続・油断大敵

フクますます体力がアップし、丸で「ヨシツネの八艘飛び」のように、ソファからソファへ、テーブルに飛び乗り、椅子へずり落ち、少々の障害物も乗り越えて、興味のある物を見つけると、何処までも行く。

若いからね～、体力有り余ってるのね。しかも、この所お天気が悪く、お散歩に行ってないので、余計うずうずするかして、何かが爆発したかのように、部屋中駆け回る事もある。

今朝の事、リビングへ行ったら、いつもは、ワンコズが賑やかにお迎えしてくれるのに、何故か「シ～ン」としている。真っ先に飛びついてくるフクも居ない。

毎朝飛び切りの笑顔で「おはよっ」と言ってくれる娘もブスっとしている。
息子も腕組みをして、ムスっとしている。

「どしたん？」

黙って指さした所にあったのは・・・・



ホッチキスの替え芯だった。昨日テーブルに書類を広げて、全部片付けたと思っていたら、残っていたのね。え？ホッチキスの針食べたの？！

「そやで。もし、腸にでも刺さって、痛い痛いって泣き出したら、開腹手術やで」

「あら～、そら又、物入りやわ」

「オカネの事じゃなくて、もうフクの口の届く所に物置かんとって！！」はいはい、わかりまちた。

「これはな、ボクの洗顔フォームやねん」
「ん？見たら分かるがな」
「昨晩風呂入って、顔洗おうとキャップ開けて、ムギューっと押したら、フォーム本体から、『メドゥーサの頭』みたいに、ほっそーいフォームが、ようさん出て来た！」



あちゃ～。何で、息子の洗顔フォームを齧るかね・・・

と三人でフクのワルクチを言い合っていると、犬には言われているのが分かるようで、ソファーの下で、存在を消そうと必死である。



おお、よちよち、みんなに怒られたらイヤヤねえ。今回は、特に私に被害は無いので、一人くらい優しくしてやらんと可哀そうやんと思って、頭を撫で撫で。

フクちょっとほっとする。私、コーヒーを入れて、さて、テレビでも見ましょうかねとリモコンを持ったら・・・




ごるぅらあぁぁぁ！！フクのば～～か～～～！！と絶叫したら、滅多に大声を出さない私が怒ったので、フクは真面目にビビり、今迄見た事もない程の大人しい顔。

やはり、たまには真剣に怒る事も必要なんだなあと実感する。

お罰に前髪を括られた。



昨日は、オオアバレして外そうとしてたのに、今日は、全員の機嫌が悪いのが分かるようで、大人しくされるがままである。



全員あんなに怒っていたのに、この顔を見ると、「相好が崩れる」とはこのことかと言う程のデレデレ顔

可愛いって特やなあと思う今日この頃。私も可愛いおばあちゃんになろう