ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

ぼくと魔法の言葉たち

2017-04-05 23:40:39 | は行

これもまた
事実は小説よりドラマチック、というか。


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「ぼくと魔法の言葉たち」71点★★★★


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2歳のときに自閉症を発症し
言葉を失い、周囲とのコミュニケーションが
できなくなってしまったオーウェン。

そんな彼が、言葉を取り戻したのは
なんと
ディズニーのアニメ―ションによってだった――!という
驚きの実話のドキュメンタリー。

アカデミー賞長編ドキュメンタリー部門にも
ノミネートされた作品です。

劇中にディズニーアニメも多く使われ、
音楽使いなど“盛り上げ”感が
ややディズニーっぽいかなあとも思いますが(笑)

いや、なんといっても
自閉症と、その家族や周囲の理解のために
貴重な記録&ケーススタディになるのでは、と思います。


オーウェンは撮影スタート時には、もう23歳で
大学を卒業して、社会に出ようというタイミング。

でも
映画には幼い頃の彼を映したホームムービーも使われていて
彼が、どういう経過を辿ったのかが、
よーくわかるようになっている。

それは、オーウェンのお父さんが
ピューリッツァー賞受賞のジャーナリストだった、ということが大きい。
息子に起こった事件を、賢明に捉えようとしたんだと思います。


で、小さいころから
ディズニーアニメ好きだったオーウェンが
なぜ、言葉を取り戻せたのか?

その秘密が映画に描かれていくんです。


自閉症の親御さんや、特別支援教室の取材をした経験からも
自閉症の子どもたちにとって「理解しにくい」部分を
ディズニーアニメが補ってくれるのだ、という解説は
納得できるものでした。

医師のコメントもあるんだけど
もっと科学的に調べれば、より「使える」手段になるだろうなとも思う。


まあこの映画の醍醐味はそこだけでなく
青年オーウェンの成長、自立や初恋
そして彼をめぐる家族ドラマがあったかい、ってところです。

ラスト、オーウェンのスピーチにも
グッときました。


先日来日した
ロジャー・ロス・ウィリアムズ監督に
インタビューをさせていただきました。

オーウェンになぜ、ディズニーのアニメーションが有効だったのか?
彼をどうやって自然に撮影したのか?

現在アップされている
通販生活web「今週の読み物」で読めますので
ぜひ映画と合わせてご一読ください~。


★4/8(土)からシネスイッチ銀座で公開。ほか全国順次公開。

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