英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『HERO』 第8話

2014-09-02 21:48:40 | ドラマ・映画
今週の正義
 「被疑者がだれであろうとも関係なく、起訴すべきかどうかを判断しなければならない」


 暴力団の脅しにも屈せず、信念を貫く久利生はかっこよかった。ここ数回より、面白かった。しかし……
   ………やはり小ネタ(メンバーのドタバタ劇や通販ネタ)に、主題が埋もれ気味。

 そもそも、城西支部のメンバーのキャラは立っているが、魅力に乏しい。
 久利生と麻木以外は、普段はヘナチョコ、最後に正義ぶるパターン。6人一絡げで同じ方向を見ている。人によっては右を向いたり前を向いたりして、自分のポリシーを貫いて魅力を持たせてほしい。
 唯一、光っているのは川尻部長で、今回は脅しをかけた暴力団の顧問弁護士・小此木に対して、久々に一喝した(他のメンバーはそれに乗っかっただけ)。

 小此木のスーツ、≪今時…≫という感じ。


【ストーリー】番組サイトより
 城西支部に暴力団幹部を襲撃して殺害したと、警察に出頭した被疑者が送致されてくることになる。検事たちは、暴力団員同士の事件で面倒に巻き込まれることを敬遠したため、結局、久利生公平(木村拓哉)が担当となった。
 被疑者、権藤明(池内博之)の到着より先に、城西支部を小此木誠(鶴見辰吾)という弁護士が訪ねてきた。小此木は暴力団の顧問弁護士で、権藤の弁護人。見るからに強面の小此木は、久利生に速やかに検察での取り調べを終わらせようと促す。そんな時、権藤が警察官とともに現れた。帰ろうとした小此木は、宇野大介(濱田岳)、末次隆之(小日向文世)と会う。すると小此木が宇野に声をかけた。小此木と言葉を交わす宇野に、末次は関係を尋ねる。宇野は、小此木は自分が司法修習生の時の先生だったと末次に答えた。
 久利生による権藤の取り調べが始まる。よどみなく事件の経緯を語る権藤に、久利生は身代わりではないかと疑問を持った。久利生は麻木千佳(北川景子)と一緒に警察署に向かい、担当した警察官に、権藤が身代わりではないかと尋ねる。すると、警察官はあっさりうなずいた。
 宇野は再会した小此木と飲みに行く。そこで宇野は、なぜ小此木が暴力団の顧問になったのかと問う。すると、小此木は弁護士の正当性を解き、検事の正義を否定した。
 久利生の権藤への取り調べは続く。だが、権藤は身代わりであることを認めようとしない。久利生と千佳は、事件現場へと赴く。
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『軍師官兵衛』 第35話「秀吉のたくらみ」

2014-09-02 18:01:29 | ドラマ・映画
変貌していく秀吉
(「秀吉のたくらみ」というサブタイトルは疑問。あえて「たくらみ」と言うとしたら、備前に国替えを命じたあたり?)
 これまで、官兵衛の恐るべき先見の明への恐れと嫉妬が、秀吉が官兵衛を遠ざけた要因として描かれてきたが、
 今回は、秀吉の人格そのものが変貌していくさまが描かれている


茶々の影響
 「わたくし、強きお方がお好きでございます」と言われ、のぼせ上がる秀吉。
 弱い男?(浅井長政、柴田勝家)に嫁ぎ、不幸になった母・お市の方を思い、強き男を求めることにした茶々。
 たとえ、それが仇であってもかまわないと秀吉を、そして、自分の運命を受け入れることにした。
 茶々のこの場面、なかなか見ごたえがあった。……でも、どの時代劇を見ても、茶々は好きになれないなあ。

 で、今回、その茶々の言葉が秀吉の気持ちに影響したか微妙だったのが残念
 あえて言うなら、「あらがうものあらば滅ぼすのみ」と官兵衛に迫った場面か?


秀吉と対面した光たちの印象
 「変わられてしまった」という侍女の言葉だが、察しが悪い私には最初ピンとこなかった。
よくよく考えると
 ただ顔が見たくて会いに来た光たちに対し、散々待たせた挙句、褒美と加増のことしか話さず、そっけない秀吉
ということなのだろう。
 もう少し具体的に侍女に話させてもいいのではないか。


九州制圧の際の秀吉と官兵衛
 二隊に分けての行軍だが、側近に三成を配し、官兵衛は別働隊に配したが、これは官兵衛を信頼してのこととも考えられる。
 また、降伏した島津氏に対する処遇においては、「寛大な処置をすることで戦を避けられる」という官兵衛の意見を採用。


浅慮な宣教師コエリョの謁見
 浅はかと言うか、馬鹿正直と言うか、うぬぼれていると言うか、とても宣教師に見えないこの人を秀吉に謁見させるなら、通訳を右近がすべきだったのではないかと、真剣に思ってしまった。
 大砲を備えた無敵の艦船、勝手に所領をもらう奔放ぶりを包み隠さず秀吉に明かす軽率さ……顔面ぴくぴくの右近と官兵衛。



 で、伴天連追放令と相成った。

 今回の序盤で、右近にキリスト教への警戒心を示す場面があったとはいえ、唐突感は否めない
 官兵衛が勝手に洗礼を受けたことが気に入らなかった。あるいは、警戒心を強めたのかもしれない。
 しかし、「キリスト教にとってゼウスが絶対で、権力者・秀吉の威光も届かない」という場面でもあった方が説得力がある。
 「強い男が好きよ」という茶々の言葉にのぼせた秀吉なら、なおのことであろう。


 さらに、本領安堵を約束した豊前へと官兵衛に国替えを命じる
 官兵衛の宇都宮鎮房への面目丸つぶれ。しかも、官兵衛、左遷?……いじめ?パワハラ?


 島津氏への処遇と相反する秀吉の暴挙、
 コエリョの件があったとは言え、この秀吉の心境の変化を説明できる描写がない。

 これは今年の大河ドラマだけでなく、ここ数年の大河ドラマに共通するあざとい技法である。
 一話の序盤中盤で順調に進めておいて、最後にそれとは逆の展開を見せるどんでん返し!
 確かに、視聴者へのインパクトは強い。しかし、その過程に根拠を持たせていないので、単なる“こけおどしの安物のドラマ”になってしまっている。
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