昨年の今頃は、無職中で、やっと年明けからの就職が決まったのだった。
報告を兼ねて正月に久しぶりに帰郷した。
わりと大きい会社だったが、その会社も四ヶ月で退職。新規開拓の営業だった。もともと長く営業だったからそれはさほど苦にはならなかったけれど、すぐ結果がでるような業種ではなかった。これにはすこし戸惑った。
その後、こまめに就職活動は続けたし、結果、いくつか面接を受け、二社に内定をもらったが辞退した。同じ営業とは言え、「それはちょっと」と思えたからだ。
世間の景気は上向いていたのか、求人はいくらでもあったし、求人票には「年齢不問」でも、いざ応募してみると年齢でまずひっかかった。
失業保険はまだ残っていたからさほど焦っていたわけではないが、気分としてはもうそろそろと思いかけていた時に受けた面接で即決した。「よろしくお願いします」と。
即決してその会社に通い始めた日にじつはある会社の面接が予約されていたけれど、断らざるを得なかった。結果は不明だけれど。
また、某社から面接のアポが入ったけれど、もう勤め始めたからと断らざるを得なかった。応募したときは後者には期待したけれど、返事がなかなか来なかったから、「たぶんあかんやろう」と思っていたのだった。
で、勤め始めた会社だけれど、仕事そのものはなんとかやれると思われたし、面白そうでもあった。けれども、いくつかの意味でとんでもない会社だった。
で、二週間で辞めた。面接で即決したことを悔やんでも仕方ない。
ちょうど夏休みに入る時だった。
以後もこまめに応募は続けたがなかなか面接までに至らない。お盆が明けて失業保険はあと二ヶ月ほど。
そんなとき友人からお誘いがあって、面接を二度受け、今の仕事に就いたのだ。
九月からだからまる四ヶ月。「来年もよろしく」なんて挨拶をして会社を出た。
二年ぶりの会社人としての年末だけれど、まだ四ヶ月だからあんまり年末の感じがしない。もっと覚えないといけない仕事もあるようだし、営業方針に対して私自身が考えるコミットの仕方もある。そんなことで仕事納めとしての年の瀬の感慨より、来年の自らのスタンスについて思いをめぐらしているところだ。
朝から雨、帰りも雨だった。駅からバスに乗り、降りると酒屋がある。だんなとも奥さんとも顔なじみだ。この六日間の休暇用に一本仕入れた。えびの高原の芋「ないな」。
一本では足りないかもしれんな。
一日でやれることはたかがしれているけれど、私事だけれど、この休暇中にやっておきたいことがある。