与党の質問時間を増やせという要求が出ているという。多数決ならば、どんなに議論しても、適当にやりすごしていけば、時間が来て、採決という手順になる。
緊張感は何もない。まともに議論などする気もないし、噛み合わないようにすればいいだけで、どんなに不都合なことがあっても、実態として、社会が動いていれば、庶民は怒ることもないし、現状で良しとする。
したがって、選挙すれば、誘導された方向へと、なびき、事件が起こりそうな結果にはならない。
そのようにして、政治に関心をもっても仕方がないと、選挙そのものにも行かなくなる。今の状況はそんなところだろうか。しかし、事態は、徐々に危ない方向へ進んでいる。質問時間を与党が独占して、世論形成に走るだろう。少数意見は、抹殺される。
戦争賛美、武力充実、国威発揚、古き良き時代の日本を再びの気分が出てくるかもしれない。アメリカの属国で、いつまでもいるつもりはないし、韓国や中国に舐められてたまるかの本心もある。
これは、結構、国民の気分に合致してきているのではないか。もう平和であることの先頭に立とうという新しい日本の決意はすっかりなくなったのではないか、とさえ思える。
質問時間も議席どおりにという自民党の企みが実現すれば、上記の条件を作り出すことに貢献するだろう。これで本当にいいのかどうか、国民はどこかで、切り替えることができるだろうか。