先日『今年度の「棋士活躍度ランキング」について」という(声援要求の図々しい)記事をアップしたところ、励ましの声をいただき、ありがとうございました。
その記事に関連した『放電日記的 2011年度棋士活躍度ランキング』のコメント欄で、岡本さんより
「タイトル失冠はタイトル戦をたたかったあかしですので、0評価というのは疑問です。
タイトル保持者は予選をさす機会を失うので勝ち星をかせぐことができず(リーグ戦でないとまた別ですが)勝率がさがるのが当然というのもあります。
その棋戦で挑戦者が挑戦までにかせいだ点数をあたえるべきではないでしょうか」
この点については、設定当時にも迷いました。
タイトル失冠は、マイナスの印象が強く、特に0勝4敗(0勝3敗)で敗れてしまった場合を考えると、活躍したと言えるのか疑問に感じます。3勝4敗の場合はどうなのかという疑問を感じつつ、0点としました。
また、タイトル防衛の場合は、予選・決定トーナメントやリーグを勝ち抜く必要がないので、タイトル獲得ポイントとタイトル防衛ポイントは差別してあります。
実は、先の疑問と、この差別化を併せて考えると、「活躍度ランキングシステムのタイトル保持者は不利」という思いはずっとありました。
岡本さんのおっしゃる「戦った証し」というニュアンスは、活躍度というより敢闘度に近いと思いますが、もともと私の活躍度ランキングの活躍度の言葉には敢闘度も含めていました。
さらに、「タイトル保持者は予選の機会がなく、勝ち星(得点)を稼げない」という指摘は、もっともだと思いました。
さて、失冠した時の獲得点(救済点)ですが、「予選不参加による不利」をそのタイトル保持者が予選参加した場合に上げられるであろう勝数を適用したいと思います。(タイトル戦登場の活躍度は失冠のマイナスイメージで相殺)
この時、挑戦権を得るまでに上げられる可能な勝数ではなく、上げられるであろう勝数を勝率6割として計算することにします。
まず、タイトル失冠者のシードですが、上位シード(決定リーグ、決勝トーナメント参加)とします。竜王戦は1組所属とします。
名人戦はA級順位戦で9局。よって9×0.6=5.4勝。(挑戦権獲得が前提でなく、勝率6割としているので、プレーオフは考えない)
王将戦はリーグ戦の6局。6×0.6=3.6勝。
王位戦はリーグ戦の5局。5×0.6=3勝。王位リーグは王将リーグと比べてややメンバーが軽いことを加味する必要があるかも。
王座戦と棋聖戦は16名トーナメント。トーナメントはリーグ戦と違って、負けた時点で終了なので、リーグ戦とは算出方法が異なる。
1回戦敗退、2回戦敗退、準決勝敗退、決勝敗退、決勝勝利の5通りの場合の数があり、1回戦敗退の確率は、0.4.2回戦敗退は0.6×0.4=0.24、準決勝敗退は0.6×0.6×0.4=0.144、決勝敗退は0.6×0.6×0.6×0.4=0.0864、決勝勝利は0.6×0.6×0.6×0.6=0.1296。
勝利数の期待値は0×0.6+1×0.24+2×0.144+3×0.0864+4×0.1296=1.3056勝。
棋王戦は上位シードなのでベスト16からの参加。本戦トーナメントの勝数期待値は王座戦、棋聖戦と同様で1.3056勝。問題は敗者復活戦があること。
その計算を厳密に計算してここに書きあげるのは、非生産的なので大雑把にプラス1勝(敗者戦に回るには少なくとも本戦から2連勝が必要)として、計2.3勝。(白状すると、途中で算出を断念)
竜王戦はさらに複雑だ。竜王戦は1組に所属とすると、挑戦権獲得まで1位通過者は7勝(7~8局)、2位3位4位通過者も7勝(8~9局)、5位通過者は8勝(9~10局)必要だ。
それはさておき、1組のランキング戦も16名のトーナメントというのは棋王戦と同じ。
敗者復活に関しては、1組は棋王戦より優遇されているので、勝数期待値は棋王戦より大きい。ここでも大雑把に棋王戦+1勝として、3.3勝。
7タイトル戦の勝数期待値を書き出すと、竜王3.3、名人5.4、王位3、王座1.3、棋王2.3、王将3.6、棋聖1.3。
う~ん、この数字を単純にポイントに反映させるのはどうか……。
トーナメントは勝ち数を上げにくいと言っても、タイトル保持者はそれを勝ち上がってきているのだから……
ここは、名人、竜王位を別格にして、他のタイトルは同等と考えた上で、数値のバランスを考え、タイトル失冠時のポイントを、名人、竜王が5点、他の5タイトルを3点としようと思います。
岡本さん、ご意見ありがとうございました。
その記事に関連した『放電日記的 2011年度棋士活躍度ランキング』のコメント欄で、岡本さんより
「タイトル失冠はタイトル戦をたたかったあかしですので、0評価というのは疑問です。
タイトル保持者は予選をさす機会を失うので勝ち星をかせぐことができず(リーグ戦でないとまた別ですが)勝率がさがるのが当然というのもあります。
その棋戦で挑戦者が挑戦までにかせいだ点数をあたえるべきではないでしょうか」
この点については、設定当時にも迷いました。
タイトル失冠は、マイナスの印象が強く、特に0勝4敗(0勝3敗)で敗れてしまった場合を考えると、活躍したと言えるのか疑問に感じます。3勝4敗の場合はどうなのかという疑問を感じつつ、0点としました。
また、タイトル防衛の場合は、予選・決定トーナメントやリーグを勝ち抜く必要がないので、タイトル獲得ポイントとタイトル防衛ポイントは差別してあります。
実は、先の疑問と、この差別化を併せて考えると、「活躍度ランキングシステムのタイトル保持者は不利」という思いはずっとありました。
岡本さんのおっしゃる「戦った証し」というニュアンスは、活躍度というより敢闘度に近いと思いますが、もともと私の活躍度ランキングの活躍度の言葉には敢闘度も含めていました。
さらに、「タイトル保持者は予選の機会がなく、勝ち星(得点)を稼げない」という指摘は、もっともだと思いました。
さて、失冠した時の獲得点(救済点)ですが、「予選不参加による不利」をそのタイトル保持者が予選参加した場合に上げられるであろう勝数を適用したいと思います。(タイトル戦登場の活躍度は失冠のマイナスイメージで相殺)
この時、挑戦権を得るまでに上げられる可能な勝数ではなく、上げられるであろう勝数を勝率6割として計算することにします。
まず、タイトル失冠者のシードですが、上位シード(決定リーグ、決勝トーナメント参加)とします。竜王戦は1組所属とします。
名人戦はA級順位戦で9局。よって9×0.6=5.4勝。(挑戦権獲得が前提でなく、勝率6割としているので、プレーオフは考えない)
王将戦はリーグ戦の6局。6×0.6=3.6勝。
王位戦はリーグ戦の5局。5×0.6=3勝。王位リーグは王将リーグと比べてややメンバーが軽いことを加味する必要があるかも。
王座戦と棋聖戦は16名トーナメント。トーナメントはリーグ戦と違って、負けた時点で終了なので、リーグ戦とは算出方法が異なる。
1回戦敗退、2回戦敗退、準決勝敗退、決勝敗退、決勝勝利の5通りの場合の数があり、1回戦敗退の確率は、0.4.2回戦敗退は0.6×0.4=0.24、準決勝敗退は0.6×0.6×0.4=0.144、決勝敗退は0.6×0.6×0.6×0.4=0.0864、決勝勝利は0.6×0.6×0.6×0.6=0.1296。
勝利数の期待値は0×0.6+1×0.24+2×0.144+3×0.0864+4×0.1296=1.3056勝。
棋王戦は上位シードなのでベスト16からの参加。本戦トーナメントの勝数期待値は王座戦、棋聖戦と同様で1.3056勝。問題は敗者復活戦があること。
その計算を厳密に計算してここに書きあげるのは、非生産的なので大雑把にプラス1勝(敗者戦に回るには少なくとも本戦から2連勝が必要)として、計2.3勝。(白状すると、途中で算出を断念)
竜王戦はさらに複雑だ。竜王戦は1組に所属とすると、挑戦権獲得まで1位通過者は7勝(7~8局)、2位3位4位通過者も7勝(8~9局)、5位通過者は8勝(9~10局)必要だ。
それはさておき、1組のランキング戦も16名のトーナメントというのは棋王戦と同じ。
敗者復活に関しては、1組は棋王戦より優遇されているので、勝数期待値は棋王戦より大きい。ここでも大雑把に棋王戦+1勝として、3.3勝。
7タイトル戦の勝数期待値を書き出すと、竜王3.3、名人5.4、王位3、王座1.3、棋王2.3、王将3.6、棋聖1.3。
う~ん、この数字を単純にポイントに反映させるのはどうか……。
トーナメントは勝ち数を上げにくいと言っても、タイトル保持者はそれを勝ち上がってきているのだから……
ここは、名人、竜王位を別格にして、他のタイトルは同等と考えた上で、数値のバランスを考え、タイトル失冠時のポイントを、名人、竜王が5点、他の5タイトルを3点としようと思います。
岡本さん、ご意見ありがとうございました。
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