ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『ディストラクション・ベイビーズ』(一部『シマウマ』)

2016-04-12 23:16:48 | 新作映画
通常映画は、カメラが主人公を捕えることによって骨格が固まり、土台が安定する。
ところがここでは柳楽優弥がフレームインしてくることで、
世界がざわめき落ち着かなくなってくる。
人にあらざる者がもたらす不穏な空気。そこにバイオレンスが呼応する。
それが『ディストラクション・ベイビーズ』だ。

映画『ディストラクション・ベイビーズ』(3月8日のTweetより)

----そう、これこれ。
『ディストラクション・ベイビーズ』
このツイートを聞かされたときから気になっていたのニャ。
もう少しフォーンにも分かるように説明してくれニャい?
「いやあ、
ここで言っている以上のことはないんだけどね。
この映画、最初から最後まで
主演の柳楽優弥はほとんどセリフを発することなく、
とにかく人を殴りまくる。
そこに理由があるかといえば、
『楽しければええけん』
それ以上の説明はつけようがない」

----へぇ~っ。
そんな映画のどこがいいの?
よく『ファイト・クラブ』と比べられたり、
『日本映画もようやく世界のレベルに追いついた』みたいなことまで
言われているみたいだけど?
「一言で言えば、
物語は二の次。
映画とは何か?
これは永遠の命題だけど、
なぜか文学でも語るかのように
言葉でそのテーマを解説する評論が主流。
ときにはその時代背景や政情、文化にまで言及したりしてね。
ところがこの映画はそうではない。
“主人公はなぜ暴力に走るのか”ではなく、
暴力そのもの”を描いていく」

----でも、暴力を描いた映画ってこれまでにもいっぱいあるよね。
思わず目をそむけたくなるようなものも…。
「うん。
今日観た『シマウマ』もそう。
バイオレンスの激しさ、そして残酷描写から言えば
圧倒的に『シマウマ』。
流血も半端じゃないからね。
ただ、そこには
“暴力を起こす理由”がキッチリと描かれている。
そういう意味では
こちらは従来のバイオレンス映画の枠内に収まる。
ついでだから、この『シマウマ』のtweetも紹介しよう」


映画『シマウマ』。
外の光に触れたときホッとした。
まるで韓国のバイオレンスたっぷりクライム・サスペンスを観た後のようなグッタリ感。
『花と蛇 ZERO』もそうだが、
橋本一監督は喜劇よりも、こういうアンダーグラウンド世界の方が本領を発揮する。

映画『シマウマ』(4月12日のTweetより)

----ふむふむ。
なあ~んとなく分かってきたような。
「いやいや。
こればかりは観てみないと分からないと思うよ。
それにしても瞠目すべきは柳楽優弥
映画評論家の樋口尚文さんの 3月7日のtweetに
そのすべてがある。

真利子哲也監督の『ディストラクション・ベイビーズ』は、
ふり切れてたなあ。いやーふり切れてた。


もう、これに尽きるね」


「ふむふむ。言葉では説明しづらいのだニャ」身を乗り出す

※まあ、観てもらうしかない度

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