ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『恋は五・七・五!』

2004-12-27 23:32:01 | 新作映画
-----五・七・五って俳句のことだよにゃ。
そんなものが映画になるの?
「鋭い!....ってあたりまえか.....。
この映画は『バーバー吉野』で話題になった
女性監督・萩上直子の新作。
舞台は2年後に迫った統廃合に揺れる、とある高校。
我が校の名を残したいと願う校長は悲観してばかりいられないと、
俳句甲子園への出場を決める。
ところが急ごしらえの俳句部に集まったのは
なかば強制的に入ることとなった帰国子女の女子高生・治子、
彼女に憧れるウクレレ少女P子、寡黙な写真部員ツッチー、
外見重視のチアガールをクビになったマコ、
万年補欠部員の山岸の5人......。」

------ちょっと待った!どこかで聞いたことあるぞ。
わかった『ロボコン』だ。
「そう正解(笑)。
最近はこの手の話が多すぎる。
まったく才能がない連中が初回戦では負けるものの、
悔しさをバネに一生懸命がんばり最後は勝つ。
それでも『ロボコン』は、そのバトルに動きがあった。
ところが.....。」

-------この映画にはにゃいの?
「そう。俳句というのは、また難しい題材を選んだもの。
そのチャレンジ精神は買うけど、
結果、できた映画は、俳句の解説に終始している。
この俳句甲子園というのは
5人編成の2チームが赤白に分かれ、
1対1の対戦形式で試合を行うもの。
こういう文科系スポコン・バトルムービーの場合、観る方が期待するのは、
部員5人の日々の喜び、悩みが俳句として昇華され、
それが試合の中で読み上げられ、感動へつながるという形。
ところが、その完成した俳句をを聞いても
対戦相手の高校生と同じく、観ているぼくらも『ハァ~ッ?』。
で、なぜこの俳句が生まれたか、
その背景を登場人物が説明しはじめるばかりか、
伝わらない相手に向かって『あんたたちには分からないわよ』とまで言う。
だからって、そこまで深く相手チームのことを描いてはいない。
俳句の感動を説明し、分からない人に悪態つくんじゃ、
真の感動からはほど遠い。
笑いもはじけないし、がっかりしたな」


※少しがんばる度


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ありがとうございます (まつさん)
2005-05-25 18:37:46
コメントありがとうございました。

近年フィルムコミッションの頑張りで地方発の映画が増えてきたことを嬉しく思っています。そこにちゃんと東京の俳優さんたちが参加しているのもいいことだと思います。あとは継続することに意味があるのかと・・・。
映画の表情が変わる。 (えい)
2005-05-25 22:47:12
>まつさん



こんばんは。



確かに、増えてきました。フィルムコミッション。

ぼくはこのような地方発の映画の動きは

とても歓迎です。

東京の片隅ばかりを舞台にされたんではおもしろくありません。

風景が違うだけでも、映画って表情が変わる.....。

そんな気がしてなりません。
Unknown (exp#21)
2006-04-11 18:08:56
この映画、楽しんでみる事が出来ました。見終わった後、「俳句はPOPだ!」ってのが伝わってきました。いい青春映画ですよね。ただ勝利への努力って所が伝えにくい題材だったのかなって思いました。

■exp#21さん (えい)
2006-04-11 23:56:37
こんばんは。



楽しめたようでなによりです。

ぼくは正直、この映画はしらけたのですが、

同じ監督の次作『かもめ食堂』には

目を見張りました。

荻上監督のテーマに「勝ち負け」は向かないのかも。

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