君が代は千代に八千代に 高橋源一郎

2005-10-15 16:12:01 | 読書
文春文庫 ¥524 
「実験的だけど、妙に懐かしい。 おぞましいのに、愛おしい。きわめつきの短編小説」と中帯の解説に
書いてありました。

ええと・・・ 
普通の小説のつもりで読み始めるとノックアウトを喰らうから、これは高橋源一郎の本だと心して読み始めることが大切。

わたしは何気なく読み始めちゃったんですけどね。(笑)

エロ・グロ・ナンセンスにくじけず、十三編を読み通した。
愛読書にはならないだろうが、悪くない。 慣れてくると面白くてやめられない本である。

ほんとうのことをいうと、先頭の「Mama told me」ではちょっとくじけそうになった。
あたしはエロ・グロ・ナンセンスは大丈夫だけれど、ゲロはダメなのである。

高橋源一郎という小説家は、わたしが知らなかっただけでどうやら高名な人らしい。
wikipediaによれば高橋源一郎とはこのような人物である。


朝日新聞に連載していた「官能小説家」をご存じでしょうか。これは高橋源一郎の作品。
連載当時はまだ朝日新聞を読んでいたはずだが、読んだ記憶がない。 勿体ないことをしてしまった。
浅田次郎の「椿山課長の七日間」の時もそう思ったのだが。。。

私ね、高橋源一郎の愛読者は男が多い(あるいは女はいない)のかと思ったんですが、どうやらそれは
誤解のようだ。

<高橋氏の長髪痩身の姿は、本の折りかえしの著者近影や日曜の競馬番組をとおして私たちが知っているとおり。越川芳明先生による紹介がつづくあいだずっとうつむきかげんのその姿はとてもクールで、会場の6割以上が女性というのもなんとなくうなずけた>

ですって。 そうか、私も行ってみようかな。

もとい。 本の内容に話しを戻したい。
ううむ ・・・ そうは書いてみたが、あらすじを書いても意味がないような気がする。 でも書いてみようか。

「君が代は千代に八千代に」はこんなあらすじだ。

ハルはタクシードライバー、ある日男を乗せ、その客から渡された地図の通りに走ったら、男は目的地まで着くと金を払わずに降りていってしまう。
ハルは怒って男を追いかけて、建物の中にある教室みたいなところに入り込んだ。

そこに集まっていたのは、
ヒットラー、チェ・ゲバラ、ガンジー、キリスト、仏陀etc・・・に極めて似ている連中だった。

ハルのタクシーの乗客だった男は、黒板の前に立つと大きく「最後の審判」と書いた。
そしてもう一行、「バトルロワイヤル」と。

教室にはありとあらゆる武器が積み上げてあった。
「合図をしたらこの武器を使ってお互いに殺しあってください。 それじゃスタート!」

ハルは顔を伏せ、床にはいつくばった・・・


こんな感じです。
あ、他の本もすごく読みたくなってきた。 高橋源一郎が愛読書になったらどうしよう。



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