Ambivalent Blog

e-Tetsuによる「アート」と「釣り」の生活誌

Webサービスの将来に不協和音

2004-10-25 | ◆ビジネス
いやなニュースである。

IBM参加を理由にMicrosoftがLiberty Allianceを非難 -- Nikkei IT Pro 

Webサービスのスタンダード策定にあたっては、Microsoftが積極的な姿勢を見せ、IBMと協調路線を取ってきた。それゆえにWebサービスこそはアプリケーション間連携の標準化をついに実現すると期待されている。

一方、IBMとMicrosoftが主導権を握るのを嬉しく思わない一派が当然存在する。そして、Sunを中心としてLiberty Allianceが結成された。問題は、IBMがLiberty Allianceへの加盟を表明したことにある。

IBM Joins Liberty Alliance -- internetnews.com

スタンダードの策定は、マーケットへの信頼性を増大し、市場規模の拡大に繋がる。特にIT業界においては、これまでにも顧客を裏切り続けて来た経緯から、Webサービスによるスタンダードを確立することは非常に重要である。しかし、標準化の主導権を握れなくなると、どの企業もそのスタンダードが市場に受け入れられることを恐れて、標準化から離反して自らの顧客囲い込みに走る。すると結果的に市場におけるスタンダードは中途半端なものとなり、顧客は裏切られる結果となる。JAVAと.NETが良い例である。

最近SUNとMicrosoftは和解の方向にあるが、WebサービスがMicrosoftにとってはJava陣営切り崩しの切り札だけに、今回ばかりは容易に譲るわけには行かないのだろう。IBMの二股は今に始まった話ではないが、余裕のある強者のずるさである。今回ばかりはIT業界のためにもどこかに妥協点を見つけてもらいたいが、どうなることか。

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