ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

ダーリンは外国人

2010-03-02 23:53:02 | た行
そっくりさん賞はあげたいけどね・・・


「ダーリンは外国人」35点★


原作は同名の大人気コミックエッセイ。

漫画家を目指す主人公さおり(井上真央)と
語学オタクの外国人トニー(ジョナサン・シェア)の
異文化カップルの日々を描いたお話です。

が。


うーん。この映画
原作のおもしろさにもっと乗っかって
軽快にテンポよく
盛り上げればよかったのに。


どうも全編に
「ここでカットすればいいのに!」と
のど元あたりがモゾモゾするような
編集の歯切れの悪さがあって


話の呼吸がガッタンガッタンに
崩されてちゃってるんですよねー。残念。


さらに「ホロリ」を狙ったんだか
家族のシーンに
ウェット感があるのも
イマイチだった。


番長は作者の小栗左多里さんに
インタビューさせていただいたこともありますが


このマンガのおもしろさっていうのは

別に外国人カップルじゃなくても
どんなカップルでも
他人同士が一緒にいれば必ず起こる
「へ?」や「ん?」という摩擦や

育った環境や習慣の違いからくる
“異文化の壁”を
リアルに、かつドライに描いたことへの
共感にあるんですよね。


それを話のなかで描き切れず
ラストで母親役の
大竹しのぶにすべて言わせるっていうのも反則?


舞台となる海辺の一軒家のセンスとか悪くないし
(原作者の小栗さんがセット作りまで協力したとか)

なんといっても
さおり&トニーが
本人たちに似てるだけに惜しいですね。


ちなみにご本人たちも
けっこう目立つ役で出演しています(笑)。


★4/10から全国で公開。

「ダーリンは外国人」公式サイト

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5 コメント

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ふうむ (三本毛)
2010-03-03 00:28:39
漫画の良さがなくなっちゃってるんだ。
それは残念だね。
番長、原作の漫画好きなのにこの点数ってことは、そうとうガックシだったんだろうねぇ。
軽快にテンポ良く、は大事。
そこのところがうまく演出できなかったのは、たしかにもったいない。
トニーさんそっくりなのにね。
原作のマンガが (ぽつお番長)
2010-03-03 00:35:45

最初に出たのは2002年。


トニーさんの日本語ギャップとか
当時はおもしろかったけど
いま映画で
同じネタやってもねえ・・・


最近は
マンガ『日本人の知らない日本語』とか
おもしろいのも出てるしね。
だいぶ前… (モー子)
2010-03-03 12:55:34
ウチの近所中の桜並木のある遊歩道をふさいでロケしてる、撮影隊がいて

なんか交通整理とか、メチャクチャで

スタッフ、キャストは歩道をつかってるからいいけど、

私たちは車と一緒に片道一車線の狭い道路にカメラ・カーがせりだしてる横で、行き交う車とカメラ・カーの間をすり抜けながら歩かざるをえなくって…

あやうくおじいちゃんとか、車と接触しそうになったりして。

それを言うにことかいて制作が“同録なんでお静かに!”って言ったんだよ!?



この、無神経な仕切り…どこの制作会社?って思って見てたら

これだったんだな!


あやうく、制作チーフらしきヤツを怒鳴り付けてやるとこだったよっ!!


だいたい、

撮影だったらなにやっても許されるっていう“おごり”が許せない。

そういうだらしない仕切り、いい加減な態度を取るから

だんだん、ロケの許可が降りなくなってきちゃうワケだからさ、

もっと自覚してやらなきゃいけないのに、本当調子に乗ってて。


ロケやって、タレント連れてるのがカッコイイと思っている田舎者。

そんなコトよりもっと注意を払うことがたくさんあるんだよっ!!ロケではっ!!


アホがっ!


やめちまえ!!


そんな浮かれたバカ制作チームがワタシの下についてたら、速攻ぶん殴ってるね。


観なくていいです。

そんな映画。
漫画 (じょうさま)
2010-03-03 16:03:32
パパが、この漫画好きでトイレに置いて有ったので私も読みました
映画化は微妙~と思っていたけど、番長の点数を見たら見に行く気が。。。そして、モー子さんという方も、かなりのご立腹
私も見には行かないと決めました。
でも、そのうちテレビで放送される時は見ますよ
そう!まさしく! (ぽつお番長)
2010-03-03 18:59:35
映画みながら
「あー!モー子さんちだ!」と思った。

しかも
主人公たちの家があるのは
湘南の海のそばで(ロケ地は葉山らしいが)

その家から最寄駅までの道が
この東京のどまん中の
桜並木なわけ。

「え?おかしいよ?」と思った。

どっちの場所も
知ってるからではなく
明らかに空気感もバラバラで
つなぎが不自然。

すべてにおいて
そんな感じでした。

いままさに番長
ロケ同行取材の帰りの新幹線で
コレ書いてますが

本当にロケは謙虚さ第一!
作品の品位にも関わりますよ。

今日のスタッフは
もちろん超優秀でしたが。

じょうさま、
じょうさまんちのトイレに
このマンガあるの
番長チェックしてましたよ(ニヤリ)

そうかーあれは
パパの趣味なのか~

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