ルイガノ旅日記

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ミュンヘン ビアホールをめぐる旅(その5) ~ 草原のヴィース教会

2017年07月17日 | 海外旅行
旅行期間中は、ほとんどミュンヘン市内で過ごしたのですが、一日だけロマンティック街道の日帰りツアーに参加しました。ドイツには、メルヘン街道、古城街道、ゲーテ街道など、歴史や伝統が息づく街や村、風光明媚な風景などを、特定のテーマに沿って結んだ個性的なルートがいくつも設定され、優れた観光資源となっています。なかでも、中世の街並みを今に残す全長350kmのロマンティック街道は、ヴュルツブルクを起点に、ローテンブルク、ネルトリンゲン、アウグスブルク、フュッセンに至る、観光客に最も 人気のあるルートです。今回私たちが参加したのはそのごく一部で、ルートヴィヒ2世が建設したノイシュヴァンシュタイン城とリンダーホーフ城、世界遺産のヴィース教会をめぐる日帰りツアー。 ノイシュヴァンシュタイン城は、ミュンヘンから車で1時間半くらいと手ごろな距離にあるため、いくつものツアーが催行されており、私たちはJTBのツアーを日本で事前に申し込みました。
ツアーの集合場所はミュンヘン中央駅。ここは、ドイツ国内各地への長距離列車やオーストリア、スイスなどへの国際列車が乗り入れるミュンヘンの陸の玄関で、旅行者にとってとても便利なターミナル駅です。


スーパーマーケットやドラッグストア、24時間営業のインビスなども充実しています。インビスとは、ソーセージ やポテト、ケバブなどを主体とする手作りの軽食スタンド。言ってみれば 、ドイツのファストフード店です。本格的で美味しく、しかも相当リーズナブルなので人気があります。EUの中でもドイツは、移民を積極的に受け入れている国なので、こうしたインビスも、ますます国際色豊かに進化し続けているそうです。


予定どおりミュンヘンを出発したツアーバスは、アウトバーン、アルペン街道を経由し、一路ロマンティック街道沿いの小さな町、シュタインガーデンへ。まず最初に立ち寄ったのは、『奇跡の教会』と言われ、ユネスコの世界遺産にも登録されているヴィース教会。


ヴィース教会とは『草原の教会』という意味で、周囲にはこんな牧歌的風景が広がっています。静かな田舎町の小さな教会なのに、世界中から訪れる人が後を絶たず、世界遺産に登録されるようになったのには訳があります。


18世紀、この近くの修道院にあった「鞭打たれるキリスト」像は、関節部分が麻布で覆われ、血を表す赤で彩色されていたため、そのリアルで悲惨な姿が忌避されて、長いこと修道院の屋根裏に放置されていました。


1738年3月、それを哀れに思って譲り受けたマリア・ロリーという農婦が熱心に祈りを捧げたところ、同じ年の6月14日、キリスト像が二度にわたって涙を流したそうです。このあと、ロリー夫妻は小さな礼拝堂に像を安置しましたが、噂が広まって多くの巡礼者が訪れるようになり、この礼拝堂では手狭になったため、今のヴィース教会が建設されました。涙を流すキリスト像は『ヴィースの奇跡』と呼ばれ、今なお多くの信者の篤い信仰を集めています。


先ほどとは反対側から見たヴィース教会。写真には写っていませんが、このすぐ右側に、ロリー夫妻が最初にキリスト像を安置した小さな礼拝堂がありました。


柔和で穏やかな外観からは想像ができないほど、華やかな装飾で彩られた教会内部。このヴィース教会は、18世紀ドイツのロココ建築の最高傑作と言われており、その後の宗教建築に多大な影響を与えました。世界遺産登録は、その芸術的・宗教的な価値が認められたものです。


これが主祭壇に飾られた奇跡のキリスト像。


天井のフレスコ画や意匠を凝らした装飾が見事です。 


決して華美ではなく、白を基調として抑制の効いた華やかさ。


このツアーに参加したのは6月13日。鞭打たれるキリスト像が涙を流した6月14日とは、わずか一日違いでした(^-^;
ちなみに、ノイシュヴァンシュタイン城(未完成)、リンダーホーフ城(唯一完成)、ヘレンキームゼー城(未完成)の築城を命じたルートヴィヒ2世が王位を追われ、幽閉された後、シュタルンベルク湖で謎の死を遂げたのが、1868年の6月13日(享年41歳)。奇しくも、ルートヴィヒ2世の131年目の命日に、王の夢の城であったノイシュヴァンシュタイン城を訪れることになりました。そのノイシュヴァンシュタイン城は、次の機会にアップします。

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