ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

セールスマン

2017-06-07 23:47:07 | さ行

先ほど、主演女優の
タラネさんにお会いしてきましたよ~


「セールスマン」77点★★★★


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イラン、テヘランに暮らす
国語教師のエマッド(シャハブ・ホセイニ)と
妻のラナ(タラネ・アリドゥスティ)。

地元の劇団で役者もする彼らは
アーサー・ミラー原作の舞台
「セールスマンの死」の稽古に忙しい。

そんななか、急きょ引っ越しをするハメになった二人は
劇団仲間に紹介されたアパートに移り住む。

だが、新居でラナは
ある事件に遭遇してしまう――。


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本作で「別離」に続き、
アカデミー賞外国語賞を2度受賞した
アスガー・ファルハディ監督の心理サスペンス。


さすがなミステリーの妙技。

冒頭、カメラが捉える
誰も居ないベッドルーム、居間。
この無人の不思議な空間が、
舞台のセットだとわかったときの、このワクワク感。

続いて、場面が変わり、
なんだかわからないけど「ヤバイ!即、避難!」となる展開。

冒頭の数分だけで
「一体、この先、何が起きるのか?!」と
観客を前のめりにさせるんです。


そして
主人公である夫婦の妻に、ある事件が起こる。

その後、当人やその夫の間に起こる波紋やひび割れを、
あくまでも日常にフィールドを起き、
静かに、精密に描いていく。

そこに浮かびあがるのは、
ベール(ヒジャブ―)の下に隠された
イラン社会にあるひずみやゆがみ、そのもので

被害者である女性が声をあげられない
ゆがんだ社会の目にキリキリ心が痛むけど

でもこれって
日本社会だって同じだよな、と
つくづく思いました。

ファルハディ監督の醍醐味は
単なる善悪や被害者・加害者では済まない
人間の複雑な心を描き込むドラマと
その緻密な構成。

今回もそれが存分に味わえます。
監督の手腕の源は何処にあるのか。
ぜひ、本人に聞いてみたいですが

本作のメイキング映像
YouTubeにあがっていると聞きまして
さっそく視聴。

ほほー。
ぜひ、映画のあとにご試聴おすすめです。


で、本日は
雑誌「AERA」の取材で
主演女優タラネ・アリドゥスティさんに(美人すぎる・・・)インタビュー。

「彼女が消えた浜辺」のエリ役でもあり
監督と4度目のタッグとなった彼女に
ちょっと意外なプライベート話も!(笑)伺いました。

掲載はちょっと先(6/19以降かな)になってしまうかと思いますが
ぜひご参照ください~!


★6/10(土)からBunkamura ル・シネマほか全国順次公開。

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