英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

相棒 season15 第18話(最終話)「悪魔の証明」

2017-03-23 15:29:00 | ドラマ・映画
右京「想像が及ばないのなら…黙っていろっ!」
冠城「右京さん……あなた、な・に・さ・ま・だ(何様だ)」



 今話後半でのふたりの衝突の会話のシーンを回想させてseason15を終えているが、右京らしくない乱暴で怒気が溢れた口調、対する冠城も静かだが怒りを込めた言い回しだった。
 この衝突のシーンをラストに再び示し、特命係の行く末に暗雲が立ち込め始めたことを浮かび上がらせていたが、それに拘るあまり、会話の焦点がずれてしまっていた。



【以下は、その直前の会話からの再現】
 
「右京さんのことだから、計算ずくでしょう。俺なんかの想像の及ばない狙いがあってのことだと思いますけど、けっこうな乱暴狼藉を働きますよねぇ」
「はいぃ?」
「リークなんて真似、するとは思いませんでした」

風間から聞いた、右京リーク(美彌子の娘の父親がヤロポロクであること)の時の状況の回想が挿入される
「撲一人では、やはり限界があります。ですから、利用できるものは利用しようと…。しかし、あまり相手にされていなかったようですねぇ。思ったよりも反応が薄かったようですし、それより何より、情報源の取得をこうも易々と破られるということは、相手にされていない証拠です」
「とぼけないでください。リークは方便でしょう。伊丹さんたちに風間楓子の調査を頼んでたじゃないですか?何を確かめに、リークを装って彼女のところに行ったんでしょう?
 だとしても危険だとは思わなかったんですかぁ?風間楓子がロクに取材もせず、記事にしてしまう怖れだってあるわけでしょう。そしたら、社美彌子だけではありません、娘が被害を被る…それぐらいの爆弾なんです。右京さんが今、弄んでいる情報は?」
「弄んでいる?」
「ええ、根本にあるのは、所詮、自己満足でしょうが」
「先ほど、“俺の想像の及ばない狙いがあってのことだと思う”とおっしゃいましたねぇ!」
「言いました」
 
「想像が及ばないのなら…黙っていろっ!」

 右京は言い放った後、怒りが表情に現れており、冠城に“睨みつける”という険しい視線を飛ばしていた。
 かなり間を置いて右京は視線を逸らしたが、
 その視線が逸れるのを待って冠城が
「右京さん……あなた、な・に・さ・ま・だ(何様だ)」
と、怒りを押し殺した声を絞り出す。



大きな違和感
 冠城が指摘したように、風間へのリークも右京らしくない乱暴な手法、冠城はその点に怒りを感じている。ただ、もしかしたら、“俺なんかの想像の及ばない狙いがあってのこと”かもしれないと、一歩下がってその言葉を発した。
 しかし、その後の“乱暴狼藉”、“弄んでいる”、“所詮、自己満足”など、やたらと不穏当な表現を繰り返したのは、右京を挑発しているとしか思えない。
 さらに、普段の右京なら、その過激な冠城の言葉にムッとしつつ、聞き流すかやんわり否定し、反証するはずだが、その前の冠城の“俺の想像の及ばない狙い”の言葉尻を捉えて、“黙っていろ”と恫喝したのは、非常に大きな違和感を感じた。
 一歩譲って、右京が揚げ足取りをしたとしても、「想像が及ばないのなら、黙っているべきじゃあないでしょうかねえぇ」と、やんわりねっちり反撃するのではないだろうか?

 本来なら、≪最初の暴露記事のリークは美彌子自身による仕業と右京は看破していたので、娘の父親に関するリークは美彌子に同調しただけ≫という説明や仄めかしをするところだろうが、そうしてしまうと、このSPの大ネタのひとつ≪美彌子自身によるリーク≫のネタばらしになってしまう。
 そういった事情があるのかもしれないが、このふたりの衝突があまりにも短絡的でがっかりした。



退屈この上ない展開
 最近の“相棒スペシャル”は内容が薄くて退屈と感じることが多いが、(私だけかもしれないが)美彌子の過去等はどうでもよく、たとえ内閣情報調査室の調査官がロシアのスパイと通じていたとしても、国家を揺るがす大問題とは思えない。
 ≪美彌子のPCにハックしたのは誰か?≫、≪週刊誌にリークしたのは誰か?≫、≪2年半前に内閣情報調査室長・天野が起こした連続殺人事件の真相≫など、付随する疑問点はあるが、ハック・リーク・美彌子の過去はひとまとめの事象であるので、ストーリーが単調で、退屈この上のない展開だった。
 しかも、今回の右京の行動の動機となった“天野事件”の真相は明らかにされずに終了。アメリカの連続ドラマの最終回のような欲求不満さだった。


喰えない女・美彌子と道化男・冠城
 冠城は、法務省の事務次官の日下部の「美彌子を調べろ」という命に背くことを条件に、特命係に配属されるよう美彌子に取り計らってもらった経緯があり、美彌子の秘密を守ろうとしていた。
 それ故、今回、右京と衝突することになったのだが、当の美彌子は大嘘つきで役者だった
 ハッキングされて美彌子の過去の秘密が知られた可能性を知り、その大きなリスクを抱えるのではなく、自ら暴露してリスクを解消させようとした。美彌子のPCにハッキングしたものの正体は彼女自身把握していないが(青木の仕業で、冠城は冤罪)、リークに関して「あなた(冠城)は、そんな卑劣なことはしない男だと思っている」と、よくもいけしゃあしゃあと言えたものである。
 青木に嵌められて、美彌子に踊らされて、右京とも衝突してしまった冠城って……

 謀らずしも?『ヤンクミ対GTO』。
 そう言えば、ヤンクミの祖父役の宇津井健さんは警察庁長官役だったし、ダークナイトはヤンクミの教え子だった。回想シーンで甲斐享が出ていたが、あの顛末(ダークナイト)を考えると、黒い線(目隠し)を入れてほしかったなあ。


「2年半前の内閣情報調査室長・天野が起こした連続殺人事件」など忘れてしまっていたぞ
 おぼろげにしか覚えていなかった。(season13 第1話「ファントム・アサシン」
 ハイライトシーン(動画)を挿入して、もう少し詳細に、しかも早い段階で振り返ってくれないと、視聴者はついていけない。


その他、もろもろ
・カレンダーの推理は凄いが、ロシアの風習という情報はこれまでの流れから自明のような気がする
・青木は小者だなあ
・風間楓子はボーダー柄が好きだな
・“悪魔の証明”“冤罪”……将棋界のある事件を彷彿させる


【ストーリー】番組サイトより
ひた隠しにしていた美彌子の秘密を亘がリーク!?
暴露記事をきっかけに直接対峙する右京と美彌子
警視庁を揺るがす究極の頭脳戦が始まる!


 サイバーセキュリティ対策本部の特別捜査官である青木(浅利陽介)が、自身のスキルを悪用し、広報課長・社美彌子(仲間由紀恵)の私物のパソコンに進入。美彌子の娘と思しき少女が映った写真や動画を密かにのぞき見た。
 異変を察した美彌子が、青木とは別の捜査官に調査を依頼した結果、侵入の痕跡が発見され、首席監察官の大河内(神保悟志)が調査に乗り出す事態となる。
 その後、真っ先に疑いを掛けられたのは、亘(反町隆史)だった。どうやら美彌子が、ハッキングを許した理由を、亘から届いた怪しげなメールにしか心当たりがないと申告したらしい。亘は、そんなメールなど送っていないというが、亘のパソコンから美彌子にメールした痕跡ばかりか、パソコンに侵入した痕跡まで発見されてしまう。

 そんな中、美彌子に風間楓子(芦名星)と名乗る週刊誌の記者から取材依頼がある。パソコンから流出したと思われる少女の写真を入手した彼女は、そのネタを記事にするつもりらしい。美彌子は、取り乱した様子もなく冷静に取材を拒むが、実際にその後、『警視庁美人広報課長は国際派シングルマザーだった!?』という下世話な記事を書かれてしまう。
 結果、亘は不正侵入のほか、個人情報漏洩の疑いまで掛けられ憤慨する。それまで、事の成り行きを静観していた右京(水谷豊)だったが、雑誌に掲載された少女の写真の背景が気になっている様子。それは、ロシア独自の風習を捉えたものらしく…!?

 独自の調査に乗り出した右京は、なぜか東京拘置所に拘禁されている元内閣情報調査室の室長・天野(羽場裕一)のもとを訪れる。少女の父親は、アメリカに亡命したロシアの元スパイ・ヤロポロクの可能性がある、と天野に自身の推理をぶつける右京。
 背景には、2年半前に天野が起こした連続殺人事件の真相が知りたいという意図があった。それは、右京と美彌子が初めて直接接点を持った事件。
 ヤロポロクの亡命が発端となり、天野が国を裏切ってロシアに情報を流していた4名の日本人に私刑を下した事件だった。警視庁としては、その事件自体は“過去のもの”だったが、将来を嘱望されたキャリアと、ロシアの元スパイが通じていたとなれば大問題になる。副総監の衣笠(大杉漣)をはじめ上層部の人間は、美彌子を追求するが、彼女は一向にひるむ様子がなく…!?

疑惑の渦中に巻き込まれた亘と、独自の捜査を始めた右京
美彌子とスパイ、そして殺人を犯した元上司の関係は!?
右京、亘、美彌子。それぞれの思惑が複雑に絡み合い、
スキャンダラスな騒動は、衝撃のラストへと繋がる!


ゲスト:芦名星 羽場裕一

脚本:輿水泰弘
監督:橋本一
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