6月25日の日経夕刊に税理士と社労士の全国団体が成年後見人の専門機関を設置するという囲み記事があった。この記事によると成年後見人の潜在ニーズは100万件以上と推計されており、不足が見込まれる成年後見人の担い手の範囲を拡大するという内容だ。2000年の制度発足時には成年後見人の90%は被後見人の親族であったが、2010年では60%に減少し、残りの40%は行政書士や司法書士等の専門職によるとされている。
成年後見人における親族の割合が減少している理由はよく分からないが、核家族化による独居高齢者の増加、あるいは専門知識のない親族にとっての過大な負担等が推測できる。つまり政府がいう「自助」では対応できなくなっているということであろう。実際に成年後見の現場で活動されている専門職の方のお話では、成年後見人の役割には単に財産管理だけでなく、日常生活のサポートをコーディネートする身上監護があり、被後見人の信頼を得る上でも重要な役割であるという。この意味では被後見人にとっては親族による後見が最も安心できるのではなかろうか。
社会保障の基本が「自助」であるという政策をとるのであれば、後見人となる親族の負担を軽減する施策が望まれる。このことは、介護制度においても同様であり、在宅介護をしている要介護高齢者の親族あるいは世帯の心身の負担も大きい。要介護高齢者の日常生活では介護保険制度のルールでは手の届かない部分を親族がカバーしているのが現実であろう。
成年後見人制度においても、介護制度においても、「自助」を基本とするならば、「番号」制度において、「誰が誰の面倒をみるか、あるいは現にみているか」という情報を的確に把握し、関係機関や団体で共有するルール造りが望まれる。前回投稿したブログの「生計関係情報」の展開として議論することも意味があると考える。










