ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

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『夜顔』

2007-10-20 22:20:05 | 新作映画
(原題:Belle Toujours)


----朝顔とか昼顔、夕顔は聞いたことがあるけど、
この“夜顔”っていうのは初めてだニャ。
「うん。これはね。
ルイス・ブニュエル監督の名作『昼顔』をモチーフに、
そのヒロイン、セヴリーヌと、
当時の彼女の秘密を知るアンリ二人の
38年後の出会いを描いたものなんだ」

----へぇ~っ。そんな恐れ多いことヤル監督は誰?
「長編映画監督としては世界最高齢、
現在88歳のマノエル・ド・オリヴェイラ。
セヴリーヌ役はカトリーヌ・ドヌーヴからビュル・オジエに替わっている。
アンリ役は前作と同じミシェル・ピコリだね」

----ふうん。その『昼顔』って
どんな話ニャの?
「詳しい説明は省略してアウトラインだけ。
子供の頃の体験が基で性的妄想に囚われているセヴリーヌ。
夫ピエールと仲睦まじく幸せな日々を送っている彼女だが、
アンリの紹介で娼館に出向き、
夫には内証で売春を始める。
ところが客の一人がセヴリーヌに本気になってしまい、
ピエールを狙撃してしまう」

----あらら。スゴい話だニャあ。
「さて、ここからが本作『夜顔』のお話。
38年後。アンリはセヴリーヌをパリの街角で見かける。
ところがセヴリーヌは彼を避けてばかり。
やっとのことで彼女を捕まえたアンリは、
胸に秘めていた過去の出来事の真実打ち明けたいという口実で、
セヴリーヌと会う約束を取り付ける。
物語はただ、それだけ。
この映画には、飲む、喋る、食べるという
シンプルすぎるほどシンプルな状況しか描かれない」

----へぇ~っ。そんなのでオモシロいの?
「そう思われても仕方ないよね。
でも、ぼくは意外に楽しめたね。
おそらくそれは<秘密>が映画のキーとなっているからかも。
さらに言えば、映像が官能的。
キャンドルだけの暗い部屋の中、
テーブルで向かいあってのディナー。
このシーンにおいて
娼婦呼ぶところの“好紳士アンリ”が
実は腹の底にどす黒い欲望を隠し持っているのが分かる。
それは性とは別のもっと悪魔的な部分」

----最初翻弄されているかに見えたアンリが
結局は、そうではなかったわけだ
「そういうこと。
この展開はちょっと驚きだったね。
さらに言えば、この映画でキーとなる<秘密>は
結局明らかにされない。
それはやはりブニュエル、
そして共同脚本のジャン・クロード・カリエールに
敬意を表してのことだと思うな。
基本的なキャラはきっちり継承されているしね」



(byえいwithフォーン)

フォーンの一言「この世界、フォーンにはちょっと分からないニャ」小首ニャ

※70分しかないんだ度

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画像はフランス版ポスターより。
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