ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『食堂かたつむり』

2010-01-03 13:12:49 | 新作映画
----お正月って、同じものばかり食べていて、
あきてこニャい?
まあ、フォーンは、いつも同じものだけどね。
「うん。だからというわけじゃないけど、
きょう、選んだのが、この料理の映画」

----『食堂かたつむり』
それって、エスカルゴを出すお店?
「ピンポン!
な、わけないだろう。
これはね、小川糸という人のベストセラーを映画化したもの。
“食堂かたつむり”というのは、ヒロインの倫子(柴咲コウ)が
田舎に戻って開いたお店。
かたつむりのように、歩みはのろいけど、ゆっくりじっくりと、
お客さまにおいしさを届けるというような意味合いで
このネーミングは付けられているんだ」

----田舎に戻って?
ということは、舞台は都会じゃないんだね。
「うん。ストーリーを説明するとこうなる。
失恋のショックで声を失った倫子は、
子供のころからなじめなかった自由奔放な母(余貴美子)が暮らす田舎へ戻り、
小さな食堂を始める。
お客さまは一日ひと組だけ。
決まったメニューはなく、
お客さまと事前のやり取りの中から、
イメージを膨らませて作る。
その料理は、食べた人の人生に小さな奇跡を起こし、
いつしか『食堂かたつむり』で食事をすると
願いがかなうという噂が広まっていく」

----えっ。一日ひと組じゃ、やっていけないんじゃないの?
「うん。現実的に考えるとそうだね。
この映画は、ある意味、ファンタジーとも言える。
映画もそれを意識した作りとなっていて、
倫子が家を出て戻ってくるまでの生い立ちが、
写真を使ったミュージカル・アニメーションになっている。
倫子の住む田舎にある、おっぱい山も、
CGで合成して作ってあるし…」

----へぇ~っ。楽しそうだね。
監督は誰ニャの?
『ウール100%』富永まい
プロデューサーたちはジャン=ピエール・ジュネ『デリカテッセン』『アメリ』
あるいはティム・バートン『ビッグ・フィッシュ』のような世界観をイメージして、
結果、彼女を指名したらしい。
これは原作にもあるのかどうか、
母親は“スナックアムール”というのを経営していて、
豚のエルメス(!)と一緒に寝起き。
ちょっと世間離れした魔女のような雰囲気を醸し出している。
そのアムールにやってくる男たちもかなり個性的。
酒を飲むから運転はダメと、馬でやってきたりね。
少し『遠くの空に消えた』を思い出した」

----あれっ。その映画って、あまり肌に合わなかったのでは?
いままでの話だと、この映画、かなり気に入っているように見えたけど…。
「あららら。
一本の映画が
何から何まで自分の好みと一緒というわけにはいかないよ。
この映画は、監督が言うように
『料理を作ることは祈ること』が基本となっている。
そのため、“かたつむり” のキッチン空間も、
祈りの空間としてとらえられ、光など、細かいところに気を配って
セット設営されている。
この一種、宗教的な感覚と
スナックアムールの性欲がにじみ出た空間の生臭さが、
ぼくには少し合わない気がしたんだね。
まあ、“かたつむり”の清廉さを際立たせるための手法かもしれないけど…」

----えいも、お店(コトリ花店)やっているから、
そういうこと気になるのかニャ。
「それはあるだろうね。
“かたつむり”の中の空気感とか、
一人ひとりとお打ち合わせしてというのも、
その姿勢がとても共感できた。
そうそう、花といえば、今回の装花はだれがやっているんだろう。
ウェディング・シーンが秀逸。
ヘッドドレスって、普通は白一色が多いんだけど、
その中に、黄色をアクセントとして使っていた。
これはけっこう気に入ったね。
うちでも、次のウェディングに取り入れるように話してみようかな」



         (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「丁寧に、祈るように作られた料理らしいのニャ」ぼくも観たい

※シアワセを呼ぶ料理だ度

コトリ・ロゴお花屋さんもよろしく。

blogram投票ボタン

ranking.gif人気blogランキングもよろしく

☆「CINEMA INDEX」☆「ラムの大通り」タイトル索引
(他のタイトルはこちらをクリック→)index orange
猫ニュー
『映画・DVD』 ジャンルのランキング
コメント (12)   トラックバック (21)   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 『インビクタス 負けざる者... | トップ | 『50歳の恋愛白書』 »
最近の画像もっと見る

12 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Ageha)
2010-01-04 01:37:40
明けましておめでとうございます。
なかなか更新もコメントもままならない状態ですが
今年もよろしくお願いしま~す。


もう、ご覧になったんですね~、うらやましい。

映画公開前に再読中なんですが
料理が作りたくなる話でもうちょっと食材にも食べさせる相手に対しても愛情こめて作れって
反省させられます。(笑)

命を食べることで生かされている自分を認識して作ってる倫子だから出来るファンタジーな世界がそこにあります。
この本は好きですよん。

イメージは蒼井優で
オカンは大竹しのぶか夏木マリあたりを想像してたんですがキャストどうでしたか?
■Agehaさん (えい)
2010-01-05 16:07:51
あけましておめでとうございます。

Agehaさんとも長いおつきあいになっておりますが、
ことしもよろしくお願いいたします。

>命を食べることで生かされている自分を認識

あっ。これはそのとおりですね。

蒼井優。まさにピッタリだったと思います。
ただ、あまりにもそれだと素直すぎたような…。

余貴美子は、もうなんでもできちゃいますから、
これはこれでハマっていたなと…。
一種の魔女的イメージに作っていました。
エルメス~。 (Ageha)
2010-01-25 21:22:52
愛嬌たっぷり。

原作では解体作業も倫子が関わって、そのくだりがけっこう詳しかったですよ。さすがに映画じゃ出来ないでしょうが。

さっきまで生きてた、それも一緒に暮らしてた、食べるって責任のあること、命のリレーですね。


劇中の料理は柴咲さん本人がちゃんと作ってるらしいですよ。役柄とはいえレパートリー増えたろうな。


食べることは生きること。映画はコレに加えて
料理は「祈り」だと思いました。
■Agehaさん (えい)
2010-01-29 13:18:27
こんにちは。

エルメスのエピソードでは、
あの『ブタがいた教室』を思い出しました。

そう、映画では料理は“祈り”になっていましたね。

原作近々読む予定です。
こんにちわ (HIROMI)
2010-02-07 09:34:44
画面がポップで楽しくて、そういえば「アメリ」とか「ビッグ・フィッシュ」に似ていたと思います。倫子の一途さやキュートさも、アメリみたいだったかも。
■HIROMIさん (えい)
2010-02-07 21:41:09
こんばんは。

最近、原作を読んだのですが、
あのお話をここまでポップに作り替えちゃう。
映画って、ある意味、マジックですね。
お花屋さん (rose_chocolat)
2010-02-08 20:50:39
そうなんですか、えいさんのところはお花屋さんなんですね。
何か素敵ー。
こういう映画は見逃せないでしょうね。。
空間とか小道具とかお料理、凝ってましたもんね。

アムールって、倫子が逃れたかったものの象徴としてあるので、倫子の理想の空間からはかけ離れている方が設定としては合っているように感じます。

原作を読まれたということで、お感じかとは存じますが、肝心の部分の説明があまりないがために、物語の意味が観客に伝わりにくかったようにも思いました。
例えば「何故倫子は生ハムをみんなに配るのか?」に対しての明確な答えって、ただ単に映画だけご覧になった方はわかりにくかったのではないでしょうか。 本来、そういう部分を映画だけで押さえて行ってほしいかなと個人的には思うんですが・・・。 まあそれも人それぞれですからね。
■ rose_chocolatさん (えい)
2010-02-09 15:04:53
こんにちは。

はい。郊外で静かにお花屋さんをやっています。
ほんとに、ひっそりと…だったのですが、
先日観た『バレンタインデー』が
まさにお花屋さんのお話だったので、
そちらは「花屋目線」で書かせてもらいました。

さて、こちらの『食堂かたつむり』。
原作を読んで、なるほどこういうアプローチにしたのねって感じでした。
原作も、映画同様、
前半と後半のバランスが微妙な気がしました。
こんばんわ♪ (maru♪)
2010-02-16 01:15:47
原作は未読なので、映画としては楽しめました。
ちょっとあざとい映像も嫌いじゃなかったです。
キッチンの感じは女子としては好きでした(笑)

ただ、自分の記事にも書きましたが、脳内補完しないといけない部分があるかなぁと思いました。
しなくても、監督のもって行きたいオチには到達すると思いますが、
なぞっただけなのか、裏を読むのかは人によって違うと思いますし・・・
まぁ、見る人によって違うっていうのもありだと思いますが・・・
■maru♪さん (えい)
2010-02-16 20:40:57
こんばんは。
実は、ぼくは料理が大好きで、
作ったものを人が喜んで食べてくれると、
ほんとうに幸せな気持ちになります。

あのエンディングは
原作もそうでした。
でも、ぼくはあれは食べられません。
『ノロイ』という日本映画にも出てきた
窓にぶつかって死んじゃった●●。
だめですね(汗)。
こんにちは (はらやん)
2010-02-21 06:27:14
えいさん、こんにちは!

>「アメリ」「遠くの空に消えた」
確かにそんな感じがしましたね。
ファンタジーというか、おとぎ話的な感じがありました。
僕はこういうのはけっこうキライじゃないです。
他人のためにお料理を作ることは、相手に対しての想いを込めるというのがストレートにでていて。
リアリティを持って描くとかえって嘘くさくなりそうなので、いい塩梅だと思いました。
■はらやんさん (えい)
2010-02-21 13:39:04
こんにちは。

こういう「ファンタジー風味」の作り方、
日本でも定着してきた感がありますね。
想いを込めて、
言葉が紡げればいいのですが、
なかなかそうはいかないです(汗)。

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

あわせて読む

21 トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
  • 送信元の記事内容が半角英数のみのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • ※ブログ管理者のみ、編集画面で設定の変更が可能です。
食べることは生きること。~「食堂かたつむり」・小川糸~ (ペパーミントの魔術師)
食堂かたつむり(ポプラ文庫) (ポプラ文庫 お 5-1)ポプラ社 2010-01-05売り上げランキング : 5505Amazonで詳しく見るby G-Tools ハイ、更新がとまってましてどうも。 ここんとこ映画も見に行けてなくて。 ホントはこの話もスタッフブログでもいっかいとりあげますが 入...
食堂かたつむり (シネマDVD・映画情報館)
小川糸原作の同名のベストセラー小説を『ウール100%』の富永まい監督が映画化した、じんわりと心にしみる人生賛歌。失恋の痛手から一時的に心因性失声症を患った主人公が実家に戻り、食堂を開いて人々を料理で癒やしていく様を描く。ヒロインは自身も大の料理好きだとい...
食堂かたつむり (シネマ大好き)
昨夜、試写会で「食堂かたつむり」を観た。監督と柴咲コウと余貴美子の舞台挨拶つきで、豪華でした。 母親(余貴美子)と折が合わずに祖母と暮らし、料理好きの祖母の影響で、食堂を開く夢をもつ倫子(柴咲コウ)。 インド人の恋人と同棲して夢に向かって働いていたの...
食堂かたつむり (いい加減社長の映画日記)
9時半だと思っていたら、9時上映開始で、おかげで朝めしを食えなかった^^; 作品としては、どうなのか、よくわからなかったんだけど、柴咲コウさんが大好きなので、「食堂かたつむり」を鑑賞。「UCとしまえん」は、土曜の朝にしては、少なめか。 「食堂かたつむり」は...
『食堂かたつむり』試写会 (trivialities )
【11月25日特記】 『食堂かたつむり』の試写会に行ってきた。 おいしいものを食べると幸せになれる、どころか、奇跡まで起きてしまう──この映画はそういうお伽話である。だから、お伽話なんて、と言う人は最
食堂かたつむり (だらだら無気力ブログ)
小川糸原作の同名小説を『少林少女』の柴咲コウ主演で映画化したドラマ。 失恋で声が出なくなったヒロインが生まれ故郷に戻り、食堂を開き、そこで 出会う人々との触れ合いを通じていく様を描く。 共演に『ディア・ドクター』の余貴美子など。倫子は夢である自分の店を...
食堂かたつむり (MiracleFruits)
ジブンも申し込んでいたのですが先にYちゃんが試写会に当たり誘って頂いたのでいそいそ出かけて来ました『食堂かたつむり(HP)』会場は109シネマズ名古屋です映画が始まる前にゲストが紹介され主演の柴咲コウさんと富永まい監督が登場試写前だったので作品に対する明言に....
『食堂かたつむり』(2010)/日本 (NiceOne!!)
監督:富永まい原作:小川糸脚本:高井浩子出演:柴咲コウ、余貴美子、ブラザートム、田中哲司、志田未来、満島ひかり、江波杏子、三浦友和試写会場 : 東宝試写室公式サイトはこちら。本「食堂かたつむり」の読後感想はこちら。<Story>失恋のショックで声を失っ...
映画 食堂かたつむり (単館系)
ストーリー: 倫子(柴咲コウ)がアルバイト先の料理店から戻ると同棲(どうせい)中のインド人の恋人の姿はどこにもなく、 部屋は空っぽだ...
「食堂かたつむり」母親の真実を知った先にみた愛情の注がれた幸せの料理 (オールマイティにコメンテート)
「食堂かたつむり」は小川糸原作の「食堂かたつむり」を映画化した作品で母子家庭に育った少女がその環境から独立してお店を持とうと働くが、お金も家財道具も恋も声も失い故郷に戻って食堂をオープンして色々な人たちを幸せにする料理を作り続けて母親と自らの出生の秘密...
食堂かたつむり (悠雅的生活)
しあわせを呼ぶお料理を召し上がれ。
『食堂かたつむり』 (京の昼寝~♪)
  □作品オフィシャルサイト 「食堂かたつむり」□監督 富永まい □原作 小川 糸(「食堂かたつむり」ポプラ社) □脚本 高井浩子□キャスト 柴咲コウ、余 貴美子、田中哲司、ブラザー・トム、志田未来、江波杏子、満島ひかり、三浦友和■鑑賞日 2月7日...
「食堂かたつむり」感想 (狂人ブログ ~旅立ち~)
 海外はどうか存じないが、とかく日本の娯楽産業は、一つ何かが流行ると、猫も杓子もそれに右倣えしてしまう、悪しき習慣があるように思う。 10数年前も、散々伏線を張りまくった挙句「おめでとう」「ありがとう」で終わるという、世間をナメきった某アニメがあったが...
『食堂かたつむり』 (・*・ etoile ・*・)
'10.02.02 『食堂かたつむり』(試写会)@ヤクルトホール yaplogで当選。ホントにいつもありがとうございます。これ別口でハズレてしまってガッカリしてた。試写会募集の記事を見て早速応募。見事当選したのでワクワクしながら行ってきた。 *ネタバレありです! 「一緒に...
食堂かたつむり (to Heart)
           {/m_0243/} {/m_0243/}。。。。 あるところに、 願いが叶うごはんが ありました。 製作年度 2010年 上映時間 119分 原作 小川糸 『食堂かたつむり』(ポプラ社刊) 脚本 高井浩子 監督 富永まい 主題歌 Fairlife 『旅せよ若人』 出演 柴咲コウ...
食堂かたつむり (C'est joli~ここちいい毎日を~)
食堂かたつむり’10:日本 ◆監督: 富永まい「ウール100%」◆出演: 柴咲コウ、余貴美子、ブラザートム、田中哲司、志田未来、満島ひかり、 江波杏子、三浦友和 ◆STORY◆おっぱい山の麓の小さな町で生まれた倫子は、自由奔放な母親に馴染めず、都会で一人暮らしをし...
「食堂かたつむり」 倫子の「言葉」 (はらやんの映画徒然草)
人間には五感があります。 これはすなわち、視覚、聴覚、触覚、味覚、臭覚です。 こ
料理とは祈りそのもの~『食堂かたつむり』 (真紅のthinkingdays)
 原作の感想はこちら⇒『食堂かたつむり』  恋人に裏切られ、全財産と声を失った倫子(柴咲コウ)は、10年ぶりに故郷の 村へ帰る。母の...
【劇場映画】 食堂かたつむり (ナマケモノの穴)
≪ストーリー≫ おっぱい山の麓の小さな町で生まれた倫子は、自由奔放な母親に馴染めず、都会で一人暮らしをしていた。しかし、恋人に家財全てを盗まれ、仕方なく実家に戻る。母が飼っているブタ、エルメスに天然酵母パンを作っているうちに、自分で食堂を開くことを思い...
食堂かたつむり (映画的・絵画的・音楽的)
 『食堂かたつむり』を恵比寿ガーデンシネマで見てきました。  予告編で見たときから面白そうだなと思い、見に行こうとしたところがなかなか時間がうまく合致せずに、映画館に行くのがこんなに遅れてしまいました。  この映画に対し前田有一氏は、4点という極端に低...
mini review 10485「食堂かたつむり」★★★★★★☆☆☆☆ (サーカスな日々)
小川糸原作の同名のベストセラー小説を『ウール100%』の富永まい監督が映画化した、じんわりと心にしみる人生賛歌。失恋の痛手から一時的に心因性失声症を患った主人公が実家に戻り、食堂を開いて人々を料理で癒やしていく様を描く。ヒロインは自身も大の料理好きだとい...