、やっぱりすごい。さながら彫刻展。このようなお墓を建てた人は19世紀以降の移民の成功者に違いない。きっと、ブラジルでの苦労がバネになってこれほどゴージャスなお墓を作ろうと決心したのかも。

↑こんなレリーフつき地下一階地上2階建て、屋根裏付き!という感じ。我が家の狭アパートより総床面積が大きそう

 墓地を歩きたがるのは私たちだけでもないらしい。昔は、墓地でデートしてプロポーズしたんだとか(オット談。ほんとかな!?)。「一緒にお墓に入ってくれますか」は古今東西存在する(した?)ということかな?でも、ライトアップされたりすると、確かにもっと素敵な雰囲気になりそうともいえなくない。それに土の中で眠っている人だって、たくさん人が来てくれた方が喜んでくれるかもしれない。
 
 写真撮影するなんて不謹慎で天国から怒られそうだけど、どうかお許しを!
↓こんなお墓の方が落ち着くなあ・・・

ピザ屋さんで寒さをしのぐ

2009-04-27 18:04:18 | Weblog
 家の近所の公園へ、時々夕方に出かける。最近は朝晩が冷え込み、ただ突っ立っていたら寒いので、近くの宅配ピザ屋さんにお邪魔して買う予定も無いのにメニューを見せてもらったりなんだかんだお話をして暖まる…

 ブラジルのピザ屋さんはどこにでもこんな石焼がまがあります。自宅なんかでもミニ・バージョンを手軽に取り付けられます。
 あれ?でもこの石がまは上の方がレンガ造りじゃない!とにかく寒い日はこの釜があれば、お店の入り口に扉が無くても十分に暖かいです。

バナナの親子と農薬使用

2009-04-26 18:01:38 | Weblog
 「小さな 小さな 南の島で 黄色い バナナの親子が ほらね 
 風に揺られて ゆ~ら ゆ~ら バナナの 親子が ゆ~ら ゆ~ら(・・・) パパバナナ ママバナナ 子バナナ」
 なんていう歌が、最近の日本の子どもの歌にはあるようだけど、この発想、少なくても日本の本州で生まれる歌じゃない。沖縄の人か、南国育ちの人か、とにかくバナナと生きた人にしか思いつかない歌詞だと思う。
 なぜなら、

 こんなのを見ると、まさにバナナの親子。さらに多くの種類のバナナが売られているのを見たり、バナナの葉っぱが揺れているのを見たりすると、まさに上記の歌詞が思い浮かびます。

 ブラジルのバナナは原産国だしおいしいと思う。でも、バナナも農薬が必要以上に使われているとかいう噂も。
 「国際夢ネット」のotsukaさんという方の報告の中で、興味深いブラジルでの農薬使用量の話が寄せられていました。日本でいわれる食の安全、ブラジルでも気をつけなければいけません。以下が、とりわけブラジルで農薬に気をつけたほうがいい農産物です。転載させていただきます。
「食料安全監視委員会(Anvisa)が今月(2009年4月)発表した今年で7回目になる
調査結果発表によると、農産物17品目、合計1.173見本の調査で15,29%にまだ
農薬使用量に問題があった。

分析した17品目の結果を羅列してみますと:

ピーマン:64,36%
イチゴ:36,05%
ぶどう:32,67%
にんじん:30,39%
アルファッセ:19,80%
トマト:18,27%
パパイヤ:17,31%
オレンジ:14,85%
パイナップル:9,47%
キャベツ:8,82%
米:4,41%
りんご:8,82%
フェジョン:2,92%
玉ねぎ:2,91%
じゃがいも:2,00%
バナナ:1,03%
マンゴ:0,99%

 それでも、例えばトマトは2007年から2008年にかけて44,72%が18,27%に減っており、じゃがいもは2002年から2008年にかけて、22%が2%に減り、バナナは同じ時期に6,53%から1,08%に減っている。」
 
 ちなみに、ブラジルでは野菜を酢水で10分くらいつけると、農薬が落とせるといわれ、一般の家庭ではそれが下ごしらえの常識になっています。(面倒くさい!!)

お守り購入後に雨に見舞われる

2009-04-25 17:37:55 | Weblog
 今日は午後にセントロへ行く用事があった。2つ立ち寄るところがあったので、神戸でいえば、神戸駅と三宮駅間くらいの距離を歩いた。(今さらながら既に12年も離れた神戸が物差しの基準になってしまっている)

 最初にバスを降りたくらいから霧雨で、でも、いったんは雨が止んだ。2つ目の目的地へ向かう途中、思い立ったように通りがかりのカトリックの祭儀用品を販売しているお店に立ち寄った。案外、かわいい小さな人形があったりする。

 色々見回って、よく教会で配っている聖人の絵がコピーされた紙が目に留まり、衝動的かつ思うところがあって6枚を購入。1枚10センターボ(日本円で5,6円)ながら、なんとなく縁起を感じつつ…


 そしたら、ほんの15分くらいの間に、またもや天気が変わり、かなり強い雨に。仕方なく、途中のお菓子屋さんで40分くらい雨宿り。縁起物を買ったのに雨に打たれるなんて、と、思いつつ、もしかして雨宿りをしたことで何か難を逃れたのかもしれないなどという発想も芽生える。泥棒にでも狙われたかもしれない!

 ここ三日、午後になると強い雨と弱い雨が交互に降ったり、止んだり。でも、昨日は歩いていても、空気がよくなっていました。サンパウロのAv.9 de julho(ノーヴィ デ ジューリョ大通り)を歩くと、必ずのどがイガイガしてくるくらい大気汚染がひどいので、雨が降ると、それがかなり軽減されます。


危機を救われる

2009-04-24 17:54:42 | Weblog
 危機というほど大げさなものではないけれど、乳腺炎になってしまった。
 一昨日から痛みはじめ、熱と頭痛がひどく、立ちくらみまで伴う。

 乳腺炎というのは、病気というよりは事故に近い。つまり、子どもが胸を思いっきりかんで、急にばい菌が入ったか何かで炎症を起こした。長男の時にも同じ経験をした。

 多くの母親が程度の差あれ経験するけれど、ほっとくと入院沙汰になるようなこともあり、実際、かなりの熱と頭痛。いろんな人に聞いてみたけれど、やっぱりお医者さんに頼るのが最善ということだった。普通の風邪なんかと違って、いろんな意味で自然に治るのを待つのは難しい。

 でも、病院に行くのも大変で、ところが、たまたま別の用事でいつもお世話になっている婦人科のクリニックへ訪れる用事があった。すると、みんな私の顔色を見て心配して、事情を聞いてくれた。
 その日、クリニックの先生は学会で海外におり、不在だったのだけど、他の先生に電話で看護婦さんが聞いてくれることになった。そして、緊急なので仕方がないということで、聞いた状況と症状から判断して、お薬を処方してくれた。それで、薬を買いに行くのも大変ということで、看護婦さんが電話で注文して持ってきてもらうことになった。

 その後、順調によくなる。
 
 急患をみて、臨機応変に助けるブラジルの人々の情けにほんとうに感動する。これだけではない。毎日何かを助けられて生きている。顔色を見て明らかにおかしいからといって、すぐに助けてくれようと行動に出るブラジルの人々。懐の深さと、その人間的判断力に私はすばらしさを感じるのです。
 世界数十カ国で、路上で倒れている人を見て、どのくらいの時間でその人を助けようとする調査が行われたことがあるそうです。ブラジルは世界一だったそうです。ちなみに、日本はかなり下のランクだったそうです。よくうなずける。

 全体の規律を作って守り抜くことは大切だけれど、小さな部分で人間的判断を実行するのが豊かに生きることに必要だと思う。多分、今の日本は前者に偏りすぎていると思う。
 
 いかなる危機でも、実は、危機を救うのは人間的判断を実行できるかできないかのような気がした。
↓クリニックで作ってくれた風船。なんと、ゴム手袋による。

ブラジル文学に触れる

2009-04-23 18:46:01 | Weblog

 最近出版されたばかりだという、ブラジル文学で有名な「ブラス・クーバスの死後の回想」という本を送っていただいた。ブラジルでは受験勉強なんかでも知っておかなければいけない作品だとか。

 文学音痴な私ながら、ある国の文化を知るには文学を読むことも必要であるとは思っている。

 読み始めて思うのは、ブラジルの、というか、この本の著書マシャード・デ・アシスはかなり癖が強いように思う。同時に、今ブラジルで暮しているものの、時代は違うとはいえ、あまり、私のサンパウロ生活とは共通性の薄い世界が広がっているように感じる。だけど、文学作品の世界の方が、私の知らないもっと普遍的なブラジルのように思いもする。

日本人人形と子どもへの気づき

2009-04-22 20:23:36 | Weblog
 サンパウロの移民資料館(メモリアル・ド・イミグランテ)には、世界中の民族をイメージした人形が飾られている。
 これが日本人で~す!

 ブラジルでは日本人はこのように見えるのかな?

 最近ふと気づいたこと。一概には言えないけれど、長男は、結構周囲にいる人に人なつっこくなりだした。それで、観察していると、とりわけ日系2世とか3世といわれる人にずいぶんなつきがいいように見える。年齢が近い(といっても私と同じくらいの人ばかり)せいもあるだろうけど、なにか、ブラジルで生まれ育つ中で共有する魂のようなものを無意識に感じるのかもしれないと思ったり。
 しかし、男でも女でも、ブラジルの人は老いも若きも他人の子どもでもよくかわいがってくれます。今の日本の子育て事情は知らないけれど、ブラジルみたいかなあ?

 
 

恐竜の骨

2009-04-21 19:43:39 | Weblog
 世界のあっちこっちで発見される原始時代とか恐竜時代の発掘品。ブラジルにだって発見されるのが、同じ地球上として当然といえば当然だけど、なぜか言われなければブラジルで恐竜の骨が発掘されるという話題が自然には思いつかず・・・

 この前に出かけた動物学(という言葉はあるかな?)研究所には恐竜の骨が展示されていた。ブラジルで結構発掘されるらしい。
 多分、ビジネスマンだけじゃなく、ヨーロッパや世界からの研究者にとっても、ブラジルはまだまだお宝が眠っているのだと思う。
 ダーウィンもブラジルに来ていろんなインスピレーションを得たらしい。

↑ダーウィンとリンネの写真が飾られた動物学研究所