ドリアン長野の海外旅行記

長期休暇もない有給休暇もないリーマン・ パッカーが、
短い休日と高い航空券にもめげず、海外を旅したお笑いエッセイ

上海日記 6日目

2007-09-04 | Weblog
NO69 上海日記 6日目(続々)

at 2005 04/20 21:50 編集

夕食をとりに南京東路へ。この上海一の繁華街に行くたびに思うのだが、中国のホントに田舎から出てきた人民がこの通りに来たら、腰を抜かさんばかりに驚くだろうな。ここだけは香港の繁華街以上だ。その南京東路にある有名なイスラム料理店に行く。羊肉のしゃぶしゃぶを食べるためだが、さすが有名店だけあって待っている人が列をなしている。われわれは31番の番号札を渡された。おれたちの前に30人もいるのか.....。待っている間にも客は次から次へとやってくる。果たして今晩はここで飯にありつけるのだろうか。せめて、この番号札をあとから来た人に5元で売りつけられないだろうかなどと考える。見ていると、面白いのが案内係の小姐だ。まだ顔に幼さが残る彼女は、一人で怒濤のごとく押しよせる客の苦情攻撃に対処している。
「いつまで待たせるんだ」
「ただ今満席ですからもう少し待ってください」
「俺はさっきから待ってんだぞ」
「席があいたら知らせますから」
「いつだ!」
「番号札渡したでしょ!」
「ねーちゃん、俺にも番号札くれ。なに! 48番だと! どうなってんだ!」
「今日は予約が多いの! ごちゃごちゃ言わずに大人しく待ってなさい!」
とまあ、このように(あくまで推測だけど)客とのバトルが展開しているのだった。日本だったら、店員は「すみません」とひたすら平身低頭だろう。私も声をかけると、「はぁ~っ?!」とおもいっきり不機嫌な顔をされた。帰国してから日本のコンビニの過剰なサービスに違和感を覚え、彼女の不機嫌な顔を懐かしく思い浮かべる今日この頃。
結局、その日はあきらめて帰った。
NO68 上海日記 6日目(続)

at 2005 04/12 23:54 編集


今日は日曜なので宗派を問わず礼拝できるという「国際礼拝堂」に行く。着くとすぐにシンガポール出身だという信者が案内してくれた。中国語の聖餐会が終わり、今から英語の聖餐会が始まるそうだ。礼拝堂はゴシック様式でとても広い。これほどりっぱな教会がよく文革で破壊されずに残っていたもんだ。徐々に人が集まり、時間になると二階席までびっしりと埋まった。ざっと数えてみても800人はいるだろう。説教台でアコギにアンプをつないだ黒人青年がいきなり歌い始めた。
「主を讃えよう。主と共に歩もう。天国はわれらのもの」
スクリーンに歌詞が写し出され、800人が立ち上がって合唱する。壮観。ゴスペルではなく、何と言うかこれはアメリカン・ポップスである。感極まって全身をうち震わせながら歌う者もいるのだが、賛美歌が終わっても黒人青年はギターをつま弾きながら何かつぶやいている。ラップでも始めたのかと思ったが、よく聞くと彼はお祈りをしているのであった。周りを見るとさっきまで歌っていた信者は目を閉じて頭を垂れている。このように歌と祈りの境界線のない賛美歌が何曲か続き、中国人、白人、黒人の牧師による説教があり、再び賛美歌を歌い、二時間半におよぶコンサートじゃなかった、礼拝は終了した。信者が席を立っても黒人青年はギターをかき鳴らしながら、延々と歌っている。もう少しすると、第三部のコンサートじゃなかった、礼拝が始まるのだろう。近くにいた、上海の大学に留学中だという日本人女性に話を聞いてみた。
「以前より緩やかになったといっても、まだまだ中国ではキリスト教に対して規制がありますね。ほとんどのクリスチャンは日曜に各家庭でお祈りをしています。教会も少ないんですけど、こうやって皆と集って礼拝できるだけでも恵まれています。集会しただけでも処罰された時代もあったそうですから」
中国のクリスチャンに幸あれ。
NO67 上海日記 6日目

at 2005 04/19 22:36 編集

8時起床。戦前に日本人が多く住んでいた虹口(ホンキュ)地区に移動。ホテルの目の前に魯迅公園がある。近くにある多倫路文化名人街で食べた6角(8円)の肉饅がとても美味だった。地下鉄で上海駅に行くと、ものすごい人。地下鉄のホームで待っていた小姐(若い女性)がどどっと降りてきた乗客に揉みくちゃにされ、くるくると回転していた。観察していると、白線の前に仁王立ちして電車のドアが開くと同時に乗り込もうとする者があちこちにいる。もちろん吐き出される乗客の圧倒的な物量に負けてあちこちでくるくる舞っておるが。なぜだ? なぜ中国人はちゃんと列を作って待ってられんのだ。しょっちゅう、服務員が「ちゃんと並べ!」とマイクで青筋立ててがなってるぞ。そういえば、ぎゅうぎゅう詰めのバスでも、降りようとする者より先に乗り込もうとするお茶目なやつらだからな。なぜ学習せん、中国人! けど、あの回転している中国人を思い出すと、悪いが笑ってしまうわあっ! ぶあっはっはっはっはあ! くっ、苦しい、笑いすぎて涙が....。

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