英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『ATARU』 第9話

2012-06-13 11:46:05 | ドラマ・映画
 今回は、アタル(中居正広)の心がメインで、親子愛(母子愛)、アタルを子に持つ両親の苦悩、アタルへの接し方(舞子、沢、ラリー)が描かれていた。

アタルの心を表わすもの
おにぎり
 アタルが夕飯にケチャップしか食べないのは、アタルの中では夕飯は母・ゆり子(原日出子)がにぎったおにぎりと決められていたからだった。ケチャップは食事ではなく、単なる栄養補給だったのだ。

ゆりの花
 ラリー曰く「自主的に始めた数少ない習慣」……ゆりの花を飾ること。
 これは、父の言葉(フラワーセラピー)
「(ゆりは)1本の茎にいくつも花をつける。だから4つの花をつけたユリを愛しなさい。私と妻とアタルとおなかの中にいたタスク。その四人を同時に愛せるように」

 アタルの特殊な言動に悩み、25年前にラリー(村上弘明)に託した猪口夫妻は、アタルを厄介払いしたのではないかという罪の意識を感じていた。
 しかし、今回、「おにぎり」「ゆりの花」の中のアタルの心を知り、救われた。


チョコザイ
 沢(北村一輝)と舞子(栗山千明)が「アタル」と呼ぶと、「チョコザイ」と訂正するアタル。
 「チョコザイ」というのは、子供のころ、仲の良かった友達が呼んでいたアタルのあだ名だった。
 沢と舞子は、アタルにとっては特別な存在らしい。

手のひらの傷
 アタルにとって捜査が苦痛だった。眠らないのも、涙を流すのも、苦痛によるものなのか?
 ラリーは手のひらの傷に気がついていなかった。舞子のために、自発的に捜査することと関わりがるのだろうか?

アタルへの接し方
舞子
 ラリーに感化され、捜査にアタルを積極的に利用するようになった。事件の真相を追究したいという正義感によるものだが……

ラリー
 アタルを人間ではなく「モノ」あるいは「ロボット」のように考えている部分がある(「開発」「能力」「栄養を与える」という表現をする)
 ただ、25年間の研究の成果が問われているという焦りもあるようで、当初はもっと辺りに親身になっていたのではないかと思いたい。猪口家の夕食での会話からは、根っからの悪人とは思えない。犬飼(中村靖日)の件は置いておいて。


 アタルの人間としての尊厳を重視。アタルを捜査に利用するのは反対。
 アタルの異状や行動パターンによく気がつく。

捨てヤマについて
 やはり、この表現には引っかかりを感じる。
 事件の真相が分かっても、逮捕できない事件なら「価値がない」という考えを反映している表現で、事件当事者にとっては心をえぐる言葉である。

「いつも警察が捨て山って言ってる事案です。
 でも、あなたにとって
 決して捨てていい事実じゃない」

沢さん、いい事言うね。

 今回、虐待の痕があり、母親・今日子(森脇英理子)に疑念を持った。
 しかし、「捨てヤマじゃない」と野崎(千原せいじ)が言ったので、事故だなと思ってしまったのは、刑事ドラマの見過ぎか。
 アタルが絡まなかったら、事件の真相は明らかにならず、不審な点はあるが、証拠がなく(証拠はあるはずがない)、事故として処理される可能性大だが、母親を思っての事故だったと明らかになったのは、母親の心が幾分か救われたと思う。子供の心を知り、亡くした悲しみは大きくなったかもしれないが。

夾竹桃
 ウィキペディアによると
「キョウチクトウ科キョウチクトウ属の常緑低木もしくは常緑小高木である。和名は、葉がタケに似ていること、花がモモに似ていることから」
と、あるが、ネットの画像をいろいろ見たが、あまり桃の花に似ているとは思えない。もちろん品種によっては、非常に似ているものもあるのだろう。
 大気汚染にも強いらしく、高速道路などの街路樹として植えられていることも多いようだ。

 毒性については
「花、葉、枝、根、果実すべての部分と、周辺の土壌にも毒性がある。生木を燃した煙も毒。腐葉土にしても1年間は毒性が残るため、腐葉土にする際にも注意を要する」
 
 私は夾竹桃を意識して見たことがないので、普通に見かけるくらい分布しているのかまったく分からない。たぶん、見かけても分からない。
 自然界には毒性のあるものはけっこうあるようだ。また、葱やタマネギのように人間には大丈夫でも、猫には有害なケースもある。
 神経質にならなくてもいいと思うが、ある程度知っておく方がいいと思った。

 それにしても、今回のケース、①「母親が桃の花が好きだった」②「桃の花に似た夾竹桃が咲いていた」③「母親が子どものそばを離れた」④「近くに使用中の焼却炉があった」(③は不注意にあたるかもしれないが)偶然が重なった事故だった。
 まあ、実際にも、いくつかの不運が重なって事故が起こるので、注意を払うに越したことはないなあ。


【ストーリー】(番組サイトより)
 チョコザイことアタル(中居正広)を連れ、アタルの両親がいる八王子の猪口家を訪ねた沢(北村一輝)と舞子(栗山千明)。アタルが渡米する前に住んでいた仲蒲田に頻繁に通っていたこと、ラリーとの関係など、疑問に思っていることを父親の誠(市村正親)にたずねる。
 すると、アタルの幼少期(約25年前)は、発達障がいに対する世間の認識が低く、サヴァン症候群に関しても一部の専門家しか知らない言葉であり、医者である自分も知らなかったと語りだした。また、アタルの幼少期のエピソード、親である自分たちがどのような思いをしてきたのかなどを説明し、ラリー(村上弘明)に感謝しているという。 しかし、アタルと再会した母・ゆり子(原日出子)の不穏な様子に、舞子は違和感を持ち…。

 そんな時、沢の携帯に八王子の雑木林で幼児の遺体がみつかったという連絡が入った。すぐに現場に駆けつけ、野崎(千原せいじ)から報告を受けた沢は、亡くなった村井朗(黒澤宏貴)の遺体に無数の痣や傷があることから、ただの事故死ではないと感じた。
 事情聴取を受けている母親・今日子(森脇英理子)は、2人で山へ遊びに行ったのだが、自分がゴミ箱を探している間にいなくなり、自宅に戻ると警察から電話がきたと説明した。だが調べを進めていくと、昨年まで幼児虐待で何回も通報されていたこと、3日前に医師から再び通報があったことなどが分かった。そして、その通報した医師とは、アタルの父・誠だった。

 一方、10年ぶりの再会を親子水入らずで過ごしてもらうため、アタルを残して自宅に戻った舞子がアタルと沢の住む部屋にいると、なんとアタルが帰ってきた!しかし翌朝、アタルが一人で科捜研に来ていると怜志(田中哲司)から連絡が入る。
 猪口家で見たニュースを知らぬ間にacceptedし、捜査を始めたのだった。そして、朗の写真を見て「目が痛い」、火傷の写真を見て「シャンシーDA101」と呟き、調べを進めていくと…。

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