ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『蛇にピアス』

2008-06-27 16:12:22 | 新作映画
※【ネタバレ注意報】原作を読んでいない方にとっては少しネタバレチック。
その場合は鑑賞ご予定後に、お読みいただくことをおススメします。



「う~ん。これは苦手なタイプの映画だったなあ。
観ていてとにかく痛い」

----イタい?ヒドいってこと?
「いや、そのイタい、じゃなくて本来の意味の痛い。
舌にピアス開けるなんて---。
そういう内容の映画だってこと、
原作読んでいたのに、まったく忘れていた。
舌が最後、二つに分かれる瞬間まで描かれたら
どうしようかと…」

----そういえばこの映画、
芥川賞を受賞して話題になったんだよね。
「うん。ヒロインのルイ(吉高由里子)が渋谷で
蛇のような舌“スプリットタン”を持つアマ(高良健吾)にナンパされて、
自分も同じような舌を持ちたいと思い始める。
それがきっかけで、サディストの彫り師シバ(ARATA)と知り合った彼女は
彼とも関係を持つようになる。
そんな中、アマが失踪してしまう。
もしかしてこれは、
かつてアマがルイに絡んだヤクザの男を殴り殺したという
過去の出来事と関係があるのではと心配するルイは
シバとともに彼を捜すが…」

----そうそう、そういう内容だったね。
お話自体はシンプルだけど…。
えっ、ニャに。2時間以上もあるの?
「うん。監督が演劇界の重鎮・蜷川幸雄。
一つひとつの描写がかなりねちっこい。
いわゆる、示唆ではなく直接的に見せていくんだね」

---それって、肌に刺青を彫っていくところも?
「そういうこと。
ピアスの穴が次第に大きく変わっていくさまもね。
で、高良健吾もARATAも顔中ピアス。
それでセックスまでされた日には、
もう痛くて痛くて。
いつか、ちぎれるんじゃないかと…」

---う~ん。これは、観る人を選びそうだニャあ。
「うん。でも仕方ないだろうね。
心と体の痛みでしか生きることを実感できない----
この物語のテーマを、
目で見て実感してもらうには、
こういう<直視>しかないとおもう。
原作だと<文字>だから
そこで<想像>が働き、
読む人によってそれは広がりもすればセーブもできる。
だけど、映画だと中途半端なことをやってしまっては
映像化の意味が薄れてしまう。
あくまでも、こういう映画の場合だけどね」

----そういえば、これって
最後の方は意外な展開を見せるお話だったよね。
「実を言うと、
最初に読んだときも、
そのミステリー的な展開と、
意外な真相を暗示する結末は
なんだかな……という気もしたけど、
やはり映画で観てもその印象は変わらなかったね。
話が愛のもつれになっちゃうとねえ」

----あらら、ネタバレチック。
「だから最初にネタバレ注意報を入れたの。
ただこれだけ
有名になった原作だし、
この程度は話してもいいんじゃないかなあ」


           (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「痛いのはいやニャ…」もう寝る

※確かに吉高由里子のがんばりはスゴい度

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4 コメント

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つぃさっき見ました〓 (あゃか)
2009-12-14 00:41:24
ちょっと過激〓笑
でもなか②ょかったですね
アマかっこいい
■あゃかさん (えい)
2009-12-15 22:07:33
こんばんは。
過激でしたね。
原作だと、自分のイメージの中で収まりますが、
映像で見せられると、
けっこうキツイものがありました。
2年も経っていますが・・・ (通りすがり)
2010-05-22 11:03:25
“スピリットタン”ではなく“スプリットタン”ですよ。
■通りすがりさん (えい)
2010-05-22 14:32:38
こんにちは。

ほんとだ。
スピリットだったら精神だ。
スプリット、分かれているってことですよね。
ご指摘ありがとうございました。
修正しておきます。

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