Dr内野のおすすめ文献紹介

集中治療関係の面白そうな文献を紹介していきたいと思います。ただし、紹介するだけなので、興味を持ったら読んでね!

CRRT40周年記念

2017年06月25日 | 腎臓
Ronco C.
Continuous renal replacement therapy: forty-year anniversary.
Int J Artif Organs. 2017 May 31. PMID: 28574107.


Dr. Claudio Roncoは、CRRTの第一人者と言っていいのではないか。
その人が、CRRTの歴史を振り返っている。
ググってみると、1976年卒業だから、ほぼ自分の歴史でもあるんでしょう。

写真もたくさんあるし、CRRTが好きな人には面白いかも。
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RRT中の低リン血症

2017年06月24日 | 腎臓
もうこの流れでAKI関連を続けてしまおう。

Lim C, Tan HK, Kaushik M.
Hypophosphatemia in critically ill patients with acute kidney injury treated with hemodialysis is associated with adverse events.
Clin Kidney J. 2017 Jun;10(3):341-347. PMID: 28616212.


CKJはまだ新しい雑誌なのでimpact factorがないけど、NDTの姉妹誌なので、もうすぐ2-3点くらいは付くのではないか。
そんな雑誌に、ICUでRRTをした96例中25例に低リン血症が起こって、その人たちは予後が悪かったです、という文献が載ってしまう。
つまり、それだけ低リンについての研究の数が少ないということだ。
日常的に測定して補正しているというのに。困ったことだ。

あ、これも研究課題になるんじゃないか?
ただし、もう介入研究をやるしかないけど。
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AKIの定義の10個の欠点

2017年06月23日 | 腎臓
これが最後。

Schetz M, Schortgen F.
Ten shortcomings of the current definition of AKI.
Intensive Care Med. 2017 Jun;43(6):911-913. PMID: 28220225.


タイトル通りの内容。
2ページ半で、よくまとまってます。

ちなみに、著者のDr. Schetzが、IITを今でもやってるよと答えてくれた人

さらにちなみに、参照文献の最後にこのマイナーな研究が参照されていて、びっくり。よく見つけたな。
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RRT中の抗菌薬の投与量

2017年06月22日 | 腎臓
調子に乗って、AKI特集号からもうちょっと紹介することにする。

Roberts JA, Lefrant JY, Lipman J.
What's new in pharmacokinetics of antimicrobials in AKI and RRT?
Intensive Care Med. 2017 Jun;43(6):904-906. PMID: 28386727.


2ページですごく短いので、これを読んでも投与量をどうしたらいいかは分からない。
何が分かるかというと、サンフォードを見て投与量を決めるのは馬鹿らしい、ということぐらい。
それだけでも十分だと思う人は読んでごらん。
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ICU患者に造影剤腎症は起こるか?

2017年06月21日 | 腎臓
まあ、この特集の中で面白いと思うやつを強いて挙げるとしたら、これかなー。

McDonald JS, McDonald RJ, Williamson EE, et al.
Post-contrast acute kidney injury in intensive care unit patients: a propensity score-adjusted study.
Intensive Care Med. 2017 Jun;43(6):774-784. PMID: 28213620.


Ehrmann S, Quartin A, Hobbs BP, et al.
Contrast-associated acute kidney injury in the critically ill: systematic review and Bayesian meta-analysis.
Intensive Care Med. 2017 Jun;43(6):785-794. PMID: 28197679.


一つ目は造影CTを施行した人と単純CTを施行した人をマッチングして比較した一施設観察研究、もう一つは10個の比較研究をまとめたメタ解析。どちらも基本的に造影剤はICU患者にAKIを起こさないが結論。
重症患者にはAKIが起こる理由がたくさんあるから、造影剤の影響は小さい。

もちろん、そんなわけない。
普通の人でも一定の確率で起こるし、腎臓が悪い人ではもっと起こるのだから、当然ICU患者でも起こる。
ただ、それを比較研究としてやっても、発生頻度的に決して大きくないだろうし、結局は造影剤を使っても良い(悪い)という判断が行われているのだから、どうしてもバイアスが消せない。

造影剤を使用するかどうかのRCTなんて誰もやらないだろうから、この話題は永遠にこのまま。
腎臓が大事か診断価値が大事か、いつも天秤にかけましょう。
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ICMの今月号はAKI特集

2017年06月20日 | 腎臓
Volume 43, Number 6 / June, 2017

こういうの、逆に困るんだよね。
AKIの文献を見かけると基本的にダウンロードすることにしているのだけど、こうもたくさんあると、読む気がなくなる。
まあ、仕方ないのでいくつか読んだけれども。

こういう企画は現在の知識のまとめになるから、これは面白い!というのはなかなかない。一つだけ読むなら、やっぱり最初のこれだろうか。

Bellomo R, Vaara ST, Kellum JA.
How to improve the care of patients with acute kidney injury.
Intensive Care Med. 2017 Jun;43(6):727-729. PMID: 28600756.


プロローグとして、この特集に掲載されている文献が紹介されているので、まずこれを読んで、興味を持ったらその文献を読む感じでもいいかもね。

ちなみに、
もうこういう企画ものでは相手にされなくなったのだけど、今回はちょっとだけお呼ばれしました。

Bagshaw SM, Darmon M, Ostermann M, et al.
Current state of the art for renal replacement therapy in critically ill patients with acute kidney injury.
Intensive Care Med. 2017 Jun;43(6):841-854. PMID: 28289816.


一段落だけね。
どこを書いたかは恥ずかしいから秘密。
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CMVの再活性化の予防

2017年06月19日 | 感染
Cowley NJ, Owen A, Shiels SC, et al.
Safety and Efficacy of Antiviral Therapy for Prevention of Cytomegalovirus Reactivation in Immunocompetent Critically Ill Patients: A Randomized Clinical Trial.
JAMA Intern Med. 2017 Jun 1;177(6):774-783. PMID: 28437539.


CMV-IgGが陽性のICU患者にバラシクロビルかバラガンシクロビルを予防投与したら、CMVの再活性化(血中のPCRが陽性になる)を防げるか、という一施設RCT(N=124)。結果は、予防可能だけど死亡率が増えちゃった。

ICU在室期間が比較的長期になった患者さんのC7-HRPとかを誰かが調べることがある。あ、出しちゃったな、と思う。そしてそれが陽性で返ってくると、治療が始まることが多い。あ、始まっちゃったな、と思う。検査しちゃダメとか治療しちゃダメとかは思わないのだけど、自分からはしないようにしている。

ICU患者ではCMVが再活性化していることが多い、再活性化すると予後が悪い。ここまではよく言われていることで、この研究が初めての介入(というより予防)研究。結果は、ちょっと予想外。

さて。
これで結論ではもちろんない。
次はどうなるかな?
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重すぎる人と軽すぎる人にとっての経静脈栄養

2017年06月18日 | 消化器・血液
Wischmeyer PE, Hasselmann M, Kummerlen C, et al.
A randomized trial of supplemental parenteral nutrition in underweight and overweight critically ill patients: the TOP-UP pilot trial.
Crit Care. 2017 Jun 9;21(1):142. PMID: 28599676.


以前の観察研究の結果をベースに(お、ちゃんとやってらっしゃる)、軽すぎる人(BMI<25)と重すぎる人(BMI>35)を対象に、追加の経静脈栄養の有効性について検討する予定のRCT(TOP-UP study)のためのpilot研究。125例を対象に行われ、この研究デザインでやれそうだな、というのが結論。

栄養については分からないことだらけなので、どんどん研究はやってほしいけど。
そりゃアメリカ人にとってはBMI<25はunderweightかもしれないが、日本人では普通ですよ?
この研究の結果がポジティブだったら、どうしたらいいのかしら?

Health Effects of Overweight and Obesity in 195 Countries over 25 Years
The GBD 2015 Obesity Collaborators
June 12, 2017DOI: 10.1056/NEJMoa1614362


NEJMに出たばかり。
Figure 2がちょー綺麗。
そして、アメリカ人ちょーデブ、日本人ちょーガリ。
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敗血症の管理

2017年06月17日 | 感染
敗血症続きで、これも。

Berger RE, Rivers E, Levy MM.
Management of Septic Shock.
N Engl J Med. 2017 Jun 8;376(23):2282-2285. PMID: 28591533.


おお。
やっぱりRivers先生は今でも臨床でEGDTをしているらしい。
それとも、Pro/Con用に書いただけかな?

ずいぶん前、Intensive insulin therapyで有名になったベルギーの病院の集中治療医に会った時のこと。もうNICE-SUGARも発表されていて、今はどうしているのかと聞いたら、IITはやっている、当然でしょ、と言われた。

今更やめられないのかもしれないし、そこの施設では有効性が示されたものをやめる必要がないのかもしれないし。
そういうものなのかな、と思った。
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敗血症にビタミンC

2017年06月16日 | 感染
Marik PE, Khangoora V, Rivera R, et al.
Hydrocortisone, Vitamin C, and Thiamine for the Treatment of Severe Sepsis and Septic Shock: A Retrospective Before-After Study.
Chest. 2017 Jun;151(6):1229-1238. PMID: 27940189.


死にそうな敗血症にビタミンCを投与してみたら劇的に効いたのでルーチンにしてみたら、死亡率が40%から8%に減ったよ、という一施設before-after研究。
ちなみにステロイドはビタミンCの効果を強めるため、チアミンはビタミンCの副作用を減らすため。

面白い。
観察研究について昨日どうこう書いたけど、こういうのはいいね。効果の有無の検討じゃなくて、提案だから。

ただし、日本人がまったく同じ研究をしていたらCHESTに載ったかどうかはわからない。筆頭著者がかのMarik先生だからかもしれないので、そこは割り引いておこないと。
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