D9の響き

Guitarを肴につらつらと・・

Night Birds('82)/ Shakatak

2008-06-06 22:10:12 | band
音源としてのアドヴァンテージが得られない類の紙ジャケ化は、ほんとに腹が立ちます。
しかし、本日の作品のような例は、実に歓迎すべき快挙といえないでしょうか。
それは、あのShakatak(シャカタク)の2ndにして出世作となった“Night Birds(ナイト・バーズ)”です。
このリリース当時、この私も丁度大学へ進学し一人暮らしを始めたばかりの頃でしたね。

personnel:
Roger Odell(d)
Bill Sharpe(pf,kb)
Nigel Wright(kb,trombone)
Keith Winter(g)
George Anderson Jr(b)
Jill Saward(vo)
Jackie Rawe(vo)
Lorna Bannon(vo)
guests:
Simon Morton(per)
Dick Morrissey(sax)

面子の詳細はこの際どうでもいいんですが(爆)際立って目立つスタープレイヤーも居ませんが、なべてソツが無い面々って感じですね。
みんな、それなりに高い演奏技術を持ったメンバー達なんですが、はみ出しモノが居ないのがちと物足りないんですね。
そうなんです、こじんまり纏まってるのが彼らの最大の特徴であり、欠点でもあったりするような気がします。

tracks:
1.Night Birds
2.Streetwalkin'
3.Rio Nights
4.Fly The Wind
5.Easier Said Than Done
6.Bitch To The Boys
7.Light On My Life
8.Takin' Off
9.Go For It(bonus track)

今思えば、私が彼らをはじめて聴いてから、もう25年以上経ってるんですね。
当時、音楽的知識に乏しい唯のギター小僧であった私は、このタイトル曲#1“ナイト・バーズ”が大層お気に入りでした。
アルバム自体も何度か通しで聴いてますが、どうもピンと来なかったようで、結局LPも買わず終いだったんです。
なんでかなと改めて思うに、やっぱキース・ウインターのギターがどうも好みじゃなかったからと思われます。

大好きだった“ナイト・バーズ”も、当時は何やってるのか皆目見当も付かない類の音楽でした。
こうやって改めて聴きなおして感じたのは、なんてスクエアな音楽なんだろうって、全く正反対の印象なのが自分でもおかしく思います。
これは、私自身の耳が肥えたとか音楽的に成長したとかじゃなくて、単に知識が身に付いた結果なだけでありそれ以上でも以下でもありません。
コードの知識、いわゆる“モード”の理屈だけでも理解できていれば、誰でも手軽にアナライズできる曲ばかり並んでるってことなんですよね。
激しい曲とか難しい曲もなく、どこまでもフラットな教科書的作品群であり、デモンストレーション的演奏のオンパレードなんですわ。

言い訳しておきますが(爆)決して彼らを見くびってる訳ではないんですよ。
やはりプロならではの演奏が詰まってることには間違いないんです。
例えば、#3“リオ・ナイツ”なんて、ルーディメンツを知らないドラマーにはちょっと無理なリズムだったりします。
しかしながら、アマチュアでも少し背伸びすれば届きそうなレヴェルで纏めてくれているんですね。
決して冒険せず、曲としてスタンダードなクオリティを守って演るというのが、おそらく彼らのスタンスだったんじゃないでしょうか。
それに、如何に簡単な音楽でも、それを世に出したという功績こそ、やはり評価されてしかるべき事実なんですからネ。

それにしても“ナイト・バーズ”は良い曲ですね。
全く色あせた感じがしないのが、やはり凄いと改めて思います。
・・これは名曲ですね。

あと、#2“ストリートウォーキン”なども、当時そこそこヒットしたようですね。
かつてFMで聴いた彼らのライヴでも演ってた記憶があります。

このほか、#8“テイキン・オフ”なんかも非常に懐かしく感じました。
この曲、なんかの番組のオープニングに使われてた記憶があるんですが・・全く思い出せないんですよね。(涙)



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8 コメント

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Unknown (FUSION)
2008-06-07 19:53:22
お邪魔します。
日本でフュージョンを語るとき、必ず名前が挙げられますネ・・・実にオシャレでスマートなBGM的楽曲が満載ですが余りにも「Night Birds」が突出してしまい他の楽曲が霞んでしまっていて残念だと思います。(アルバム1曲目ですから・・・ネ)
>激しい曲とか難しい曲もなく、どこまでもフラットな教科書的作品群・・・
言わんとしている事、十分理解できます(笑)でも私も決して彼らを甘く見ているわけでは決して有りません。確かなテクニックが無ければこれだけ安定感のある演奏は・・・。
因みにKeith Winterのファンキー過ぎずソリッド過ぎず(?)、といった感じのカッティングは結構好きだったりします。
FUSION様 (elmar35)
2008-06-07 20:59:49
コメントありがとうございます。
ライナー読んでると、実はレコーディングの最後のあたりで突然出来たスペシャルな曲が“ナイト・バーズ”だったそうですね。
他の曲は翳む以前にフックがないのも事実ですがね。
決して悪くないし好きだからこそ、こうやってチョイスしてますので。(汗)
ギターも悪くないんですよ・・。(汗)
懐かしいですね~ (daika)
2008-06-08 21:00:36
シャカタクが流行っていた頃といえば、どっぷりとフュージョンにはまっていた頃なので、とても懐かしいです。

とはいえ、そのころは、偉そうにも少々シャカタクを馬鹿にしていた、というか、なめていました。正直なところ。

『いかにも売れ線狙い』っぽくて・・・

でも、本心では『ナイト・バーズ』は親しみが持てて好きな部類の曲だったはずなのですが、どうも他人の前では『シャカタク否定派』みたいになっていたような・・・

こんど、改めて聴きなおそうと思います。
買いたいですね (evergreen)
2008-06-09 14:00:52
シャカタク大好きだったんで
買いたいです。
特に気張らず、さっくりこういうのが出来ちゃうのが
、いつも言ってる優等生だと思うんですが
誰が聴いてもいいものはいい。
何だかんだ言ってもそこに落ち着きますよね。
daika様 (elmar35)
2008-06-09 17:00:59
コメントありがとうございます。
そうそう、認めちゃえば楽になります。(笑)私もかなり久々だったので浸ってしまいました。
なんせ今回の再発は音が良いので是非どうぞ。
evergreen様 (elmar35)
2008-06-09 17:08:38
コメントありがとうございます。
是非御購入下さい。
音が格段に良くなってます。
最近この音源は入浴の友と化してます。(笑)
Unknown (WESING)
2008-06-11 17:38:34
日本デビュー盤ですね。
「ナイト・バーズ」は好きな曲だったけど、洋楽をあえて聴かないようにしていたので、当事レンタルで済ませました。
フュージョンとしては軽い感じがして、聞き流す程度だったんですが、近年、昔のFMで放送されたライブをCD-Rに焼きながら聞いていたら、ギター・ソロなど結構ハードな感じもあったので見直してしまいました。(^_^;
“ストリートウォーキン”は僕の持っているシャカタクのライブの何本かで演奏されてました。
WESING様 (elmar35)
2008-06-11 21:09:27
コメントありがとうございます。
ご無沙汰してます。
当時から完璧にオシャレなBGMとしてうけてたことを考えても、聞き流す類の音楽として扱われていたのは当然だと思います。
逆に言えば、実利に結びつき易いジャンルを開拓した功績を認めなくてはいけないのかもしれないですね。
そうそう、ウインター氏はライヴで結構弾けてましたね、確かに。
自主規制ってヤツだったのかもです。