さくら散る

小雪の舞う中、愛犬のさくらさんが逝きました。


14歳と5ヵ月の命でした。


初めて飼った犬であり、両親が亡くなった後の唯一の家族でした。

めちゃくちゃ悲しいのですが、もう予めわかっていたので、ショックはあまりありません。

自分もさくらさんも、お互い頑張ったと思います。

なので、頭をそっと撫でて「今まで頑張ったね」と声をかけてあげました。


良い飼い主ではなかったかもしれないけど、家族でいてくれて、ありがとう。

最後は苦しまずに、眠るように死んでいました。

天寿を全うさせてあげた。それだけが救いです。


心にぽっかりと穴が開いています。

でもその穴の正体がさくらさんの生きた証であるのなら、いつまでも開いたままでもいいかな。


熊本地震で家が全壊した直後は心が追い詰められていて、安全な家に引っ越そうにも、ペット不可の物件ばかりで「こいつさえ居なければ」と、何度か首に手をかけました。

正直言うと、亡くなってくれてホッとしているところもあります。

次の引っ越しはペット可である必要がありませんから。

もうドッグフードを買いに行くことも、ペットシートを買いに行くこともありません。

汚物だらけのペットシートを交換する手間も、鼻が曲がりそうなくらいの臭い袋を縛ってゴミに出す面倒もありません。

旅行に行きたくても犬が居るから、という心配もありません。


ちなみに、もう犬は飼いません。

いや、飼えません。こんなに悲しい想いをするのなら。


明日、火葬します。



さくら

■本名 白夢姫号
■犬種 柴犬
■性別 雌
■毛色 白
■尾型 巻
■生年月日　平成 14年 8月 2日
■犬舎号　長洲古荘
■両親 父　葵乃夢錦号　母　太甲の綾香号
■家に来た日　平成 14年 9月 27日




今までお疲れ様。そして、本当にありがとう。一生忘れないからね。