青葉城恋唄

仙台生まれ、仙台育ちの40代女性。
日々の生活で考えたことを記す雑記帳。

映画鑑賞記録「StartLine」★★★☆☆

2016年10月01日 | えいが
吉岡へ行ってきました。




『StartLine』2016年・日本
監督・出演:今村彩子


知り合いに薦められて、
吉岡宿の「街の喫茶店」という場所で開催された映画祭へ。
ろう者の監督、今村彩子さんの新作を観ました。


お金を払って観る初めてのドキュメンタリー。かも。

「ドキュメンタリーってどうなんだろう?」
という気持ちで見ていたせいか、
前半は受け入れられないな~という気持ちが多め。
とにかく伴走者の哲さんが厳しすぎて。
観ているこちらもつらい気持ちになってしまった。

たぶん、そのケンカや叱責に至る理由などが編集で削られてしまったために
彼がとにかくすぐにイライラして怒鳴っている印象。


ギスギスしたその雰囲気が変わってきたのは
同じような聴覚障害を持つオーストラリア人、ウィルと出会ってから。
それまで、哲さんに「コミュニケーションをとっていない」
と叱られていた今村さんは「だって聞こえないから」
と言い訳をしていたんだけど、
同じように聞こえない、しかも日本語も充分に話せないウィルが
積極的に人に話しかけていく姿を目にして、逃げ場がなくなった。

今村さんはアメリカなどの留学経験があるので英語はできる。
英語で自分の心情を書いたノートをウィルに見せるシーン。
あ、ウィルが持ち前の明るさで励ましたりするのかな?
と思ったら、黙って肩をなでるだけだった。

芝生に直接置いた?カメラから上向きにベンチを撮るアングルも
たぶん偶然なんだと思うんだけど、
2人の背中しか映ってないが余計に想像できて泣けた。


上映後は監督のトークも。
「この旅で何を学んだか?」という質問には
「何事も自分で決めない」と答えた監督。
学生時代、友達が話している輪に入りたかったけど、
私が入ると何度も話してもらったり、筆談をしてもらったり
面倒だと感じさせてしまうだろう、と遠慮していた。
でもそれは自分の勝手な判断だと気付いた。

これって誰にでも通じる話かもしれないな。

会場は映画館ではないので傾斜もなく、
画面下に出る字幕が読みにくかった。
「ナレーションほしい~」という気持ちになったけど、
これこそが日頃「字幕がついているといいのに」と思う
聴覚障害者の気持ちと同じなのだな~と思い至った。
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