堕落と墜落という文字は似てるね

息抜きの合間に人生を

新人? 建設業なんかに来るわけない

2017-12-16 17:17:48 | その他
こんばんわ、Ekdahlです。
土曜日って内勤業務が捗っていいなー。
建設業界は土曜日も通常営業ですが、土曜や祝日は圧倒的に電話が減るんですよね。
事務所に篭って見積もりしたり、図面書いたり、売上伝票整理したり、
会議資料精査したりと、内勤業務が進む。


そういや先週面接した男性(23)が、その後連絡がない。
来るつもりがあれば、連絡してねって言ってあったんだけど。
本来は事務職希望だったそうで建築系の経験ないから、うちの条件聞いて引いたかなー。
まぁ、他に条件の近い職場あるかもよ?っていう話もしたんだが。

・休みは基本第2土曜と日曜のみで年間休日70日ちょい
・定時は8-18時で昼休み含めて休憩2時間。だが朝は7時半出社
・給与は年齢、職種に関わらず未経験、知識なしなら最低賃金に毛の生えた程度
・残業、休日出勤の手当はあるが、その他手当ての類は一切なし
・土曜日は割増賃金
・ボーナスは年2~3回。額は社長の腹三寸なので頑張ってる所を見せるか、社長を騙す
・希望職種に関わらず知識を得てもらう意味もあって、最初の2~3年は現場仕事
・数年に一度、国内・海外に分かれて社員旅行あり(旅費会社負担)

以上のような事を社長とI副社長と俺で話して聞かせたんだけど、
この条件、少なくとも今の俺なら行かねぇw
やっぱ休みが圧倒的に少ないもの。
俺が入った時はもっと条件悪かったけども。
23年前の俺はどうかしていたんだなぁ。

そもそも日本の年間休日の平均は120日程度で、105日以下だと少ないと思われるそう。
で、105日ってどこから出てくる数字かと言うと、
法定労働時間に照らし合わせると、105日だからだそうな。
どういう事かと言うと、
労働時間は1日8時間・週40時間と法律で定められているワケで、
1年365日÷7日×40時間=年間労働時間約2085.7時間となり、
1年当りの労働日数は、2085.7時間を8時間で割ると大凡260日となるからだそうな。
1年365日-労働日数260日=105日。
うちの今年の休日カレンダーでは休日は74日だから、1ヶ月余計に働いてるって事ですね。

余分に働いている時間は時間外労働って事で、
うちの会社は土曜日に仕事した分を割増賃金にしてるんです。
当然、時間外労働に関しても法律上原則として月45時間・年360時間以内って決まりはあるんですが、
これ、実は建設業は除外されてるんですよねー。
うちはその範囲内でかろうじて納まってますけどね。
その除外も29年度内に労働基準法が改定されて撤廃される事になってますが、
施行から5年の猶予期間があって、
要するに東京オリンピック向けの建設業需要を見込んでの猶予です。
なんかもうご都合主義で腹立つよな。
過労自殺もあったってのにさ。

うちの会社だって完全週休二日制になれば105日以上確保できるんですが、
前述したように余分に働いてる1ヶ月分の労働時間が減るわけで、その分当然売上も落ちます。
だったら営業が高く仕事請けてこいよって話になるんでしょうけど、
公共工事はお役所の定める単価の積み上げで予算が決まります。
そしてその予算以下で落札されます。
単価は下請けへ行くほど安くなります。
高く売ろうとすると仕事そのものが無くなるのです。
だから、会社経営に必要なだけの利幅を持って仕事を受注することはできません。
単価決まってる上にそっから値引きされるんだもの。
となると、現状の利率でしか受注できなければ、従業員の給与も(安く)見直さないといけなくなる。
そうならないように公共事業は工事単価の見直しをしっかりやってくれないと、
完全週休二日制実現は非常に難しいと思う。
当然民間の工事だってそれに倣って予算立てしてもらわないとならんし。

また、うちは全員社員で月給制だけど、建設業はどうしても日給月給という人も多い。
仕事の減る冬場は収入減もしくは失業という人が多い。
だからなるべく稼げるうちは休まず仕事したいという労働者が、
かなりの数存在する。
これもどうにかしないと、完全週休二日は無理だろう。

そして、完全週休二日制にしないと、
若者がこの業界に入ってくる事はないだろう。

今下請けで入っている公共工事の現場も予算ないは、工期ないはとオカシイ所だらけ。
ホント、終わってんぞ、建設業。


さて、定時前だけど帰るかー。

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