ドラマのなかのニューヨークで英会話ーO・ヘンリーのニューヨークから100年後の世界

ニューヨークが舞台となった海外ドラマ「ホワイトカラー」(White Collar)の台詞の意味を調べながら英語を学びます

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Either that, or colonel mustard in the library.(ホワイトカラーS1_EP4「狙われた帰国」)その1

2017-07-23 | ホワイトカラー_S1_EP4
『ホワイトカラー』(White Collar)シーズン1エピソード4「狙われた帰国」から、冒頭のシーンを取り上げます。(英文に付した和訳は試訳拙訳です。英語スクリプトは英語学習のために、ドラマから引用しております)『クルード』というボードゲームに関する知識がないと、笑いどころが分からない難しいシーンです。


(ピーターとニールが事件について話している)
ピーター:What are you thinking?(おまえはどう思う?)
ニール:I’m thinking it was the accountant. In the law office.(おそらく会計士の仕業だ。現場は弁護士事務所)
ピーター:With the illegal wire transfer?(手口はネットでの不正な送金?)
ニール:Either that, or colonel mustard in the library.(そうでなければ、マスタード大佐は、書斎にいたことになる)
ピーター:We can pull prints on the candlestick. Let’s grab his company’s financial records from last year. They’re on file.(燭台から指紋をとれるな。奴の会社の会計帳簿を去年の分からもってこよう。ファイリングされている。)
ニール:You want me to do it? We have clerks for that.(俺がやるの?そのために事務員がいる)
ピーター:I got something better. I got you.(俺にはもっと良いのがいる。おまえだよ)
ニール:Okay.(わかったよ)


[語彙・文法解説]

“it was the accountant. In the law office. With the illegal wire transfer?”
ここでの会話は、 “Cluedo”(クルード、クルー)というボードゲームの設定を把握していないと、ほとんど理解できません。『クルード』は1949年にイギリスで発売されたボードゲームで、アメリカでも人気を博しました。犯人カード、凶器カード、犯行現場カードがあり、ゲームの開始時にそれらを1枚ずつ封筒に入れます。残りのカードは、プレイヤーに配られます。プレイヤーは探偵として、順番に、ボード上にある9部屋のいずれかに入り、推理(封筒の中のカードの推測)をします。プレイヤーは、任意の犯人、凶器、犯行現場(入った部屋)を宣言します。その宣言に対して、他のプレイヤーは自分の手札にそれらが含まれていた場合には、宣言したプレイヤーに、その事実を教えなければいけません。各プレイヤーが宣言を繰り返すうちに、消去法で封筒のカードがわかってきます。その宣言の仕方が “I suggest it was A, in B, with C”(私の推理では、犯人はA、犯行現場はB、凶器はCです)というフレーズが使われます。つまり、ニールとピーターが使っている前置詞は、この宣言と同じなので、まるでゲームをしているみたいで笑えるのです。
この知識を踏まえると、 “in the law office” は会計士の勤務先ではなくて、「犯行現場が弁護士の事務所」ということになります。そして、犯行の手口が、「ネットでの不正アクセス」となります。 “illegal wire transfer” は「インターネットや電話などの通信を介した(この部分が “wire” です)不正な電子送金です」 “wire fraud” と言えば「フィッシング詐欺など」を指します。おそらく、ここでは、法律事務所の顧客の口座暗証番号などをあらかじめ不正に入手しておいて、自分のオフィスからネットを介して、被害者のお金を不正に引き出したという意味あいでしょう。

“Either that, or colonel mustard in the library.”

“either that, or …” は「それか、あるいは~のいずれかです」という決まり文句です。もともとは、 “either A or B” という形で「Aか、もしくはBのどちからか」という意味です。ここの文脈では、Aは “in the law office” です。Bは、 “in the library” (書斎)となります。『クルード』には「書斎」という部屋も存在しているため、さらなる笑いを誘います。ただし、意味としては、弁護士事務所のパソコンからのネットによる不正アクセスでなければ、自宅の書斎におかれているパソコンを操作して送金したということになるでしょう。
“colonel mustard”
「マスタード大佐」は『クルード』のなかのキャラクターの名前です。

“We can pull prints on the candlestick.”
“candlestick”(燭台)も『クルード』のなかに登場する凶器の1つです。
“prints on A” は「~についている指紋」です。

“They’re on file.”
“on file” は「(書類などが)とじ込み整理されている」という意味です。
“keep A on file” では、「~をファイル化して保存していある」となります。


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(資料室でニールがすねていると、ローレンがやってくる)
ニール:Sticking around?(時間があるの?)
ローレン:Yeah. Hey, is it true you once sent champagne to a surveillance van?(そんなところ。ねえ、むかし、監視車両にシャンパンを送りつけたって本当?)
ニール:That’s the rumor. Been checking up on me?(ゴシップだよ。俺のことを調べたの?)
ローレン:You were part of my thesis at Quantico.(クアンティコ[FBIアカデミー]の卒論で、あなたを扱ったの)
ニール:Really? How’d we do?(へえ? 俺たちの成績はどうだった?)
ローレン:94.(94点)
ニール:Not bad. Find anything interesting?(悪くない。何が興味深いことはみつかった?)
ローレン:Truth or rumor?(本当、それともデマなのかしら?)
ニール:Is there a difference?(そんなに重要なこと?)
ローレン:Well, the counterfeit stock-certificates were your only conviction, but you’re implicated in at least a dozen other confidence schemes, frauds and forgeries. (そうね、あなたの有罪判決は、証券の偽造についてだけだけど、少なくとも、十数件の信用詐欺や詐取、偽造に関与していたんでしょう)
ニール:Is that why you asked to be reassigned to the white Collar Unit?(それで、知的犯罪ユニットに配属異動の願いを出したわけ?)
ローレン:Yeah, you know, I wasn’t gonna pass up a chance to work with someone I’ve admired since college.(ええ、だって、大学時代から憧れていた人と働けるチャンスを逃がしたくなかったから)
ニール:Hey, play your cards right, I’m sure we’ll make a case or two.(へえ、やり手なんだね。きっと、俺たちでそのうち1、2件は立証できるかもね)
ローレン:Oh, honey, I was talking about agent Burke. He caught you twice. Right?(ちょっと、いいかしら、私が話しているのはバーク捜査官のことよ。あなたを二回も捕まえた。そうでしょ?)
ニール:Hey, maybe you can help me out because I’m looking for some records here.(ねえ、手伝ってもらえないかな。いまここで記録資料を探しているんだ)
ローレン:Yeah, we got clerks for that.(ええ、そのために事務員がいるのよ)

[語彙・文法解説]

“Sticking around?”
“stick around” は COBUILD英英辞典の定義で “If you stick around, you stay where you are, often because you are waiting for something.”( “stick around” するとは、何かを待っているため、その場所にとどまっていること)となっています。書類集めは捜査官ではなく、事務員の仕事だといわれていますので、ローレンは事件の進展待ちなどで時間があるから、雑務をこなしているとニールは推測しているんだと思います。あるいは、事務作業をこの部屋でしばらくしていくのか、と尋ねているとも解釈できますが、どちらにせよ、「いまは忙しくないの?」というニュアンスです。日本語では、「近くで待つ、あたりをぶらぶらする」と訳されることが多いです。

“Been checking up on me?”

“You have been checking on me”(これまでいろいろと俺について調べているの?)というニュアンスです。 “on” は「~について」という意味です。

“You were part of my thesis at Quantico.”
“Quantico”(クアンティコ)はアメリカ合衆国バージニア州の地名です。FBIのアカデミーがあります。つまり、ここではFBIのアカデミーで書いた論文の内容の一部があなた、という意味です。

“How’d we do?”
ふつうは、 “How did you do?” (どんな具合だった? どんな感じにできた?)といった調子を尋ねる決まり文句です。ここでは、ローレンとニールで、というニュアンスから “we” が使われているため、ややコミカルになっています。

“you’re implicated in at least a dozen other confidence schemes, frauds and forgeries.”
“be implicated in A” は「~に関わっている、巻き込まれている」という意味です。
“a dozen” は「ダースの(12個の)」が直訳ですが、ニュアンスとしては「10以上の」といった感じのあいまい表現です。 “dozens of times” のように、複数形になると「何十もの、たくさんの」といった意味になります。

“Is that why you asked to be reassigned to the white Collar Unit?”

“ask to do” は「~させてほしいと頼む」という表現で、 “ask if …” 「~してもよいか許可を求める」と言い換えることもできます。
“reassign” は「~を別の職務につける」という動詞です。

“Yeah, you know, I wasn’t gonna pass up a chance to work with someone I’ve admired since college.”
“pass up A” は「~を見送る」という意味のイディオムですが、 “She passed up the chance of a trip to New York.” (彼女はニューヨーク旅行のチャンスを見送った)のように “a chance” まで含めて、ほぼ定型表現として使われます。

“play your cards right, I’m sure we’ll make a case or two.”

“play one’s cards right” は「事を上手く進める、うまく立ち回る」というイディオムです。
“I am sure that” は「きっと~だと思う」という確信を表す表現です。
“make a case” は、 “make a case against A” 「~に反対する証拠を立てる」といったふうに、根拠を出しながら主張を行うことです。ここでは、事件の犯行を「立証する」という意味で使われています。ニールが過去の自らの詐欺事件を立証するとは考えられないので、ニールとローレンで事件を解決する日がくるということでしょう。
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