週刊電影報告

至福のひとときの記録

乙酉年弥生弐ノ壱 苺の破片

2005-03-13 | あ行
苺の破片アミューズCQN
2004/日本/中原俊・高橋ツトム

漫画家の猫田イチゴは、かつて「チェリーロード」という傑作を出して以来それを越える作品ができずスランプに陥っている。「チェリーロード」のモデルで片思いだった楠瀬はバイク事故で亡くなっているのだが、イチゴは今でも忘れられず、それが足かせとなって新しい作品を描くことができない。焦るイチゴ、マネージャーの知子もそんなイチゴを助けることができずに苛立つ。再び満開の桜が咲きほこることがあるのか・・・

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大作ではないけれど、観た後に勇気の芽が出てくるような作品、とても好きです。
失ってしまったものにいつまでもとらわれて、ときに夢の世界へ行ってしまう気持ちに「ウンウン気持ちはわかるけどそこは乗り切らなければダメだよ」と、「花を咲かせよう」と必死になるのだけど思うようにコトが運ばず苛立っていると「頑張れ!負けるな!」とイチゴを応援してあげたくなってしまう。一時期漫画に投げやりになっていたイチゴが、もう一度本気で新しい作品を描いたとき、なかなか作品が認められないその停滞感がとてもうまく描かれているなぁと思いました。
桜の風景で始まり、桜の風景で終わる、桜ってひとつの区切りにふさわしい花だったのね。あとちょっとで桜の季節!

ところで初めて行った渋谷のアミューズCQN。劇場外のスペースに余裕があって、ちょっと早めに映画館に行くのが楽しみになりそうなところ。センター街方面と違って駅から映画館までの道も混雑してないし、ミニシアターチケットも使えるし、これから贔屓にさせていただきます。

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2 コメント

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はじめまして (TINO)
2005-03-14 01:45:06
みつこさん、はじめまして。

この作品よかったです。

停滞感、まさにそう思います。

私も、途中、漫画を再び書きだす場面以降で、なかなかうまくいかないのにもどかしさを感じました。それは、創作することの辛さを観る人にも感じさせるのかな、と思いました。

アミューズCQN確かにいいところですよね。ひとつしたのユニバーサル・ランゲージというところで、久しぶりに洋服買い物しちゃいました。

あと、トラックバックさせていただきました。
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 (みつこ)
2005-03-15 22:52:58
TINOさんTB&コメントどうもありがとうございます。

この映画を観て「櫻の園」も観てみたくなりました。

私が観に行った日は、ひとつ前の回でティーチインをやっていたようです。

アミューズCQNのビルはあまり人が多すぎなくていいですよね。渋谷というとどうも人ゴミというイメージしかなかったので。
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