社長と同行二人 H29,8,5
「後継者社長へ、倒産を避けるには!」
皆様こんにちは、お元気ですか?
今日は「後継者社長へ、倒産を避けるには!」
について私の経験や、セミナー、本、コンサルでの会話、大学での授業を振り返りなどから、考えを述べさせていただきます。
今週は、真夏のこの時期に、不吉な話題で失礼します。
この時期になると、思い出す出来事があります。
それは今から約20年位前になるかと思います。
当時、売上が1億数千万円の時代に約1,000万円の不渡り手形を食らいました。
それはプラスチックの特殊な防音シートを、ある業界に販売しておりました。
その当時は、売上を上げるためのみで与信も関係なく、闇雲に拡販しておりました。
そんな時に、引っかかったのです。
もう時効だと思いますが、その当時の会社は、「銀行から融資を断られたら手形が落とせなくなる、、」
の一心で決算書を粉飾しておりました。
平成7年に先代の急死に伴い社長に就任して3年目くらいだったと思います。
その当時は、数億円の銀行借入れがあり、これ以上借入が出来る状況ではなかったので、仕入先に手形ジャンプを要請して、
何とか承諾頂き、窮地を脱しました。
仕入先からの帰り道、膝が震えて満足に歩けなかったことを今でも鮮明に覚えております。
その時に考えたことは「これからは売り先を精査する」「手形はもらわない」「決して粉飾決算はしない」と言う事です。
現在、銀行もリレーショナル・バンキングといって、赤字企業にもかなり面倒は見てくれます。
それでも気をつけることは、安易に銀行間で利息競争をさせないことだと思います。いまの銀行金利、どの銀行でも大差はありません。
先ずはメインバンク一行を決め、サブに2行と取引されてはいかがでしょうか?
少々の利息の差は保険代だと考えれば、安いものです!
しかし一行のみだと、相手に足元を見透かされます。そのためにサブの銀行を用意していくのです。
毎年2回以上は支店長に自社の状況を示すためにも試算表を持参し会社の現在状況を説明して下さい。
それと経営計画書があれば、これも持参ください。
銀行の一番関心ごとは、貸したお金が滞りなく返済されるか?
二番目には、将来の資金需要が発生するか? また得意先と関係を深めて、投資信託、生命保険、さらに内容がよければ私募債の発行まで視野に入れております。
現在、「粉飾決算」をしている会社は、銀行に早急に相談されてはいかがでしょうか?
まさかの時に頼りになるのが「銀行」です。
「銀行」と上手に付き合うことが「倒産」を避ける秘訣です。
「来月、あの仕事が入るから、何とかなる」「今まで何度も窮地を脱してきたので、今は苦しいが、好景気が来る」と過去の経験を思い返し
頑張っている会社もありますが、昔と違い環境変化が急速にやってきます。
過去の経験が当てにならないのです。
中小企業は大企業と違い「過去の蓄積」が多くありません。
数年の赤字で「過去の蓄積」はぶっ飛んでしまいます。
だからこそ後継者社長は、毎日毎日が真剣勝負なのです。
後継者社長の皆様、月次決算していますか?
私の知り合い「倒産した会社」は税理士の都合で3ヶ月に一度の決算しかしていませんでした。
必ず月次決算をして売上、利益の状況を調べて下さい。
また過去にもお話したと思いますが、移動累計表を作成して下さい。
これは今月が決算月と考えて昨年の7月から今年の8月までの12か月分の売上、粗利益、営業利益を折れ線グラフ化したものです。
来月も同じ事を繰り返してデータを取っていきます。
1年たつと、これを見ると右肩下がり、右肩上がり等の状況が一目で見えます。折れ線グラフに定規をあててみると、今後の状況が一目で分かります。
実際やってみると分かりますが1ヶ月売上が減少しもグラフに大きな変動はありません。
2ヶ月続いて減少すると急に右肩下がりになっておきます。
この「移動累計」を使うと将来の売上、利益が見える魔法のツールです。
是非とも作成をお願いいたします。
私の倒産危機の場合は、時代と得意先、仕入先に恵まれて、何とか倒産危機を乗越えましたが、手形ジャンプした1年間は死に物狂いで働きました。
今みたいに価格交渉が厳しくなかったので乗越えましたが、もし今、私が20年前の自社のコンサルタントであったならば、「倒産」を勧めていた事でしょう。
それでも再起できる状態をアドバイスしていると思います。
もう一つ、皆様にお伝えしなくてはならないのは所謂「街金」です。
不思議なことに、資金繰りに躓くと、街金、ノンバンクから融資の話が来るのです。
私自身、よく「日歩何銭と言う甘い言葉」のFAX、メールが送られてきて、その会社へ電話をかけたこともありました。
でも決して「街金」「ノンバンク」からお金を借りて窮地を逃れようとしないで下さい。
これは「麻薬」みたいなもので、ついつい金額100万円が、500万、1,000万になり自己破産まっしぐらです。
早いうちに銀行、弁護士と相談して「倒産」したほうが再起出来ると思います。
私の倒産危機の際には、私、妻、そして叔父までが連帯保証人になっておりました。
いまは、社長本人しか金融機関も連帯保証人を取っておりませんので、傷が浅いうちに「倒産」をお勧めいたします。
再度申し上げますが、甘い夢をみて「街金」に走ることだけはお止めください。
また倒産の原因は「売り上げ不振」が第一位ですが、私自身の経験から、「売上第一主義」が倒産に至る可能性が高いと言う事です。
「売上が全てをカバーする」みたいな過去の経営は現在では通用致しません。
売上を作ることで手一杯で管理が行き届いていなくて、資金繰りのために赤字の仕事を受注することになります。当然利益が少なくなり、在庫も膨らみ、
売上債権は増えるが貸し倒れの危険も増える、、、これが積もり積もって雪だるま式に膨れ上がり倒産するのです。
借入金が年商の半分以上になったら、思い切って「リストラ」も考えるべきでしょう!
基本的にリストラは反対ですが、やむ終えない場合は「心を鬼」にして臨んでください。
倒産を乗り切るには、固定費の削減「リストラ」もその一部となります。
倒産しても「再起」は出来ます。
しかし、「自己破産」は何とかして避けたいものです。
今日もお読み頂きありがとうございました。
皆様の御意見をお待ちしております。
また来週もよろしくお願い致します
追伸
来る9月11日 13:30~16:30まで ウンクあいち1209号室で後継者社長向けセミナー
「人財育成と財務の一体改革セミナー」を開催いたします。
「このブログを見た」とメール下されば参加費5,000円を3,000円にいたします。
詳しくはHPで http://www.duo-k.co.jp/semi.html まで
社長と同行二人 H29.7.29
「後継者社長へ、№2を育てる!」
皆様こんにちは、お元気ですか?
今日は「後継者社長へ、№2を育てる!」
について私の経験や、セミナー、本、コンサルでの会話、大学での授業を振り返りなどから、考えを述べさせていただきます。
私自身、社長をしていた時に、社員数が15人~20人位まではトップダウンで運営していきました。
しかし15~20人を超えた時くらいから全てに目を配ることがだんだん出来なってきました。
営業、製造、業務、経理、配達等を全て社長が目を光らせること難しいのではないでしょうか?
ある方は30人くらいまで大丈夫と言われていましたが、私は15人から20人くらいまでが限度だと思います。
ある規模を超えたとき、今までのやり方で「社長」一人で全てをこなすことは不可能になってくるのではないでしょうか?
こんな時に、自分と同じ目線、角度で問題解決に当たってくれる社員は、それこそ喉から手が出るほど欲しいと思います。
しかし現実にはどうでしょうか?なかなか社内にいない。社外から持ってくるしか仕方のない状況ではないですか?
前職でも、気合と根性で売上を作ってきましたが、ある時点からはマーケッテングを応用して売れる仕組みを創ってきました。
いわゆる力技から仕組みで売ることを考えてきたのです。
この時に必要なのが、その仕組みを理解して社員を導く「No2」なのです。
年には関係なく「志」「意欲」がある人材には、多くの機会を与え経営者目線で考え、行動し、PDCAを回せる経験を積ませて、それなりの職責、給与を与え、教育していく必要があります。
そのような社員育成には常に「質問」することをお勧めします。
社長の考え、そして行動を、その社員に「質問」するのです。
「なぜ、社長はその考えをしたのか」「なぜそのような行動をするのか?」 彼に「聴いてみる」のです。
聞かれる方は、まず考えます。社長の頭の中を想像するのです。
最初は「トンチンカン」な事を言ってきますが、それでOKなのです。
先ずは「考えさせること」が一番大切なのです。
「社長は日々何を考えて行動しているのか?」
「社長は今、何に関心があるのか?」
「社長はライバルと、どう差別化していくのか?」
「社長は何故、自分の考えと違うことをするのか?」
等々を「質問」「考えさせること」で教育していくのです。
ワンマン社長の会社ですと社員は言われたことしか出来ません
私自身そうでしたが、、、、、、、
そんな時ほど社長は「うちの社員は言われたことしか出来ない」と嘆かれますが、それは違います。
社員に考える事を放棄させているからです。
考える習慣を付けさせていないからです。
そのように、複数の社員に「質問」することで、社員の「頭の中」「内実」が分かります。
「全く考えていない社員」、「考えたくない社員」、「何から手を付ければよいか分からない社員」等々
そこから「考えることを厭わない」社員を見つけ出していくのです。
初めは誰でも「考えたくない」ものです。
言われた事さえやっていれば、給与が貰える、「易きに流れる」ものです。
しかし、その中でも「探せ」ば出てきます。
兎に角社員に「質問」するのです。
「これから会社をどうしたい」「3年後、5年後、貴方はどうなりたい」等社員に「質問」を投げかけ続けることが必要です。
3ヶ月、半年続けていると、だんだん社員が変わってきます。
「将来こうなりたい」「5年後には家を建てる給与が欲しい」など
ここから「将来の会社像」を考えている社員を見つけて、先ほどの教育をして、NO2に育て上げていくことが大切です。
この社員が社長にとって、一番のNO2となっていくのです
しかし、問題は他の社員の「やっかみ」です。
多くの社員の「やっかみ」が有能な社員を退社に導きくことも考えなくてはなりません
人間の性として、目立つものの足を引っ張る傾向があります。
所謂「嫉妬」です。
自分と違う方法で、仕事をしている人間を引き摺り下ろしたい傾向にあるのです。
それは規模の大小に関わらずあると思います。
そんな時に必要なのが社長の強い意思です。
会社の将来、それに纏わる自分の将来を真剣に考える社員を「嫉妬」から守らなければなりません。
えこひいきするのでは無く、彼の考えていることを他の社員に「問いかける」、そこで他の社員の考えを聴きだすことで会社の融和を図っていくことが必要と考えます。
単年度の業績を上げる「姑息な能力」ではなくて「企業の価値を高める」社員を社内において「リーダー」と考えるようになってきます。
単年度ならば、固定費を削減して可能かも知れません。
しかし、企業価値を高めて、継続的に成長させることを社長は求めておりますので、こんな「NO2」は必ず必要となってきます。
私自身、15~20人規模から脱したのは、こんな「NO2」を育てたからだと実感しております。
皆様の会社では、将来を見据えて「NO2」を育ててみてはいかがでしょうか?
今日もお読み頂きありがとうございました。
皆様の御意見をお待ちしております。
また来週もよろしくお願い致します。
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社長と同行二人 H29.7.15
「後継者社長へ、空飛ぶタイヤを観て2」
皆様こんにちは、お元気ですか?
今日は「後継者社長へ、空飛ぶタイヤを観て2」
について私の経験や、セミナー、本、コンサルでの会話などから、考えを述べさせていただきます。
先週は「後継者社長へ、空飛ぶタイヤを観て1」について書かせていただきました。
そのでは後継者社長の「徳」について私の考え方でした。
今回は、その2についてです。
私がこの「空飛ぶタイヤ」で考えさせられたのは、夜の高速道路でかなりのスピードで走り、あわやガードレールに激突!
と言う場面でした。
私が考えるには、このシーンを撮られた方は、実際社長経験あるかたではないでしょうか?
このシーンは色んな見方があるかと思いますが、主人公「赤松社長」の心の中には「自殺」と言うこともあるのかと考えました。
なぜならば、私自身、お恥ずかしい話ですが、このような経験があるからです。
自殺となると保険金満額は下りません。しかし自動車事故となると満額下りると聞いておりました。
「赤松社長」は「ホープ自動車」との戦いの中で疲れ果て、倒産を目前として、このような行為に出たのではないでしょうか?
皆様はどのようにお考えですか?
私は「自殺」を図ったと思います。そうすれば「楽になれる」と思うのは卑怯でしょうか?
確かに、その意見はあります。しかし社長も生の人間です。
戦いに疲れ果て、将来が見えなくなってきたときに頭の中で「自殺」の二文字が浮かんでも責めることは出来ません。
私は「赤松社長」みたいなの財閥系の上場企業と戦う勇気はありません。気の小さな人間だからです。
そんな人間だからこそ、先が見えない時に「自殺」を考えるものではないでしょうか?
私の時には「子供の顔」が思い浮かびました。
私自身、経営コンサルタントを目指したには、この将来が見えない不安、打つ手が無い焦燥感などで「自殺」「ホームレス」を考えている後継者社長を何とか救いたいと思ったからです。
実際に私の友人は、事業の失敗で、自らの命を絶っております。
この経験が私を今の仕事に導いたと言っても過言ではありません。
現在の好景気に中で、それでも2万人を超える方が自らの命を絶っております。
この中で何人の経営者がいるのでしょうか?
それは統計では出てきておりませんか。「生活苦」からは約3500名です。
社長経験者の中でかなりの方が、この「自殺を」考えたことがあると、あるデータに載っていました。
私は「金」「人」「将来」で悩んだ経験者として、「自殺」を少しでも考えた後継者社長のお力になりたいと切に願っております。
自己破産と言う手続きもあります。確かに「自己破産」すると官報に掲載され、カードや金融機関からの借入れも制限され、取締役になれない等の制限もあると思いますが、残された家族のことを考えると「自己破産」と言う手段は残されております。
最近は社長が連帯保証人にならない場合がありますが、私の場合は、社長であった私、妻、第3者の叔父までが金融機関の連帯保証人になっておりました。
確かに、後になって考えると「自殺」なんて馬鹿なことだなーと思いますが、その現場になった当人しか分からない事情が有るのです。
このメルマガをお読みの方で、お知り合いの中で最近目つき、言動が怪しいと感じた方は御連絡いただけませんか?
先が見えないで、窮地に陥っている社長、一度御連絡ください。
お待ちしております。
今日もお読み頂きありがとうございました。
皆様の御意見をお待ちしております。
また来週もよろしくお願い致します。
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社長と同行二人VOL0134
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社長と同行二人 H29.7.8
「後継者社長へ、リストラ!」
皆様こんにちは、お元気ですか?
今日は「後継者社長へ、リストラ!」
について私の経験や、セミナー、本、コンサルでの会話などから、考えを述べさせていただきます。
皆さん「リストラ」経験されたことありますか?
最近社長になられた方では、リーマンショックの洗礼を受けていない方もいらっしゃると存じますが、、、、、、
リーマンショックでは多くの企業がリストラや雇い止めなどして苦心されたと思います。
勿論求人倍率0.5を下回っておりました。統計を取り始めて最低を記録したのもこの時期でした。
求人難の今日この頃、リストラなんて!という声がたくさん聞こえてきますが、、、
私自身、複数の社員をリストラしました。その時のキズはまだ、心の中に残っております。
これは一生消えることはないと思います。それくらい辛い出来事でした。
「口から胃が出てくる、片腕をもぎ取られる」
小心者の社長でしたので、そんな感覚が残っているのでしょう!
景気は循環しておりますので、2020年以降また不況が襲ってくるかもしれません。
先日もある会にて、社会保険労務士さんと話しておりましたが、彼曰く「これから10年は求人難が続く。早く移民政策を取らないと国内産業は人手不足のために窮地に陥る」と話されていました。
私はネガティブです。短期的には求人難が続きますが、中長期的にはAIやIOTの活用で人手不足はなくなってくると考えます。
皆さんのご意見はいかがでしょうか?
これから不況が来る際に、社員の「リストラ」ということも視野に入れて会社を運営していかなくてはならないと感じます。
私自身、経験しているので「熱さに懲りて膾を吹く」ことになりかねませんが、、、
先日、お付き合いしているある会社から「リストラ」の相談を受けました。
現状その会社は売上、利益が低迷している中で苦渋の選択として「リストラ」を決断されました。
その際にお伝えしたのはまず「隗より始めよ」という事でした。
先ずは社長、専務の給与を半減、接待交際費の支出をゼロベース、宣伝広告費を1年間自粛、社長以下全社員の高速道路の使用を基本的に廃止、これらを社内で公表してから「リストラ」を決断するように進言しました。
社長や専務が今までの給与や勤務状況で社員を解雇することには絶対に反対です。それは社内に「遺恨」が残るからです。
私自身の経験ですが「リストラ」すると約1年間は社内が暗くなり。社員のモチベーションは確実にダウンします。
その中でも社長は明るく振舞って、来る「明るい未来」を見せることに専念してください。
できるだけ社内を温かくするために、社員への話しかけ、成長させるための対話、元気な挨拶等、率先して行うことです。
景気の良い時、人手が足らない時に「リストラ」の話をすることは「ズレテイル」と思われますが「治に居て乱を忘れず」の気持ちを後継者社長は常に持って頂きたく存じます。
勿論、攻めの経営も時には必要です。自社の能力、外部環境等を勘案して打って出ることも必要です。決して否定しませんし、できれば明日からでも実施してください。
「攻」と「守」を機を見てバランスよく後継者社長は行ってください。
老婆心ながら本日のメルマガとさせて頂きます。
今日もお読み頂きありがとうございました。
皆様の御意見をお待ちしております。
また来週もよろしくお願い致します。
社長と同行二人 H29.7.1
「後継者社長へ、経営の守・破・離 その3」
皆様こんにちは、お元気ですか?
今日は「後継者社長へ、経営の守・破・離 その3」
について私の経験や、セミナー、本、コンサルでの会話などから、考えを述べさせていただきます。
先週は「守破離、その2」
守は「ビジョン」と書かせて頂きました。
後継者社長の皆様、いかがでしたか?
ある読者から、反論も頂いております。
私自身、大変に参考になりました。
そうゆう考え方もあるのかと、、、
岩田様ありがとうございました。
今回は、その3「離」について書かせて頂きます。
これは社員教育では、ないかと考えます。
私はトリポッド経営を唱えております。
これは私自身20年の社長業の経験と中京大学MBAで加藤先生、宮川先生から学んだ知識を融合させたものです。
私は社長就任から約5年は「金の亡者」でした。倒産危機、自己破産危機を目の当たりにして、連帯保証人に辛さ、怖さに怯えました。
そのために、「お金」を「守」初めの一歩としたのです。
「ビジョン」「人財教育」もお金がないと絵に描いた餅になります。
それを自分の手に引き寄せるためにも、「お金」が必要だったのです。
それにある程度見込みがついたら、次は「破」の「ビジョン」を作ります。
それが出来たら「離」の人財へと移って行くと考えますが、、、
「人財育成」これは社長、企業にとって永遠の課題です。
現状、優秀な(やる気が有る、行動力がある、コミュニケーション力に優れている)社員を採用するのは稀なことではないでしょうか?
だからこそ、今居る社員を「自立型」社員に育成する必要があると考えますが、皆様いかがでしょうか?
今いる社員が「言われた事しか出来ないから、優秀な社員が欲しいのだ、、」と言う声は良く分かります。しかし現実は余程の会社で無いかぎり、そんな社員を迎え入れることは不可能化と思います。
社長は部下の長所を伸ばしていくことに邁進されてはいかがでしょう!
私の顧問先に60歳代の、なかなか気が利かない社員がいます。
社長は事有るごとに、その社員を叱っていますが、私はその社員の「少しでも良いところは承認してください」と口を酸っぱくして説得しております。
私自身、前職の時には「口うるさい社長」でした。
今になって思えば汗顔の至りです。だからこそ、後継者社長に「自立型社員」を育成していただきたいのです。
どうしても短所ばかりに目が行きがちですが、長所を伸ばす「いつも失敗ばかりしている。お前の目は何処に付いているのだ。次に失敗したら首だ」と言っていては萎縮するばかり、やる気も無くなり部下は伸びません、成長しません。
部下を成長させようと思うなら、成長させるような仕組み、サポートが絶対に必要です。
仕事を結果論で見るのではなく、先ずは失敗の原因から社員と一緒に探すことをお勧めします。
最初のやり方が間違っているから不都合な結果が出てくるのです。
先ずは原因管理から行ってください。
次は過程(プロセス)です。最初は良かったのに結果がまずかったのはプロセスにあります。
そのプロセスを社員と共に検証して下さい。
時間がかかると思います。社長の忍耐力が必要です。「怒り」が口から出て来そうになりますが「5秒」口をつぐんで我慢して下さい。
初めはついつい口から小言や叱責が出てきますが、半年も経てば習慣となって出来てきます。
また社員との面談で気をつけることがあります。「質問」です。なぜにそのような事から始めたか?途中でどんな管理をしていたのか?等を社員に聴くことです。
上から目線で、失敗の原因を追究しても次回また同じことの繰り返しとなります。
必ず「質問する」ことを主眼にして下さい。
最初は細かなことまで聞いてください。先ほどと同じく1ヶ月から3ヶ月くらいまでが辛抱の時です。これを過ぎると社員は習慣で聞かれる「質問」を予測して自分で答えを見つけ出していきます。
そうすれば「しめた」ものです。この社員は、一つの分野での失敗は減少して行きます。
部下が成長するかどうかは、上司の指導にかかって来ると思います。私が前職で取り入れていた「自創経営」は部下を育てることが上司の役割、仕事だと定義しておりました。
意味不明の指示ばかり出していたら部下は混乱して毎回失敗ばかりしていきます。また些細のことばかり指摘されたら「やる気を」失い生産性が落ち、最後には退職していくことになります。
よく言われる言葉に「水はよく舟を載せ、またよく舟を覆す」です。
これは社員が会社を発展もさせるが、衰退へと導くものと理解しております。
個人商店ならともかく、社員が居る会社は常に社員を意識してください。
社長は分かりづらいのですが、社員は社長にどう思われているか敏感に感じます。「自分は無視されている」または「自分は愛されている」等、部下は上司の態度、視線で感じるものです。
部下が仕事が出来ないのは「上司の責任」と社内で意思統一して上司の行動目標にまで落とし込んで下さい。
前述の「自創経営」は私が導入から15年かけて実施してきたものですが、社員が成長して「自立型社員」を多く生み出してきました。
また機会があれば「自創経営」の仕組みをお話いたします。
お急ぎの方は後連絡下さいね。
今日もお読み頂きありがとうございました。
皆様の御意見をお待ちしております。
また来週もよろしくお願い致します。