ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム』

2012-02-05 00:18:12 | 新作映画
(英題:Sherlock Holmes : A Game of Shadows)



----昨日だっけ。
この映画ってツイッターで呟いたら、
耳に痛いご指摘をいただいちゃったよね。
「う~ん、お叱りというわけではないと思うけど、
安易な言葉で呟いてしまったのはまずかったかもね。
その呟きとは
『「シャーロック・ホームズ シャドウゲーム」、
これはオリジナル・キャラのエッセンスを使ったアドベンチャー・アクション。
エンターテイメント・ムービーだな。』というもの。
それに対していただいたレスが
『ホームズはともかく日本語名詞が一つも入っていないのに驚いた』。
でも、この映画、これにつきちゃうんだ。
ぼくが子どものころ読んだホームズとは別モノ。
というわけで、今回は、この呟きに添って話をしよう。
フォーンは、ホームズと言うと
どんなジャンルの物語だと思う?」

----それは決まっているよ。
推理モノ。ミステリでしょ?
「だよね。
ところが、この映画、
前作『シャーロック・ホームズ』 にもまして
その推理要素は後退。
推理も確かにあることにはあるんだけど、
それは最後の最後にホームズがモーリアック教授に対して優位に立った時、
“実はあの時…”という形でタネを明かすという、
いわゆる『木更津キャッツアイ』パターン。
本作最大の見どころは全編を貫くアクション。
もとより、原作でもホームズは格闘技に優れているとなっているし、
その描いているところは、決して間違いではないんだろうけど、
彼の武闘能力が並外れているために、
ミステリーの要素が影に隠れてしまうんだ」




----ちょっと待って。
そのモリアーティ教授というのは?
「これまた、
原作では人気のホームズのライバル。
今回は、そのモリアーティ教授が政商よろしく立ち回る。
表では国際会議に出席しながら裏では戦争の火種を作っている」

----具体的には?
「一見、アナキストの仕業であるかのように見せて
ヨーロッパ各地で爆破事件を起こしているという設定。
その真の目的は、戦争によって武器と包帯の需要が増え、
自分のふところが膨らむことにある。
さてそして、ここにもうひとりの新たなキャラ
ホームズの兄マイクロフトが登場。
このモリアーティとマイクロフトそれぞれを、
ジャレッド・ハリス、スティーブン・フライ
というふたりの名優が演じている」

----主演とかは変わらないんだよね?
ヒロイン役でレイチェル・マクアダムスもまた出てるんでしょ?
「うん。
ホームズがロバート・ダウニーJr.、
ワトソンがジュード・ロウ

原作未読の、とりわけ今の若い人には自然に受け入れられるだろうね。
でも、くどいようだけど、
ぼくのような古い時代の愛読者にはね~。
映像にしてもあまりにカッコよすぎるんだ。
砲弾が飛び交う中での脱出、
そして前作にも出てきたホームズの“格闘予想”における
超スローモーションとストップモーションの組み合わせは、
この21世紀ならではの映像。
スタイリッシュすぎる。
そういえば、もうすぐ公開されるドラゴン・タトゥーの女』のオリジナル、
スウェーデン版でリスベットを演じたノオミ・ラパスも重要な役で出演。
こちらもファンには見逃せないかもね」

----あれれ?その『ドラゴン・タトゥーの女』、
観たはずなのに、まだお話を聞いてない気がするけど…?
「……mmmmmm」



                    (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「カッコよすぎるのが気に入らないというのは問題ではないのかニャ」複雑だニャ
※だから「エンターテイメントとしては楽しめる」と言っているんだ度

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12 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
仰る通り。 (悠雅)
2012-03-10 16:07:34
その、「日本語のない」ツィートにわたしも1票ですわ。
グラナダTVのホームズや、原作とは大いに違うかもしれないけど、
よく考えたら、日本でも名前だけ借りて面白く作ってるお話やゲームも多々あることで、
それだけ懐の広い、魅力あるキャラクター、ってことなんでしょうね。
この頭脳と体力があれば、大抵のことはできそうに思っちゃういい男2人組、
まだまだ楽しませてもらいたいです。
こんにちは! (たいむ)
2012-03-11 14:40:29
原作もほとんど読んでますし、懐かしの英国TVシリーズも大好きですが、このぶっ飛んだ最強ホームズも結構気に入ってます(^^)
確かに推理が2の次なのが残念ではありますが。
最新の『SHERLOCK』はパソコンを駆使したりもしますし、古き良き懐かしの名キャラクターを使用した2次・3次創作的映画は今後もたくさん出てきそうな気がします。

ツイッターのツッコミ、鋭いですね(笑)
こんばんは☆彡 (ひろちゃん)
2012-03-12 00:08:21
え~~(^^;えいさん、ツイッターでそんなこと言われちゃったんですか(^_^;)
ツイッターは、やっていないので、よくはわからないのですが・・・
お叱りではないものの、言われてあまりいい気持ちはしないかもですね。。。

ホームズを愛読しているかたに取っては、これは、ホームズじゃないって思われるのは仕方がないですね(^^;
本作は、ますますミステリー要素なくなっていましたし、アクション全開でしたしね(^_^;)

私は、ロバートが大好きなんで、それだけで、観ていて幸せになれる作品なんです(苦笑)

>これはオリジナル・キャラのエッセンスを使ったアドベンチャー・アクション。
エンターテイメント・ムービー

この映画を言い得て妙だと私は思います(*^。^*)
こんにちわ (にゃむばなな)
2012-03-12 17:40:28
確かにこのホームズは格好良すぎます。
それが英国紳士らしい格好良さならまだしも、そうでないのが辛いところ。
シャーロック・ホームズはイギリスの誇りであることを忘れないで!
■悠雅さん (えい)
2012-03-15 21:29:54
ありがとうございます。

この映画の特徴はこれに尽きると思うんですよね。

>この頭脳と体力があれば、大抵のことはできそうに思っちゃういい男2人組、

ここに“頭脳”だけではなく“体力”が入ってきたところが新しいのでしょうね。
■たいむさん (えい)
2012-03-15 21:35:35
>古き良き懐かしの名キャラクターを使用した2次・3次創作的映画は今後もたくさん出てきそうな気がします。

あらあら、困った。
この映画は、それなりに楽しめたのですが、
みんなそういうことやられちゃうと、
自分の中の“思い出”が消されていく。
なんえt、これも自分が歳を取ったから…?
■ひろちゃんさん (えい)
2012-03-15 21:40:39
こんにちは。

ありがとうございます。
まあ、自分の紹介の仕方が
最近、ゆるいなあと思っているので
少し刺さりました。

でも、ツイッターで呟いたのは自分の正直な気持ち。
これは、まったく新しい、
これまでのホームズ映画とは別モノでありました。
■にゃむばななさん (えい)
2012-03-15 21:42:29
そう、そこなんですよね。
英国紳士というところから離れてしまった感じ。
でも、最近思い出したのhが
ゼフィレッリ版『ロミオとジュリエット』。
あれも当時叩かれたのですが、
自分には違和感がなくて…。
やはり歳とったんだな(←自分)。
Unknown (cochi)
2012-03-16 12:28:17
僕はこれは楽しかったですね。
最近享楽主義に陥っているのです。(スミマセン)
こういうのこれでいいのではと素直に受け入れます。
《アニメのコナン》ファンなら、原作未読の鑑賞者なら、これはこれで《アリ》でしょう。
お願いするとすれば、《ミステリー》の部分を醸しだしてくれると嬉しかったですが。
次回作も期待しますが、モリアーティはどうするんでしょうか?
こういう作品はライバルとなる魅力あるワルが全てですから。
もちろん魅力ある女性も重要です。
□cochiさん (えい)
2012-03-24 21:41:24
ここでモリアーティ教授を出したのも、
早すぎる気がしましたが、
まさか、あのシーンまで早々とだしちゃうとは?!
ほんと次回が難しいですね。

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