ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『P.S.アイラヴユー』

2008-07-27 22:12:53 | 新作映画
(原題:P.S. I Love You)

※※映画の核に触れる部分も喋っています。
鑑賞ご予定の方は、その後で読んでいただいた方がより楽しめるかも。


----これって、いかにも日本人が付けそうなタイトルだね。
「あらら。ちゃんと上の“原題”を見てよ」
----あらっ。
ということは、これは手紙に関わる物語?
「うん。
夫ジェリー(ジェラルド・バトラー)が死んで以来、
ふさぎ込んでしまっているホリー(ヒラリー・スワンク)。
そんな彼女に、なぜか夫から手紙が届く」

----えっ、それって『ゴースト/ニューヨークの幻』のような
ラブ・ファンタジーということ?
「いや、そういうわけじゃないんだ。
自分が死んだ後の妻のことを気にして
ある仕組みを使って彼女にメッセージを届けるというもの。
まあ、この仕組みっていうのは意外と読めるけどね。
で、その手紙に従って
彼女はカラオケに行ったり、
友人と一緒に夫の故郷アイルランドに行ったり…」

----アイルランド?
「そう。
原作を書いたのは
当時21歳のアイルランド人女性作家セシリア・アハーン。
ただ、それじゃさすがにハリウッド映画にはしにくい。
そこで『マディソン郡の橋』の脚本でも知られる
リチャード・ラグラヴェネーズはマンハッタン中心の話に翻案。
さらには、新たな登場人物も加えたりしている。
実はこの新たなキャラクターというのが、
そうとは知らずに映画を観ていたぼくが引っかかったところ。
『まさか、この男と彼女が結ばれるワケないよな。
この程度の描かれ方だったら、ホリーが彼に惹かれたらおかしい…』と、
実はイライラしながら観ていたんだね。
でも最後は、なるほどこうきたかになる。
まあ、ネタバレになるから
そこはあまり詳しくは喋れないけど、
このエンディングの持っていき方は、
ある意味、爽やかだ」

----夫が死んだ後の彼女に関わる男の人って、
その人しか出てこないの?
「いや、もう一人、
実に男臭い人が出てくる。
で、周囲は彼と彼女をくっつけようとする。
まあ、ここもあまり言わない方がいいだろうな。
う~ん。そういう意味じゃ、実に喋りにくい映画だ。
キャスティングとかもオモシロいんだけど…」

----じゃあ、あまり本筋に関係ないところで
見どころを話してよ。
「おすすめはテレビの『フレンズ』が印象的だったリサ・クドローかな。
自分は、もっともっと男に対して
望みを高くしていいと思っている、
いわば“イヤな女”なんだけど、
彼女が演じると、まあ、そういう女もいるだろうなと、
納得させられてしまう」

----それって、いいことニャのかどうか?(汗)
「不思議なキャラだと思うよ、彼女は。
あと、主人公ふたりの出会いのシーンかな。
アイルランドの広大なウィクロー公園。
そこでジェリーはホリーの服がカラフルなことに目を奪われてしまうんだ。
緑一面の自然の中、
岩にへばりつくように咲いている紫のヒース。
そのときのホリーの帽子も紫。
この視覚効果は素晴らしいと思ったね」


           (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「で、結局はニャにが言いたい映画ニャの?」小首ニャ

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12 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんにちは☆ (dai)
2008-09-26 11:55:06
駄作ではないと思ったのですが、どうもヒラリー・スワンクがイマイチでした。この役は彼女じゃないかなと個人的には思いました・・・。

因みに私もえいさんのひっかかった男に少しひっかかりましたw
返信する
■daiさん (えい)
2008-09-26 22:53:03
こんばんは。

ヒラリー・スワンクは『ボーイズ・ドント・クライ』の
性同一性障害の役が強烈すぎて…。
こういう普通のラブ・ストーリーは確かにイメージが合わないです。

あの男、やはりひっかかりましたか(笑)。
返信する
こんばんは^^ (rose_chocolat)
2008-10-02 20:24:48
あんまりしゃべれないって言うのもわかります(笑
ネタばれしないとこの映画のポイントがわからないのですが、それだとマズいですし。
返信する
■rose_chocolatさん (えい)
2008-10-04 08:20:52
こんにちは。

新しい恋のゆくえが
思わぬ方向へと向かって、
少しスリリングでした。
内容としては
意外とありきたりな分、
ぼくにとっては
そこで得点を稼いだ感が…。
返信する
こんばんは~♪ (ひろちゃん)
2008-10-08 01:50:33
ヒラリーに弱い女は似合わないです(笑)

この作品、原作とはかなり違っているのでしょうか?
本にないキャラクターって、あの人ですよね(^^ゞ
もしかしたら、本のほうが感動作なのかしら?
原作読んでみようかと思います^^

>アイルランドの広大なウィクロー公園

あのシーンは素敵でしたね^^あんな美しい景色の
ところだったら、恋しちゃうかもしれませんね(^^♪
返信する
■ひろちゃんさん (えい)
2008-10-08 22:45:17
はい。
同じことを感じました。
ヒラリー・スワンクには
こういうタイプのメロドラマは似合わないです。

アイルランド。
寒い場所は苦手ですが、
アイルランドにはなぜか惹かれるものがあります。
返信する
やっぱり… (悠雅)
2008-10-22 21:33:59
ヒラリー・スワンクはこういう作品や役柄は似合わないですね。
せっかく、衣裳はどれもこれもとっても可愛いのに、
お話だって悪くないのに、
何だかちっとも入り込めないまま…
おまけにエンドクレジットの日本語の曲、って…

でも、キャシー・ベイツが豊かな体型ではあるけれど
とっても綺麗だったし、
緑とヒースを背にしたジェラルド・バトラーが素敵だったし、
とりあえずは及第点という感じでした。
返信する
ジェラルドバトラー、サイコー♪ (Ageha)
2008-10-23 02:41:00
こんなダンナどっかに転がってないかな。(!)

と、思うくらい素敵でした。(コラコラ)

「300(スリーハンドレッド)」の
イメージしかなかったんで
なんでこんなムサイおっさんで
ラブストーリー撮るねんて思ってたんですが(笑)
(いやあの映画はあの映画で
男の中の男~としてかっこよかったんですけどね)
コレが茶目っ気たっぷりで陽気。
好きな女の前では子どもみたい。
でも、残していく妻のために
ココまでするか~~ってのに
ただひたすら感動しておりました。

原作の?な部分をスパッと変更しちゃって
余分をそぎ落として
映画のほうがすっきりまとまってました。
ついでにスパッと日本版主題歌も・・(わわわ)

返信する
■悠雅さん (えい)
2008-10-23 13:09:40
こんにちは。

不思議なキャスティングでした。
ある意味、実験的な映画なのかも。
こう言ってしまうと
ヒラリー・スワンクのファンには怒られてしまいそうですが…。
返信する
■Agehaさん (えい)
2008-10-23 13:20:25
こんにちは。

バトラーに、こんなロマンチックな役ができるとは!?
これも実験的キャスティング。
原作を結構変えてあるんですね。
映画的脚色としてはうまくいっているのかも。
日本で加えたテーマ曲以外は…。
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