真夜中のドロップアウトカウボーイズ@別館
ピンク映画は観ただけ全部感想を書く、ひたすらに虚空を撃ち続ける無為。
 



 「残虐SEX 恥かしめ」(昭和53/製作:ユニバースプロ/提供:東映セントラルフィルム株式会社/監督:中村幻児/脚本:小水一夫/製作:向江寛城/撮影:久我剛/照明:近藤兼太郎/助監督:平川弘喜/編集:田中修/音楽:東映撮影所/記録:前田郁子/演出助手:内村助太/効果:東映効果/制作:宇井誠/録音:東映録音部/現像:東映化学/協力:クインエリザベス石庭/出演:日野繭子、楠正通、下元史郎、浦野あすか、ミレーヌ・みゆき、丘みどり、依田朋子、椙山拳一郎、吉田純、阿木貴志、横井政治、三沢ユキ、山本明子、中山正、石田和人)。出演者中依田朋子と、阿木貴志以降は本篇クレジットのみ。製作の向江寛城は向井寛の変名で、脚本の小水一夫はイコール小水一男。提供の東映セントラルフィルムに関しては、実際にはエクセス。
 開巻即座取り立て屋コンビの吉田(下元)とサトル(楠)が、亭主の借金の形に浦野あすかを犯すスピード感弾けるアバンに、威勢のいい大書で叩き込まれるタイトル・イン。二人の次なるターゲット・相沢良夫の下には直訴したサトルが一人で出撃する一方、吉田は草鞋を脱ぐ格好のサラ金「丸田金融」のオーナー(吉田)から仕事ぶりに関してお褒めを頂戴しつつ、丸田の芸者上がりの妻で丸田金融を任されたアキエ(丘)とは、実は男女の仲にもあつた。サトルはまんまとガキの使ひぶりを露呈、結局吉田が墜とした相沢(椙山)は全てを失ひ、娘のサチコ(日野)の眼前電車にダイブする。話を少し戻して、サトルが相沢とサチコに門前ならぬ玄関払ひを喰らふ一幕と、吉田とアキエの一戦が並走。一絡み完遂したところで、バツの悪さうなサトルが丸田金融に帰還してゐて二人を驚かせる展開の繋ぎが、後々着弾する魚雷伏線の発射含めピンク映画的に何気に完璧。
 配役残り純然たる濡れ場要員のミレーヌ・みゆきは、浦野あすか同様吉田と悟に輪姦される大体ハーセルフ。手篭めにされた挙句に、二人口を揃へてスカスカだと連呼されるあんまりな役。問題が、本篇クレジットのみ俳優部。男優部は丸田の手下―か吉田にサチコを取られたサトルに八つ当たりされる髭―辺りとしても、それらしき女優部が本格的に見当たらない。とりわけ椙山拳一郎よりも高い、謎ビリングの依田朋子が最大の謎。よもやまさかもしかして、ラブホも嫌公園も嫌とサチコがサトルの誘ひに首を横に振る件の直後、カメラ前をザクッと横切るのが依田朋子!?正直そんなの全然判らないし、それ以外には、どんなに瞬間的であつたとて満足に抜かれもしないほんの通行人程度しか見切れない。
 八幡は通称前田有楽で第三弾「痴漢女教師」(昭和56/監督:滝田洋二郎/脚本:高木功・滝田洋二郎/主演:竹村祐佳)がかゝるのと、同じタイミングで地元駅前ロマンにやつて来たエクセス提供東映ナウポルノ第五弾。第四弾の「聖女地獄絵図」(昭和55/監督:佐野日出夫/脚本:梅沢薫/主演:吉田さより=風祭ゆき)は、来月有楽にて上映される。デジエク新作が正月と黄金週間で二本とそれなりに順調な反面、第六弾の情報が未だ入つて来ないのは、それはそれで矢張り寂しい。津々浦々レベルでは兎も角、評判は決して悪くなかつたのではあるまいか。因みに中村幻児的には、昭和53年最終第十二作。今や完全にレッスンプロだが、この頃は量産型娯楽映画を本当に量産してゐた。
 男優部の識別を意図的に阻んだアンフェア込みで、寧ろアンフェアに頼らざるを得なかつた飛躍頼みの物語は、オーラスのうのうと自嘲してみせる通りに、然程ワーキャーワーキャー騒ぐほど面白い訳では、別にない。それはさて措き、あるいは兎にも角にも。昭和52年度後半2クール本放送された、今でも馬鹿でも知つてゐる「傷だらけの天使」の影響を濃厚に直撃してゐるものと目してさうゐない、修と亨よろしくな吉田とサトルの造形が今なほ全然大絶賛出色。然程でもない下元史朗との相対的な効果込みで、タッパは映えるものの何処まで行つても気のいいアンチャン止まりの楠正通に対し、史郎名義なのはポスター・本篇クレジットまゝの下元史郎がどうかした勢ひで、硬軟自在、天衣無縫にカッコいい。長く回す間瞬きもせず、脚本の勝利で超絶的確なレトリックと、凄味も色気も何もかんも圧倒的な目力とで、サチコを寄こせとサトル―と観客―に迫るカットには身震ひさせられるのも通り越して度肝を抜かれた。昔話は柄ぢやなければ積極的にするべきではないといふ意味で好きでもないが、現有戦力に、果たしてこれだけの芸当をやつてのけられるタレントがゐるのであらうか。


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 「変態盗み撮り ‐生々しいSEX‐」(1992『盗撮《生》ラブホテル』の1999年旧作改題版/製作:新映企画株式会社/提供:Xces Film/監督:新田栄/脚本:亀井よし子/企画:伊能竜/撮影:千葉幸男/照明:渡波洋行/編集:酒井正次/助監督:高田宝重/撮影助手:新川四郎/照明助手:石井克男/監督助手:高橋ルナ/音楽:レインボー・サウンド/効果:時田グループ/録音:銀座サウンド/現像:東映化学/出演:北野まりも・水沢亜美・須藤静香・坂入正三・吉岡市郎・石神一)。企画の伊能竜は、向井寛の変名。
 アトラスと並んで御用達のラブホテル「アラン・ド」の看板抜いて、301号室。ホテトルを呼んだ常連客の野村(坂入)がイメージ・トレーニング風に腰をヘコヘコ振つてゐると、嬢到着。ホテトル「ニャンニャン」に入つて一週間との源氏名エル(北野)に野村は狂喜、気前よく弾みつつ、プレイの方は有無もいはさず手篭めにする。その模様、カット跨ぐやガラッと画面のルックが変るのが、また無頓着な映画だなあと呆れかけてゐると、隣室の覗き窓視点、すまなんだ。フロント係の佐川ミサオ(石神)が、社長の趣味で盗撮カメラを回し始めてタイトル・イン。幾分焦点のボケた新題に対し、直球勝負の旧題はピシャッとハマる開巻に、新田栄の馬鹿にならないシャープな手腕が光る。この際だから―どの際だ―どエラい筆禍をしでかしてのけると、m@stervision大哥の功罪最大の後者は、新田栄の過小評価だと思ふ。
 エルこと典子(改めて北野まりも)はニャンニャンの同僚兼、一軒家を二人で借りる同居人の金井ミミ(終盤幾許かのドラマも担ふクレジット序列推定で水沢亜美)に男が出来たと出て行かれ、一人では家賃を払へぬと頭を抱へる。ところが帰宅したところ、人の気配に典子が一室のドアを開けてみると、「今日からここに住むんだヨロシク」と超絶気軽に佐川がゐた。ミミの代りに―多分不動産屋が―捕まへて来たのが佐川で、ホテトル日勤の典子と、フロント夜勤の佐川とは生活が被らないだとか何とか、ミミには適当に言ひ包められる。因みにエルと佐川が既に覗き窓越しに交錯してゐる点に関しては、典子はエル時にはショートのウィッグで変装してゐるとかいふ大らかな方便。徹頭徹尾、髪が短いだけなんだけど。
 配役残り不完全消去法で須藤静香と吉岡市郎は、見られてゐないと興奮しないとエルを呼ぶ、面倒臭い不倫カップル。「最近変つたのは撮れたか?」とザックリした電話を佐川に寄こす、社長の声は新田栄。
 物の弾みで始まる男女の共同生活、と掻い摘むと案外どストレートなラブコメにも思へて来る新田栄1992年第四作。どストレートなラブコメがとてもさうは見えないのは、ラスト十分に突入するまで満足に本筋らしい本筋が起動すらしないのんびり屋さんの展開に加へ、専ら俳優部の面子。男優部が否応もない量産型娯楽映画スメルを爆裂させるのはまだしも、折角北野まりもがプリップリの肢体で、正体不明奇々怪々な主演女優が木に馬の骨を接ぐ、エクセスのよくある悲劇を華麗に回避したかと安堵しかけたのは、正しく束の間。縦に長いブスと横に広いブスの二番手三番手は、幾ら初頭とはいへ九十年代の商業映画でこれはない。逆からいふと、ビリング頭だけで油断するな、エクセスライクは何処からでも撃てるんだぜ的な、ボクシング漫画の如き例証ともいへるのかも知れないが。何れにせよ、終盤に至つて漸く重い腰を上げた物語をアバン同様手際よく捌き、一度は別れた恋人達が、再び巡り会ふ。煙に巻かれてゐるやうな気もしないではないにせよ、意外と正攻法のラブストーリーをそれはそれとしてそれなりに形にしてみせる辺りに、改めて新田栄の何気な堅実さが窺へる。


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 「痴漢女教師」(昭和56/製作:獅子プロダクション/提供:東映セントラルフィルム株式会社/監督:滝田洋二郎/脚本:高木功・滝田洋二郎/企画・製作:沢本大介/撮影:志賀葉一/編集:酒井正次/照明:守田芳彦/録音:東音スタジオ/効果:秋山実/助監督:西田洋介/監督助手:渡辺元嗣・池田文彰/撮影助手:宮本良博/照明助手:森久保雪/現像:東映化学/音楽:谷山三朗・宮本淳・坂崎孝之介《アルフィー》/出演:竹村祐佳・蘭童セル・今泉厚・青野梨魔・竹岡由美・港雄一・楠正通・堺勝朗・北村淳・嶋田隆宏・仁科ひろし・野上正義・久保新二/友情出演:沢木みみ・香川留美・佐川二郎・後藤友平)。出演者中、仁科ひろしと後藤友平は本篇クレジットのみ。実際のビリングは、仁科ひろしとガミさんの間にカメオ勢を挿む。照明助手・森久保雪の“一”が脱けてゐるのは、本篇クレジットまゝ。提供の東映セントラルフィルムに関しては、実際にはエクセス。
 蝉の声と校舎遠景、並木道を歩く竹村祐佳の足元に、サッカーボールが転がつて来る。ネーチャンと声をかけられ腹を立てた竹村祐佳が、威勢よく蹴り返さうとして、見事に空振りするショットにタイトル・イン。校長に用のある高校教師の竹村友子(竹村)が夏休みの校舎に顔を出してみると、当のチョビ髭校長(野上)以下一同は、何と視聴覚室にて―しかも―洋ピンに垂涎してゐた。生を通り越し糞真面目な友子がその場に闖入しどさくさする中、友子は生徒の非行を防がうと、夏休み中の家庭訪問の許可を校長から得る。
 配役残り、現在は青空キュート―青空球児・好児に弟子入りし青空一門―として司会業で活躍する嶋田隆宏は、ガリガリ受験勉強に励むシンイチ。青野梨魔は、ノーパンエプロンで息子のシンイチに洋菓子を持つて来たかと思ふと、そのまゝ肉奉仕するPTA副会長、早速友子の度肝を抜く。蘭童セルと今泉厚は、妊娠四ヶ月と判るや、ライトに心中を決意する高校生カップル・浜子と悟。二人して白装束に身を固め、いよいよ首を括らうかとした段に、友子が飛び込む。悟と浜子の結婚を成立させるべく、未決拘留中の悟父親を保釈するのに必要な百万円を作るため、浜子は悟の仕切りで美人局する羽目に。然程の無理も感じさせず、矢継ぎ早かつ軽快に走る超展開が堪らない。楠正通は、友子と結婚を約束した体育教師。竹岡由美は、シンイチがミーツするスケバン・お柳かお竜。堺勝朗と久保新二が、家の外で待機する悟に、友子がパトランプを点灯させ飛び込むタイミングを報せる仕掛けが洒落てゐる、美人局のカモ。三千円しか持つてゐない坊主と、往診鞄の中に札束をゴロゴロ持ち歩く医者。贅沢をいふと、同一フレーム内に勢揃ひしたガミさん×堺勝朗×久保チンが大暴れを繰り広げる、ジェット・ストリーム・アタックが観たかつた、メガホンで捌くのが相当大変さうだけど。そして港雄一が、久保チンから毟り取つた百万で娑婆に出て来た、悟の前科十五犯の―その内またひとつふたつ増える―父親・池田亀造。a.k.a.新田栄の北村淳は、友子と亀造を媒酌人に目出度く三々九度の済んだ池田家に、久保チンの手引きで乗り込む刑事、連れの若いのが多分仁科ひろし。香川留美がガミさん周りに見切れてゐたやうな気もしつつ、友情出演組は、暗いか遠いかでその人と識別可能な形では抜かれてはゐない。
 第一弾「夜のOL 舌なぶり」(昭和56/監督・脚本:宗豊/主演:朝霧友香)・第二弾「武蔵野夫人の唄 淫舞」(昭和53/監督:渡辺護/脚本:高橋伴明/主演:北乃魔子)に続くエクセス提供東映ナウポルノ第三弾は、ピンク畑で初めて紫綬褒章を受賞した滝田洋二郎のデビュー作。処女と童貞同士の、友子と体育教師の青姦。なのに友子ではなく、楠正通がチンコから出血した謎が放置されるのをさて措けば、トッ散らかつた物語が超絶手堅く纏まつてゐる以外には、寧ろ纏まり過ぎてゐて、面白みに欠くきらひもなくはない。そんな中でも、亀造が体を張り、倅と倅の嫁と友子を逃がす件。ここぞといふ場面では出し抜けなり木に接いだ竹であらうとなからうと、重量級のエモーションを見事に撃ち抜いてみせる辺りには、初陣にして既に流石の地力に感服した。

 滝田洋二郎に関して、“ピンク畑で初めて紫綬褒章を受賞した”と戯れに筆を滑らせは、したものの。何も御上や世間様に認めて貰ふばかりが、華といふ訳でもあるまい。人知れず、歴史に残る残らないどころかネガさへ現存しない膨大な作品群を、移ろひ変りやがてかぢきに消えてしまふ時代の泡(あぶく)の中にだけ落し、猥雑に戦ひ抜いて、サクッと通り過ぎて行く。さういふ、三番手濡れ場要員の如きある意味潔い姿の方に、より量産型娯楽映画作家らしさを覚えてみたりもするものである。


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 「欲しがる女5人 昂奮」(1990/製作:メディアトップ/配給:新東宝映画/監督:深町章/脚本:周知安/企画:伊能竜/撮影:稲吉雅志/照明:守田芳彦/編集:酒井正次/助監督:瀬々敬久/監督助手:広瀬寛巳/撮影助手:佐久間栄一/照明助手:恵応泉/録音:銀座サウンド/現像:東映化学/出演:橋本杏子・川奈忍・しのざきさとみ・風見怜香・中島小夜子・池島ゆたか・山本竜二・荒木太郎・芳田正浩)。脚本の周知安は、片岡修二の変名。クレジットにはないが、スチールは津田一郎の筈。
 タイトルからイン、俯瞰の並木道に、主人公の自己紹介モノローグ。二部上場商事会社の総務課に勤務する園山タカシ(池島)は、三年前係長昇進と同時に同じ課の妻と結婚。マイホームも買ひ、順風満帆な日々を送る園山の目下満更でもない悩みの種は、部下からの公私に亘る相談であつた。と、ロイホ窓越しの結構なロングからカメラがグーッと寄ると、轟(荒木)が園山に、矢張り総務課の江藤サンへの恋の悩みを打ち明ける。童貞の轟に押しの一手とやらを教授すべく、園山は轟の部屋にホテトル嬢のユウ(風見)を呼ぶ。
 配役残り川奈忍が、そんな訳での江藤倫子。山本竜二は、園山らが勤務する会社の佐伯専務。何だかんだで事は上手く運び、轟と関係を持ちつつ、倫子は実は元々佐伯の愛人であつた。しのざきさとみは、この人は恐らく社外の佐伯愛人―劇中―二号。しのざきさとみの濡れ場に際して佐伯がバイブを持ち出す件、山竜がバイブを口に咥へて責めるのが、ジョイトイとクンニが融合したサイバーパンクの趣で斬新に映つた、何がサイバーパンクだ。閑話休題―与太を吹くにもほどがある―橋本杏子は、倫子の悲運に秋田から園山を訪ね上京する、ホステスの姉。一旦ピリオドが打たれての一年後、芳田正浩は、総務課の新しいヤリ手部下。そして中島小夜子が、芳正が係長に自慢気に語るテレクラ武勇伝中に登場する、二十代半ばの人妻。中島小夜子が芳正と絡んでゐるのを見ると何故か無性に腹が立つ、この正体不明の感情は一体何なのか。これこそ正に、知らんがな(´・ω・`)
 深町章1990年第二作は、残りの四作は瀬々の第一作第二作と佐藤寿保といふ伝説の絶対美少女・中島小夜子にとつて、唯一のオーソドックス・ピンク。尤も、公開当時前月に封切られた「半裸本番 女子大生暴行篇」(監督:佐藤寿保/脚本:夢野史郎)ではエターナルを撃ち抜く鮮烈な輝きを放つた中島小夜子が、案外今回豪華五枚並ぶ綺麗処のワンノブゼンに大人しく畏まつてもしまふのは、物語なり撮影部なり深町章と佐藤寿保の演出の相違云々も兎も角、寧ろ登場順に川奈忍としのざきさとみに、当時女王として君臨する最初の“最後のピンク女優”橋本杏子。何処からでも頭を狙へるビリング―後述する構成上、今作のビリングに然程意味はないが―に名を連ねた、如何せんな分の悪さが否応なく影響してゐるやうに思へる。オッパイで先頭打者に飛び込んで来る、風見怜香にも言及せえよ。
 係長風情がザクザク部下の首を刈れる、件の商事会社のワイルドな社風はさて措き、轟の相談を起点に、新規俳優部の投入と御役御免に連動して、話がつらつら連なつて行く展開は実に秀逸。芳正が的確な読みを開陳する時点でサルにも明らかとはいへ、狙い澄ましたオチもピシャッと決まる。小一時間女の裸を心豊かに楽しませた上で、気がつくと何気に完成してゐる、開巻も回収した起承転結。一見何てことない裸映画に見せて、深町章と片岡修二の両輪が見事に噛み合つた地味ながら、量産型娯楽映画の佳品である。


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 「失恋乱交 ツユだく姉妹どんぶり」(2016/制作:Blue Forest Film/提供:オーピー映画/監督:竹洞哲也/脚本:当方ボーカル/撮影監督:創優和/録音:山口勉/編集:有馬潜/音楽:與語一平/整音:高島良太/助監督:小関裕次郎/監督助手:林有一郎/撮影助手:柳田純一・福島沙織/スチール:阿部真也/仕上げ:東映ラボ・テック/制作進行:植田浩行/協力:嬬恋村フィルムコミッション/出演:友田彩也香・和田光沙・葉山美空・可児正光・橘秀樹・イワヤケンジ)。
 タイトル開巻、後々語られる両親は淡路島に殆ど移住、ロッジ風の一軒家に三姉妹で暮らすサナダ家。朗報と思しきメールが着弾しウキウキで目覚めた次女のユキ(友田)は、占ひに従つた結果出鱈目なコーデの靴で出勤する。奥手で日々些末に一喜一憂するユキに対し、上級者を自負する長女のカツコ(和田)が素頓狂な恋愛指南を垂れ続ける一方、いはゆる腐の三女・タマミ(葉山)は、二人の姉にも姿を見せないレベルで自室に引きこもつてゐた。
 配役残り橘秀樹は、かつて客のカツコを喰つた糞マスター・キタノシュン。同様に回想パート要員の可児正光は、ダニ体質のユキ元カレ・マスカワエイゴ。竹洞哲也二作前のピンク初陣、「大人志願 恥ぢらひの発情」(脚本:小山侑子/主演:若月まりあ)の印象は全く薄い可児正光は今回は今回で固定された芝居を強ひられつつ、この人、強ひていふならばRefined太田始か。そしてイワヤケンジが、ユキ意中の職場同僚・ミノシマミツル。その他カツコの武勇伝中に見切れるのは、小関裕次郎がゐたやうな気がするから多分演出部動員。
 大蔵からの優遇ぶりが窺へる、制作ペース―だけ―は順調な竹洞哲也の、年内にもう一本残す2016年第四作。師匠に反旗を翻すアンチ伊豆映画級の前作ほどではないにせよ、相変らずわざわざ嬬恋にまで出張つておいて、絶好のロケーションを無駄遣ひさへ殆どしない粒の小さな会話劇に終始。友田彩也香と和田光沙の気が利かなくもない丁々発止は通して楽しく見させ、扉越しにLINEを介したユキとタマミの遣り取りは、地味に胸に染み入る。のは、結果論として精々焼け石にかける水。終盤力技か無理からな大展開も控へてはゐるものの、最終的には「だから何?」といつた程度の突き放した感興に止(とど)まる。2009年頃から2013年初頭辺りまで長く戯れた、学芸会じみたキャラクター主体の、といふか体をなした物語が存在せず粗製されたキャラクターくらゐしか見当たらない凡作群よりはまだしもマシとはいへ、如何せんことこの期に及んでなほ何処にも抜ける気配すら感じさせない、既視感ばかりを拗らせる薬籠を狙つたつもりの自家中毒は如何なものか。今作中唯一にして当然最大の切札は、タマミに用意した食事にユキが添へた手書きの顔文字が激越に可愛らしい、真心溢れるメモの数々。一撃必殺、正攻法のエモーションを撃ち抜くチャンスも、決してなくはなかつた筈なのだが。


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 「恋するプリンセス ぷりんぷりんなお尻」(2016/制作:オフィス吉行/提供:オーピー映画/監督:吉行由実/脚本:吉行由実・北京八/撮影:小山田勝治/録音:小林徹哉/音楽:柿崎圭祐/編集:中野貴雄/助監督:江尻大/整音:西山秀明/効果:うみねこ音響/監督助手:村田剛志/撮影助手:染谷有輝/スチール:本田あきら/劇中画:小林まいこ/ポストプロダクション:スノビッシュプロダクツ/仕上げ:東映ラボ・テック/協力:他一社、スマイルカフェアーツ/出演:羽月希・加納綾子・ジョリー伸志・和田光沙・マサトキムラ・白石雅彦・織田歩・鎌田一利・草刈香乃、他・岡元あつこ《友情出演》・ピン希林・吉行由実・老田亮)。出演者中、ピン希林がポスターにはさらだたまこ、変名の意味ないぢやん。再度出演者中、織田歩(AYUMU ODA表記だつたかも)から他若干名までは本篇クレジットのみ、何だかんだな情報量に屈する。
 アジア系民族が公用語は英語を使ふナバリア王国、国王が決めた結婚相手(鎌田一利/見合風写真のみ出演)に絶望した王妃のマルゲリータ(羽月)は入水自殺を決意、波打ち際にて、漂着した一冊のレディースコミック『堕ちてゆく私』を拾ふ。初めて触れるレディコミの甘美な世界に感銘を受けたマルゲリータは、日本へのマンガ留学を国王に直訴、娘に甘い国王が折れる一幕はマンガで処理してタイトル・イン。それにつけても「恋するプリンセス ぷりんぷりんなお尻」、担当者一世一代のピークをも感じさせる、この圧倒的な下らなさと同時の強度よ。ぴんくりんく主催により何と映画を観ずとも投票出来る、公開題が秀逸なピンク映画を決定する「ピンキータイトル賞」は今作で間違ひあるまい。実際、羽月希の尻を然程ですらなくフィーチャーしてはゐない些末如き、東の風に流してしまへ。
 日本名といふか偽名の鈴木マリアで身分を隠し、『堕ちてゆく私』の作者・橘さゆり(吉行)のアシスタントに入つたマルゲリータは仕事ぶりが認められチーフに昇格、ピース出版ラブリーコミックの編集者・八木伸也(ジョリー)が担当につき、一本マンガを描いてみる運びとなる。
 配役残り、事実上専属の吉行組四戦目で安定する加納綾子は、護衛役としてマルゲリータと同居する、ナバリア王国諜報機関「NIA」所属のスパイ・エミリ。俳優部以外にガンエフェクトでも活動するマサトキムラは、ファースト・カットから加納綾子が猛然と飛び込んで来る洋ピンテイストの絡みを介錯する、この人も多分「NIA」所属のアレックス、捌け際無駄にリボルバーを振り回す。白石雅彦はマリアと八木が打ち合はせするバーのマスターで、老田亮が、そこで話題に上るマルゲリータ公務の地雷撤去作業を茶化す、八木とは旧知の戦場カメラマン・西原達也。瞬間的な出番―物理的時間の比較だけでいふと、後述するピン希林よりも全然短い―を駆け抜けて行く高速濡れ場三番手の和田光沙は、かつて八木・西原と三角関係を形成した京子。メイド服よりも割烹着が似合ふピン希林は、身許バレしたマルゲリータを逃がす―マンションに詰めかける報道陣中に、EJDが見切れる―隠れ家に、エミリが用意した家政婦の吉田さん。心を込めたカレーの件は、一撃必殺の泣き処。本職演出部の織田歩は、マルゲリータの功績でマンガが浸透したナバリア王国を取材するBCN局の記者で、吉行由実とは大学の先輩後輩といふ間柄の岡元あつこと、こちらはどういつた繋がりなのかex.煩悩ガールズの草刈香乃は、街頭でマイクを向けられる鈴木マリア新作の読者。
 清水大敬のやうにど頭でクレジット大書こそしない―記念のトークショーは開いた―ものの、荒木太郎とともに監督デビュー二十周年を迎へた吉行由実の2016年第二作。一歩間違ふか気を許せば、今でもヒロインが白馬に乗つた王子様の登場を待つてゐたりなんかする類の物語を撮りかねない吉行由実の、いよいよガチお姫様が主人公の映画と来た日には、これはもしかすると、ノーマーク気味だが地味に2016年最注目の一作ではなからうかと前のめりに小屋の敷居を跨いだものである。
 プリンセスの豪奢な生活の表現なり、気持ち片足突つ込みかけられなくもない、一国の王位継承者ともなるとVIP中のVIPを巡る国際サスペンスを繰り広げる袖などもとよりないことなど、この期に及ばずともいふても仕方がない。とはいへ、羽月希の確かにぷりんぷりんな裸をお腹一杯に見せるでもないまゝに、小粒な展開を堂々巡り漫然と尺を持て余したきらひは否み難く、重ねて、ただでさへ樹カズも岡田智弘も不在の脆弱な男優部だといふのに、ダーク系ライダーにでも変身しさうな大体今時のイケメンながら、ワイルドな王子様たる老田亮の、表情から欠落したレス・ザン・目力が致命傷。お姫様と王子様が、見詰め合ふショットが成立し得ないでは、満を持した吉行由実の一大直球勝負も、棒球をティー感覚でスタンドに運ばれて終りといふもの。あれだけ繰り返し繰り返し執拗にインサートしておいて、マルゲリータが『堕ちてゆく私』を読み耽り寝落ちた夜の、夢か現かなキスの主は結局ある意味綺麗に等閑視。エミリが八木を拉致る大技まで繰り出したにも関らず、スカッとスルーされる背後の黒幕。岡元あつこの公式ブログによると存在するらしい、OPP+版との兼合ひ―だとしても、何度でも繰り返すが本体ピンクが割を喰ふのは本末転倒―があるのかも知れないが、何気にでもなく粗雑な作劇も目につく。象徴的なのは、ナバリアに帰るマルゲリータと、西原の別れのシークエンス。長々と抜く西原が構へたカメラのファインダーの中のマルゲリータが、微笑みかけてゐるのか、それとも今にも泣きだしさうなのか。恐らくそれを狙つた絶妙にどつちつかずな羽月希の表情に、周年記念の勝負作を戦ひきれなかつた、撃ち抜き損なつた不覚悟を看て取つたものである。何れにせよ、あくまで個人的な希望としては、二十周年の目出度さと昨今の御時世に対するカウンター込み込みで、吉行由実には羽月希に世界の果てまで照らさん勢ひで満面の笑顔を輝かさせて欲しかつた。


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 「ねだる人妻たち ひわいな悶え」(1993『本番 恥知らずな人妻たち』の2000年旧作改題版/制作:アットホームプロダクション/提供:Xces Film/監督:林功/脚本:林功/プロデューサー:沖本健一/キャスティング・プロデューサー:今井英明/撮影:伊東英男/照明:井和手健/音楽:ミッシェル・P/編集:フィルムクラフト/助監督:高田宝重/監督助手:広瀬寛巳/色彩計測:余郷勇治/照明助手:加藤美明/メイク:樚本豊子/制作主任:蛭田唯詩/スチール:会田定広/現像:東映化学/録音:銀座サウンド/効果:東京スクリーンサービス/制作進行:大楽智久/出演:姫ノ木杏奈・南奈美・三崎セリナ・牧村耕次・木下雅之・武藤樹一郎)。広瀬寛巳と余郷勇治のクレジットが、背景に埋もれて本格的に読めねえ(笑
 今作がピンク映画初陣の姫ノ木杏奈と、脱けの可能性も大いに残しつつ、jmdb準拠ではラスト二作目の武藤樹一郎―最終戦は小林悟の「強制わいせつ姉妹」(1994/主演:工藤ひとみ)―の絡みで開巻。前髪を下した武藤樹一郎に否応なく迸る違和感が、結果論的には最大の琴線の振り幅。三分通過して挿入、「いい、いい」と喜悦する姫ノ木杏奈のショットにタイトル・イン。「私、何かモヤモヤして街をブラついてたんです」、「そしたらほら、ナンパつていふんですか」。外出した人妻の本山杏子(姫ノ木)は、河合五郎(武藤)のキャッチに捕獲。「これもインポの主人を持つた因果でせうか」なる、実も蓋もないモノローグが涙を誘ふ、泣かんけど。杏子がホイホイついて行つた雑居ビルの一室では、晴れやかに人妻には見えないエミコとサエ(特定不能の南奈美と三崎セリナ)が既に待機してゐた。すると河合が杏子に投げた一言が、「この人達今日から君のお友達」、ザクザクした世界観がグルッと一周して清々しい。とか何とかだか何が何だか、兎も角詳細が全然要領を得ないまゝシークエンスは勝手に進行し、杏子は河合が運営するデートクラブに参加。早速“特訓”とやらで、河合は三人を各々抱く。
 配役残り牧村耕次はサエの常連客にして、実は杏子の旦那、げに狭き世間。木下雅之はエミコの常連客だが、エミコの貪欲に音を上げ杏子への鞍替へを希望する。
 林功純正ピンク第五作は、四年後にVシネを一本残すのみの大体最終作。二作前の「女医聖名子 私をベッドに連れてつて」(1992/主演:藤本聖名子)ではお話はスッカスカにせよ、それでも窺へた撮影の丹念ささへすつかり見る影もなく、画面のルックはエクセス作標準的に白々しい。物語的にも何やかや持て余す人妻が人妻専科のデートクラブに足を踏み入れるまではいいとして、件の業者が嬢を劇中用語ママで“恋人”と称し、最終的には顧客に結婚まで斡旋するのを辞さないとなると、ほんなら何か?河合は嬢だか“恋人”を今の配偶者とは離婚させる気なのか!?といつた終ぞ顧みられかけもしない巨大かつ、根本的な疑問点。杏子の旦那は不能ぢやなかつたのかよ、といふ脇の甘さがある意味微笑ましいツッコミ処と、スッカスカどころかボッロボロ。撮影部と演出部が共倒れたとしても、生命線たる女優部が残つてゐるぢやないか。ところがここも、特定すら難い二番手三番手が何処から連れて来たのか感を爆裂させる脆弱ぶりで、一縷の望みも絶たれ完全に万事休す。序盤と締めの都合二回繰り広げられる、河合が杏子とエミコとサエを一人づつ相手にする一幕。あぶれた二人も遊ばせてはおかず、百合の花を咲かせる周到さなり執拗さには裸映画に込めた鉄の信念が透けて見えなくもないにせよ、正直時間くらゐしか潰せない寂しい一作である。


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 「好色 花でんしや」(昭和56/製作:ピンクリボン賞映画製作実行委員会/製作協力:現代映像企画/配給:株式会社にっかつ/監督:渡辺護/脚本:藤本義一・小水一男・阿部桂一/原作:藤本義一『好色つれづれ』/企画:奥村幸士・岩渕輝義/制作:斎藤雅則/撮影:鈴木史郎/照明:近藤兼太郎/編集:田中修/助監督:廣木隆一/撮影助手:もう一名、下元哲/照明助手:森久保雪一、もう一名/製作進行:松崎信/効果:原田千昭/録音:ニューメグロスタジオ/スチール:田中欣一/音楽:とべないアヒル/現像:東洋現像所/協力:阪神電鉄株式会社、ホテル・ハイプレー、他二社/出演:鹿沼えり・麻吹淳子・青野梨魔・露乃五郎・堺勝朗・橋本育子、何某ジャンプ・チャンバラトリオ 南方英二・山根伸介・伊吹太郎・結城哲也)。出演者中、堺勝朗から苗字を拾ひ損ねた何とかジャンプまでは本篇クレジットのみ、予想外の情報量に憤死する。配給に関しては事実上“提供:Xces Film”。
 海沿ひの駅、鹿沼えりのスナップを手に小男が「丸子・・・・」としやがみ込んで、ドーンとした通天閣のローアングルにタイトル・イン。倅の兵太郎(伊吹)が借金を残し蒸発、卒倒した兵助(南方)が兵太郎の嫁・丸子(鹿沼)とグダグダ途方に暮れてゐると、宝島金融の北川(山根)と佐山(結城)がドヤドヤ病室に乗り込んで来る。そのまゝ宝島金融社長・浦島(霧乃)の下に引つ立てられた丸子と兵助は、どさくさしたその場の勢ひで温泉地を白黒ショーでドサ回る羽目に。
 出演者中橋本育子は、北川・佐山に踏み込まれた窮地を意に介するでもなく、病状は大したことない兵太郎をザクザク病室から追ひ出す看護婦。青野梨魔は、兼秘書的な何かかも知れない浦島の情婦・ユリ。丸子と兵助の旅が始まるや自然か勝手に飛び込んで来てた麻吹淳子は、丸子と兵助に、北川&佐山を加へた五人で一座を組む格好のもう一人・みよる。丸子と兵助の前座に、みよる・北川・佐山の三人でコント仕立ての白黒ショー。佐山にビールを振る舞ふ客が、結城哲也との遣り取りを聞くにこの人も芸人と思しきホニャララジャンプか。
 有志で金を出し合つて渡辺護に映画を撮らせるといふと、あるいは撮らせたのかと思ひ、十二年ぶりのピンク復帰年を跨いで第二作「義母の秘密 息子愛撫」(2002/脚本:六田耕=太田耕耘キ・樫原辰郎・渡辺護/主演:相沢ひろみ)なり、「色道四十八手 たからぶね」(2014/企画と原案/監督と脚本は井川耕一郎/主演:愛田奈々)に先行する類の話かと連想しかけつつ、伝説のお色気深夜番組「11PM」と連動とのことだけはあり、流石にもう少し大きな企画の渡辺護昭和56年第八作。この年渡辺護は買取系ロマポと新東宝に、今は亡きミリオンまで股にかけ全十五作。常々死んだ子の齢を数へるが如き繰言を蒸し返して恐縮ではあるが、量産型娯楽映画が実際に量産されてゐた、時代の麗しさよ。
 昔はよかつただなどとクズにでもいへるにつき昔の映画と正対すると、ヒロインと義父が白黒ショーでドサ回りといふと結構大概な超展開ながら、全く意味不明な―しかもアップでの―台詞が散見する点をみるに、当時のチャンバラのネタもちらほら織り込まれてゐるのか、一幕一幕妙に尺を喰ふ割に、物語的には掻い摘まうと掻い摘むまいとこの程度。何処ででも煙草が吸へた昭和の猥雑なフリーダムに対する郷愁をさて措けば、チャンバラwith鹿沼えり・麻吹淳子が景勝地をウロウロするばかりの漫然とした御当地映画といつた印象から、大きく羽ばたく飛翔力を有した映画では別にない。正直なところ一旦寝落ちてしまひ、仕方なく三本立てを二周して再度今度はまんじりともせず観たものなのだが、となると最後に残る大問題が、あの顔がフレーム内にあつて気づかない筈がないのに、高橋役とされる堺勝朗が何処に出て来たのか本当に完全に判らない。

 初見の鹿沼えりの溌剌とした容姿に既視感を覚えたのは、さうか、織田真子が平成の鹿沼えりだ。


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 「半裸本番 女子大生暴行篇」(1990/製作:メディアトップ/配給:新東宝映画/監督:佐藤寿保/脚本:夢野史郎/撮影:下元哲/照明:加藤博美/音楽:サイキックローズ/編集:酒井正次/助監督:瀬々敬久/監督助手:広瀬博巳・佐野正光/撮影助手:佐久間栄一/照明助手:松本キヨシ/協力:橋爪達成/録音:銀座サウンド/現像:東映化学/出演:中島小夜子・新藤愛子・伊藤清美・香園寺忍・荒木太郎・中根徹)。
 「連続OLレイプ餌食」のVHS題開巻、レトロなパソコン通信の画面に、“ROSE BUDからの暴行招待状”と称して、OL・星川十紀子(伊藤)の勤務先住所等が記載された履歴ファイルが着弾する。シャワーを浴びる十紀子が、マスクを着けた黒尽くめの暴漢に強姦される。帰還後パソコン画面を覗き込み、マスクを外した中根徹は我に帰る。OA機器セールスマンの水野真(中根)が、交際する女子大生・一子(中島)の部屋でセックスする。優しくしてとの一子の要求にその場は従ひながらも、水野はまともなセックスなんて詰まんねえんだよなと、ローズバッドからの新たなるデータを待ち侘びる。
 配役残り新藤愛子は、赤の他人の女子大生と女子高生が二人暮らしする不自然さはさて措き、一子のルームメイト・ハナワ望。何時でもカメラを持ち歩き、目下の愛機は高校の写真部備品のキヤノンRC-250(昭和63年発売)。水野は自らに近づいて来る望を利用しての、ローズバッド捜しを思ひたつ。荒木太郎はその過程で浮上する、望が面識はある程度の今でいふギーク・ササハラケイジ。そして香園寺忍が、念願叶つて水野に劇中二人目のデータが送られて来る、この人もOLの宮本悠子。水野と一子の長電話に、電話ボックスの外で無防備にキレる丸顔のオッサンは、佐藤寿保でも瀬々でもなく不明。排斥された格好の水野が踵を返して男にパンフレットと名刺を渡す件は、デフォルトの中根徹からそこはかとなく香る殺気に、てつきり全殺しにでもするのかと思つた。
 “メカと心霊の不可解な結合!”だの、“恐るべきパソコン犯罪!”だのと、VHSジャケには例によつて箍の外れた惹句が狂ひ咲く佐藤寿保1990年第一作。となるとシテンノーには距離の遠い当サイトが踏んで来た道としては、“BRAIN SEXが股間を爆裂する”ジャンピン・ジャック・パイレーツ殺人実況「ロリータ恥辱」(昭和63/主演:藤沢まりの)や、“夢野史郎のサイキックなシナリオを俊英・佐藤寿保監督がシュールな演出で描”きはしたが“サスペンス調の傑作”ではない「レズビアンレイプ ‐甘い蜜汁‐」(1991/主演:高樹麗)なり、清々しいほどの電波映画「《生》盗聴リポート ‐痴話‐」(1993/主演:伊藤清美)といつた、佐藤寿保が好き勝手をし倒した死屍累々の荒野を想起しかけた、ところが。同じものを手に入れたのか、そもそも何故Q-PICが水野の手許にあるのかが要領を得ない、宮本悠子暴行現場写真が―手作り感香る―雑誌に掲載され焦燥する水野が、苛立ち紛れに自身の凶行をどさくさ暴露してのける無防備な作劇には万歳しつつ、確かに伏線は明確に匂はされてゐなくもないとはいへ、それにしても予想外の切り口からローズバッドの正体が明かされるクライマックスには正方向に度肝を抜かれた。兎にも角にも、サイキックな大風呂敷をも魅力の下駄で無理を感じさせず定着せしめ得る、中島小夜子の絶対美少女ぶりが圧倒的。恥づかしながら初見だつたのだが、本当に驚いた。もしかすると、一歩間違へば当時的には早過ぎたのかも知れないアイドル風の容姿も勿論素晴らしいが、セーラー服がこんなに似合ふ人を見たことがないとさへ思へる、少女と大人の女との境界線上で妖しく揺れ動く、尻から太股にかけてのラインが超絶、本当に心の底から堪らない。俺は何を堂々と、鼻の下を伸ばしてみせてゐるのだ。今の目にも一欠片たりとて古びない、ハードかつ煽情的な十紀子と悠子のレイプ・シークエンス。序盤をじつくり攻める中島小夜子と中根徹の普通の絡みに、生理が来た一子が見る悪夢と、正直意味はよく判らないが比類なく鮮烈なオーラスの、一撃必殺を都合二度撃ち抜く中島小夜子のいはゆる野外露出ショット。サイキック・サスペンスが今回は見事に完成したのに加へ、裸映画的にも申し分ないどころでは済まない出来栄え。尤もさうなると、三番手四番手のものと比べ遜色ある訳では全くないものの、ササハラケイジの扱ひにも詰めの甘さを残す、新藤愛子の濡れ場は展開的に蛇足と思へなくもない辺りがピンク映画の、表裏一体の作る側からは難しさで、安穏と見る側にとつては奥深さ。

 改めて、公開題―凄い映画あんだから新版公開すればいいのに、新東宝―は「半裸本番 女子大生暴行篇」。“半裸本番”なる中途半端かそれがどうしたな用語は兎も角、勿論といふか何といふか、女子大生暴行以外の他篇は別に存在しない。


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 「性愛スキャンダル コケシと花嫁」(2016/制作:セメントマッチ/提供:オーピー映画/監督:池島ゆたか/脚本:五代暁子/撮影監督:清水正二/撮影:海津真也/録音:大塚学/編集:山内大輔/音楽:大場一魅/効果・整音:AKASAKA音効/助監督:北川帯寛/撮影助手:榮穰/照明助手:広瀬寛巳/編集助手:RIM/スチール:津田一郎・だいさく/現場応援:佐藤吏・野間清史・松井理子/仕上げ:東映ラボ・テック《株》/協力:ステージ・ドアー、栗原啓、飯塚ヨチノリ、入深かごめ、河合亜由子/出演:めぐり・川越ゆい・沢村麻耶・那波隆史・竹本泰志・松井理子・山ノ手ぐり子・野間清史・太三・和田光沙)。出演者中、松井理子と山ノ手ぐり子は本篇クレジットのみ。それと佐藤吏の―クレジットに名前の載る―ピンク参加は、後藤大輔大蔵上陸作「となりの人妻 熟れた匂ひ」(2011/主演:なかみつせいじ・冨田じゅん)以来。
 ここ二作使用したセメントロゴ封印、こけしがフェードアウトしてタイトル・イン。マンション外景を一拍挿んで、沢村麻耶―と那波隆史―の重量級の濡れ場で本篇開戦。三番手が開巻に飛び込んで来る奇襲が、鮮やかに決まる。事後、住んでる部屋はさうは見えないが自動車修理工の本間弘(那波)は、三年間月二回懇意にしてゐたデリ嬢・マオ(沢村)に別れを告げる。見合パーティーに参加した本間は上条ゆりえ(めぐり)と出会ひ、結婚を前提に交際。ゆりえが花嫁修業の料理学校に通ふ費用の二百万も、本間が出してゐた。ある日の公園飯後、熟年離婚トークに花を咲かせる主婦二人(松井理子と山ノ手ぐり子=五代暁子)に眉をひそめた本間は、ジョガーに足蹴にされ泥塗れのこけしを拾ふ。本間がこけしを洗ひ綺麗にしてやると、「有難う」と何処からか声が聞こえた気がした。その夜、本間宅に前作「淫欲開花! 魅惑のラブハウス」主演は兎も角、2014年第二作「官能エロ実話 ハメられた人妻」(主演:愛田奈々)三番手の初陣は完全に忘れてゐた川越ゆいが現れる。民俗学的には出典の見当たらない俗説らしいが、兎も角“子消し”と書いて間引いた水子の供養に供したこけしには、数万体に一体人間の魂が宿るものがあり、川越ゆいは昼間本間に拾ひ清められたこけしで、どの神様かよく判らん神の命を受け人間の姿で恩返しにやつて来たとのこと。ひとまづ、結婚を控へた本間は“子消し”では縁起が悪いゆゑ、川越ゆいをコノミと名づける。
 配役残り竹本泰志は、実は本間をカモる気満々の、ゆりえが略奪する腹の本命不倫相手・棚橋順一。二人して本間を嘲笑する、遣り取りがまあ悪い悪い。和田光沙は、画も抜かれるニュースキャスター。そして野間清史と太三がマッドでバッドなエンドの呼び水となる、杉並署の刑事・佐々木と岡部。令状も持たずに家探しし、岡部がお目当ての物証を発見するや佐々木が「やつたな」とグッジョブするガバガバな造形は大いに考へもの。その他こけし周りを都合三名取り巻くのは、何れも足元か手元しか基本映らない以上当然全然特定不能。折角なので、佐藤吏を久々に城定秀夫と見紛ひたかつた、何が折角なのか。
 以前とは本数を絞りながらも、ローテーションに復帰した池島ゆたかの2016年第二作。巨乳部を三枚揃へ、裸映画的にはガンッガン攻め込みつつ、コノミが実も蓋もない名探偵ぶりを邪気もなく披露するコケシの恩返しが、一通り大人しく流れ去つて行くものかと、思ひきや。ノー・モーションで振り抜かれる正しく衝撃の結末には、確かに驚いた。那波隆史の稚拙な口跡を狂気に直結させるアイデアはそれなりに秀逸にせよ、要は男優部が三枚とも脆弱な一幕は如何せん成立に厳しく、何より後味の悪さはこの上ない。挙句また次の誰かがこけしを拾ふオーラスはオーラスで、結局因果をどちらに振りたいのだかキレを欠き、オッパイの印象だけ脳裏に刻み込んで幸福な帰途に就く筈が、別の意味でモヤモヤして小屋を後にする羽目になる。それも狙ひの内であつたのかも知れないが、何とも釈然としない一作ではある。
 マッドでバッドなエンド< ゆりえと棚橋の事故死は、本間がブレーキに細工、佐々木と岡部に踏み込まれた本間は壊れる


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 「熟女藤本聖名子 悶絶色狂ひ」(1992『女医聖名子 私をベッドに連れてつて』の2000年旧作改題版/製作:CARNIVAL カーニバル/提供:Xces Film/監督:林功/脚本:林功/プロデューサー:熊谷博史/キャスティング・プロデューサー:鳥海雅明/撮影:伊東英男/照明:柴崎江樹/録音:銀座サウンド/現像:東映化学/美術:今井英明/編集:金子尚樹/メイク:酒井智恵子/音楽:姫田伸也/スチール:池之平昌信/助監督:高田宝重/制作進行:沖本健一/主演:藤本聖名子/出演:水野ありさ・中西弓子・牧村耕治・木下雅之・野沢明弘・玉井謙介)。出演者中牧村耕治と野沢明弘が、ポスターには牧村耕次と野沢明宏。
 室内を軽く舐めて、ベッドの上では藤本聖名子が木下雅之に抱かれてゐる。これで伝はり易いのかにくいのか我ながらよく判らない物言ひで恐縮ではあるが、男女の結合部とカメラの間に花瓶等を置くのにちやうどいい中間距離を定位置に、適宜寄るのが―主演女優の―絡みに際して全篇を貫く顕著なカメラワーク。良質の撮影と端正な演出とに支へられた、ねつとりと綺麗な絡みは女の喘ぎ声と男の呻き声のほか一言の台詞もなく五分突破、ところがいざ挿入してからは案外早く、女医の聖子(藤本)は同業者の交際相手・沢村(木下)に不平を垂れる。聖子の勤務先は、大先輩の戸田(牧村)が開業する歯科医。大学で教鞭も執る戸田は週三日医院を空けざるを得ず、その間は聖子が診察してゐた。その間はといふか、半分以上ぢやないか。ある日忘れ物を取りに戻つた聖子は、閉院後の院内にて受付兼歯科助手(ビリング推定で水野ありさ)と出入りの製薬会社セールスマン・湯浅(野沢)が致す現場を目撃。未だ絶頂を知らない聖子は、ノジーに抱かれ達する受付嬢の姿に、元々募らせる不満を一層拗らせる。
 配役残りjmdbにも記載がない―最後に記載されてゐるのは昭和60年の加藤文彦ロマポ―ゆゑ、もしかすると今作がラスト・アクトとなるのかも知れない玉井謙介は、大して悪くもないのに病院に入り浸る入れ歯爺。もう三名見切れる患者要員には手も足も出ないが、その中に一瞥といふか一撃でその人と知れる高田宝重はゐない。不完全消去法で中西弓子が、膳を据ゑる気満々で聖子が戸田に連れられた、クラブ「アデン」のママ。結構な美人であるのに脱ぐ気配がなかなかどころかまるで窺へず、時機を失した投入が展開を散らかす危惧を徐々に膨らませてゐたところ、結局三番手を温存もしくは封印したまゝ済ますそれはそれとしての賢慮には、グルッと一周して感服した。出すと決まつてゐる、あるいは普通出るものを、あへて出さない勇気。
 ロマポ終焉後は二作早志宏二の変名も使用してゐた、林功の名義を戻した1992年第一作にして、純正ピンク第三作。恋人の拙いセックスに飽き足らない女が、年長者の熟達した性戯にうつゝを抜かす。話としては如何にも量産型裸映画らしいお話とはいへ、丁寧な画作りだけで一時間をそれなりにサクサク見させるのが逆に凄いともいへるのか、“うつゝを抜かす”と掻い摘んだそこから微動だにしないスッカスカの物語には寧ろかある意味、裸映画に裸以外のものを求める色気を許さない強い意志が感じられなくもない。沢村の下手は下手なりの努力ないしは、聖子が妻子ある戸田と関係を持つことに対してのアデンのママの忠言。展開の舵を切る契機なりタイミングが必ずしもない訳ではなかつたにも関らず、聖子はといふと戸田との情交に喜悦するに一貫して終始。締めの濡れ場で振り逃げるまで、一直線に駆け抜けるラストは清々しいといへば清々しいものの、となると根本的な問題を残すのが、聖子の対沢村と戸田とで、濡れ場のトーンが特にどころか全然変らない点。戸田と沢村の上手下手が観客にも判る形で描かれてゐないではそもそも聖子が来す中毒症状が成立しないのだが、ホケーッと藤本聖名子の痴態を眺めてゐる分には、別に困りはしない些細な難癖であつたりもする。それと間違ひなくいへるのは、玉井謙介を起点に投げる、高齢化社会もしくは老人医療に関して口先で転がす程度の時事意識は、枝葉が繁る幹が存在しもしないのに確実に要らん。

 咥へて、もとい加へて。エクセスの―特に―新題にツッコミを入れるのも大概大人げないのは重々承知の上で、それにしても劇中二十五歳のヒロイン―因みに藤本聖名子は公称昭和45生―を捕まへて、“熟女”と称する熟女の低年齢化。あるいは、筋金入りの幼児性愛視点からだと、二十五歳なんてとうに熟女の領域に突入してゐるとかいふのか。尤も、その昔のAV畑では逆に、十分に成熟してゐる女でも、“美少女”一点張りの風潮があつたやうな気もする。


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 「巨乳水着未亡人 悩殺熟女の秘密の痴態」(2016/制作:《有》大敬オフィス/提供:オーピー映画/監督:清水大敬/脚本・音楽:清水大敬/脚本協力:中村勝則/撮影:井上明夫/照明:ジョニー行方/録音:小林研也/助監督:御殿場太郎/アクションコーディネーター:永井裕久/ポスター写真・現場スチール:宮田将/編集:高円寺スタジオ/仕上げ:東映ラボ・テック/撮影助手:宮原かおり/照明助手:J・下石原/監督助手:ジョナサン萩山・松木祐輔サンタマリア・安藤健太郎/車輌:花椿桜子/出演:一条綺美香・京野美麗・あやなれい・円城ひとみ《特別出演》・倖田李梨・青山真希・なかみつせいじ・森羅万象・山科薫・野村貴浩・清水大敬・田山みきお・中野剣友会・生方哲・鎌田金太郎・東京JOE・土門丈・星野周平)。ビリング頭二人に、ポスターでは新人特記。出演者中、中野剣友会以降は本篇クレジットのみ。中野剣友会成員計六名の固有名詞と、クレジット後半に完敗する。
 プールサイドに水着の一条綺美香・京野美麗・あやなれい・倖田李梨・青山真希が大集結、てれんこてれんこ軽く体を動かしてみせて、揺れる水面にタイトル・イン。一仕事終へた未亡人家政婦の三田キミカ(一条)が給料を貰ひに市原家政婦紹介所―但し画面に映る表札は家政婦協会新宿支部―を訪ねると、所長の市原ひとみ(円城)は何故か水着で盛り上がつてゐた。目を白黒させるキミカに、ひとみは水着着用で給料は通常の五倍とかいふ、聞くから怪しげな現場を紹介する。大丈夫なのか、この業者。キミカが新しい仕事を亡夫・武男(清水)の遺影に報告してゐると、恐らく武男が遺した借金の集金に、鮫島金融の若旦那・鮫島京介(野村)が現れる。キミカの新しい仕事先の主が大阪から来たと聞くや、京介は静かに顔色を変へる。
 配役残り山科薫と京野美麗が、キミカが入る屋内プールつきの豪邸のホスト・中村誠と、内縁の妻・亜衣。デフォルトの持ちキャラ通りほぼゼムセルフの倖田李梨と青山真希は、先輩水着嬢・リリーとマキ。要は中村邸(仮)はプールのある売春宿といふ寸法なのだが、この二人は絡みレス。といふか、実は三本柱も客とは絡まない。そしてなかみつせいじが、豪邸の真の所有者・大田原衛、きれいな悪党。元々中村ら四人は大田原邸の清掃員で、中村が大田原を刃傷沙汰から救つたのを契機に、一年間借り受けたものだつた。あやなれいは京介が打つたネット広告を頼りに、間借人風に三田家の敷居を跨ぐ、成田で身包み剥がれたとのルイ、当然キミカに連れられ中村邸(仮)に加はる。これで本職俳優部の田山みきおは、出勤途中のルイとぶつかり、シメられる歩きスマホ男。如何様な役柄でも固定してのける重量感が圧巻な森羅万象は、京介父兼、在阪の鮫島金融首領・権三。中野剣友会が、鮫島金融戦闘員の皆さん。V.S.ルイ・リリーでちよつとしたか藪蛇な見せ場の大乱闘を繰り広げ、手を大きく振る程度の相手のアクションに合はせ、前転して投げられる等々の大立回りを披露する。生方哲以降はプール売春顧客要員にしては、実際劇中に見切れるのはの三人まで、イコール鎌田一利の鎌田金太郎しか確認出来なんだ。
 ピンク映画史上初めていはゆる“例のプール”で撮影した、ど頭にクレジット大書される清水大敬監督20周年記念作品。因みにチラシでは監督20周年と並行してOP映画20本記念作品も謳はれ、それでは清水大敬の外征はといふと、昔日のカオスな破壊力を一時的に取り戻したデジエク第一弾「人妻禁猟区 屈辱的な月曜日」(2013/主演:北条麻妃)と、第二弾「女教師と教へ子 ‐罪名、婦女暴行なり‐」(同/主演:香西咲)の二本。いくらAVとの連動も視野に入れてゐたとはいへ、新時代に突入するデジタル戦の大事な先発に、デストロイ・モードの清水大敬を連れて来たエクセスつたら、改めて何てお茶目さん。
 閑話休題、2012年第一作の通算第十五作「巨乳理髪店 乱れ揉みくちや」(主演:中居ちはる)で遂に開眼した王道娯楽映画路線の中、近作が案外ドラマの進行に重きを置く傾向が見られなくもなかつた反面、今作の特徴はある意味裸映画の原点に立ち返つたともいへるのか、小屋でマスをかけといはんばかりの即物的な実用性に徹し抜いた、濡れ場濡れ場また濡れ場の圧倒的な質量。映画的な色気には一瞥だに呉れず、ひたすらに女の裸を、エロスではなくしてあくまでエロを凝縮して観客の金玉に叩き込まうとする真漢の姿勢ないしは至誠は、真綿色したシクラメンよりも清しい。となると当然のことながら、棚牡丹展開もものともしない物語は最小限にも満たないのではあるまいかと思はれる残り尺をタイム・アタック感覚で駆け抜け、力技で捻じ込む大団円は、スクリーンの中の清水大敬その人を思はせる豪快さ。円城ひとみを除いて、女優部がズラッと水着で勢揃ひするポスター背景に堂々と採用してゐるにも関らず、使用料の問題かそもそも水に入りもしない、折角のピンク初“例のプール”のまるで活用しなさぶり。大阪から来たといふ一点から、京介が中村の尻尾を掴む大概な超飛躍。一条綺美香に「オシッコ」といはせたいだけの、オーラスまで連打する割に全く意味もなければ、ピクリとも機能しやしない木に竹すら接ぎ損なふ無駄な小ネタ。減点法的なツッコミ処には事欠かないものの、然様は些末とこの際さて措いてしまへ。一体何十年失へば気が済むのか万事がフン詰まつたクソ極まりない昨今だからこそ、一欠片の曇りなく何処までもポジティブな思想に裏打ちされた、一見アナクロの極致に見えかねない清水大敬の人生応援歌映画が、グルッと一周したアクチュアリティを持つに至るのではなからうか。清水大敬にはたとへばジョン・レノンにも似た、馬鹿は馬鹿でも百パー本気の、馬鹿にならない馬鹿さ加減を感じるものである。そんな清水大敬は、今回俳優部としても大活躍。仏前にてキミカが京介と事に及びさうになるや、愕然とする表情に遺影が変るのは、殆ど唯一クリーンヒットするギャグかつ、画期的に愉快な濡れ場の導入。三角頭巾に白装束の伝統的なジャパニーズ幽霊かと思へば無闇に大きな十字架もぶら提げ、最終的には天使の羽根を生やし―だから三角頭巾の―頭上には輪つかまで戴く武男の造形は、無邪気に盛り過ぎたポップ・センスの過積載とチャームポイントのひとつに数へ得よう。武男が中村の肉体を借り夫婦生活を再開する件に際しては、デジタルの果実をケロッと享受してのけてゐるのも麗しい。


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 「痴漢電車 濡れるまで待てない」(1998/製作・配給:大蔵映画/監督:渡邊元嗣/脚本:波路遥/撮影:下元哲/照明:伊和手健/編集:酒井正次/助監督:高田宝重/監督助手:片山圭太/撮影助手:小山田勝治/照明助手:小田求/スチール:佐藤初太郎/録音:シネキャビン/現像:東映化学/出演:しのざきさとみ・西藤尚・熊谷孝文・久須美欽一・小西綾花)。
 特に意欲も感じさせない住宅街遠景を噛ませた上で、塚原雅哉・千晶の表札。千晶(西藤)がシャワーを浴び、リストラされた雅哉(熊谷)は求人誌とにらめつこ。風呂上がりの嫁に欲情し、飛びつくも出勤する千晶にケロッとかはされた雅哉が、クローゼットに激突してタイトル・イン。額に間抜けに絆創膏を貼つた雅哉は、まんまと面接に撃沈。雅哉が求人誌を放つた川に、花飾りの添へられた灯籠が流れて来る。流れて来るや辺りは日が暮れたが如く俄かに暗くなり、雅哉が灯籠を川の流れに戻すと、日もまた元に戻つた。そして漸く電車、かと思つたら。家計をイメクラ「ドリーム☆ルームス」で働き支へる千晶と、風俗遊びを経費で落とす常連客・藤崎宏(久須美)の電車痴漢プレイ。一方、雅哉が揺られる本物の電車。雅哉は当時と変らないセーラー服姿の、“故郷の初恋の人”落合真樹(小西)と再会、吸ひ寄せられるやうに軽く絡む。
 配役残りしのざきさとみは、転居の理由が別段見当たらないが何と塚原家の隣に越して来た、藤崎が夜な夜なの直線的な夫婦生活の求めに往生する妻・香織。乗客要員の中に、高田宝重は確認出来ず。
 DMMの新機能に薦められるまゝに、洒落てるのかぞんざいなのかよく判らないタイトルに惹かれて見てみた渡邊元嗣1998年第三作。前年に初上陸を果たしての、大蔵三戦目に当たる。ついでに西藤尚のみに注目すると1998年といふのはルーキーイヤーながら、実はその以前に田中真琴としての活動時期があつたりもする。
 話を戻して、勧められては、みたものの。デビュー当初の第一次と、2006年に火蓋を切つて以来、今なほワン・アンド・オンリーに快走する第二次黄金期。要はその間の大体二十年を、渡邊元嗣が長く概ねマッタリしてゐたイメージの枠内から時には出て呉れて全然構はないのに、出かけて出損なふ漫然とした仕上がり。最初のアップでは左半分をフレーム外に隠した―直前のロングでは、ギッリギリ見切れなくもない―姉妹のスナップを改めて抜き、完全に油断してゐただけなのかも知れないが、全く予想外の世間の狭さが明らかとなつた瞬間。ナベが猛然とアクセルを踏み込んで来る気配は、確かになくはなかつた。とはいへ、あるいはそもそも。吉村すももに劣るとも勝らず、口元から下がぎこちない主演―の筈の―女優のエクセスライクに関しては、いふてもせんないことと一旦さて措くにせよ。土台が想ひ人に姉を抱かせて成仏する妹の気持ちが、光の速さでも何年かゝるか見当もつかないほど理解に遠い。未練を残して死んだ女が兄貴に抱かれてゐたとなると、多分俺なら猛烈に地団駄を踏む。といふか、姉とか兄といふ問題ですらないな。雅哉にとつて千晶の風俗勤めはよもやか何時の間にか既知の事柄で、挙句に成仏したんぢやなかつたのかよ!なキュートでポップな狙ひが、グダッた右往左往にしか帰結しないラスト。そこかしこがボロッボロで、凡そ物語の体を成してゐない。結局最も心が動いたのは、西藤尚でさへなく、まさかのしのざきさとみがど頭に飛び込んで来るビリング。クレジットが最大のチャームポイントといへば、なかなか珍しくはある一作といふのが、当サイトに吹かせられる限りの与太、もとい南風。


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 「愛欲の罠」(昭和48/製作:天象儀館/監督:大和屋竺/脚本:田中陽造/企画・製作:荒戸源次郎/撮影:朝倉俊博/照明:鈴木道夫/編集:中原淳己/音楽:杉田一夫/音響:河内紀/効果:福島効果グループ/演奏:八百谷啓人クインテット/助監督:白川健/制作主任:櫻木徹郎/人形美粧:かとうよしえ/記録:入山幸子/録音:杉崎喬/監督助手:藤中秀紀/撮影助手:小水一男・遠藤正史/照明助手:牛場賢二・中奥隆司/結髪:エンゼルビューティーサロン/車輌協力:国立土建 K・K/銃器提供:シブヤ・YMC/録音現像:東京録音現像所/主題歌 ・朝日のやうにさはやかに・ 作詞:上杉清文 作曲:杉田一夫 唄:宗像笙/挿入歌 ・センチメンタルヴギウギ・ 作詞:熊倉正雄 作曲:杉田一夫 唄:ビビクチンスカヤ&ダイナミックエンゼルス/出演:荒戸源次郎、絵沢萠子、安田のぞみ、中川梨絵、山谷初男、大和屋竺、アンドレ・モアジー、港雄一、山本昌平、櫻木徹郎、神宮ガィラ、山本英明、岩淵進、天野照子、マビー・D・ナダ、アベ聖、桃谷操、ビビクチンスカヤ&ダイナミックエンゼルス、道岡光昭、吉川信吾、長倉健次、太田篤哉、鈴木竜一郎、伊藤和齢、川村正広、松浦鉄平、小松原茂、小野寺照夫、牛場賢二、竹田賢一、山本久行、川本武、大村光広、川口和子、金井勝、夢村四郎、大久保小次郎、伊藤元気、杉田一夫、秋山ミチヲ)。
 天象儀館1973年度第一回製作作品クレジット、タイトル開巻、劇伴は有り物。クレジット背後にうつすら映るのが、最初はフィルムの傷か何かかと思つてゐたら街景、カツンカツンと鉄梯子を上るシルエットに監督クレジット。建設中のビルから殺し屋の星(荒戸)が標的(山本英明?)をスナイプ、一発で仕留める。銃声も、拳銃だらうとライフル銃だらうと変らないバキューン。電話越しのクライアントとの短い遣り取り挿んで、星は車で女房の眉子(絵沢)を拾ひ帰宅、とりあへずな絡み初戦。サウナに星を呼び出したクライアントの高川(大和屋)は、来日する“組織”の大物殺しを依頼。星はアメリカから来た副社長(アンドレ・モアジー)の狙撃にも成功するが、狙撃に使つたトラックに眉子を乗せ現場付近のインターチェンジを通過した軽弾みから足がつき、高川は逃亡を指示、眉子は姿を消す。今度は銭湯に呼び出した星に、高川は眉子を殺れと命ずる。星は高川の言葉に従ひ、小粒の弾丸で眉子のハートを撃ち抜く。報酬とともに与へられた三人の女(アベ聖と桃谷操にもう一人?正直手も足も出ない)と乱痴気騒ぎに明け暮れる星が、戯れに自宅窓からスコープで覗くのが日課のゴルフ練習場を覗いてみると、何とそこに眉子が。生きてゐた眉子を、星は追ふ。
 辿り着ける範囲の配役残り、特に何するでもない中川梨絵は、副社長に宛がはれる女・真美。イコール小水一男の神宮ガィラと秋山ミチヲ(a.k.a.秋山道男)は、“組織”の金に手をつけた高川を狙ひ隠れ家に現れる、“組織”の殺し屋・西郷とマリオ。因みに星は高川がゼロから育て上げた秘密兵器で、必ずしも“組織”の人間ではないとかいふ寸法。港雄一と山本昌平は、星のヤサに貼り込む“組織”の殺し屋・呉と林。星がこの二人を片付けるシークエンスは、三人の位置関係とか動きが全然要領を得ない。行き場をなくした星は、売春宿に転がり込む。天野照子がいい感じの遣手婆で、安田のぞみはそこで星が出会ふパン女・夢子。櫻木徹郎は、星に空気銃を使つての対決を仕掛ける、描写上は刺客中最強の凄腕・木谷。西郷とマリオは異者風味を拗らせるばかりで、実際強いのか見かけ倒しなのかよく判らん。ビビクチンスカヤ&ダイナミックエンゼルスは、木谷に左目を潰された星が逃げ込んだ小屋にて、一曲披露するゼムセルフ。度肝を抜かれたのがヌードも披露するビビクチンスカヤが、ルックスもプロポーションもモデルばりの箆棒な上玉。そして山谷初男が、ラストにチョロッとだけ出て来る“組織”のボス。その他大量の頭数の多くは、羽田に集結する“組織”の黒服要員か。話を戻して、シネフィルは兎も角ピンクスにとつて通り過ぎ難いのが出番は短いけれど港雄一。我々が知る90年代から今世紀初頭の港雄一と、この時点で見た目も口跡も吃驚するくらゐに変らない。
 脚本と助演男優賞級の活躍が光る「発禁 肉蒲団」(昭和50/監督:白井伸明/主演:谷本一・益富信孝)が滅法面白くて、DMMピンク映画chに新着したのを喜び勇んで見てみた大和屋竺最終第五作。いはゆる買取系ロマポなのだが、この時荒戸源次郎らが起ち上げた劇団である天象儀館は日活と如何に話をつけたのか、それとも出来上がりに愕然とさせたのか、結構好き勝手してゐる。女の裸もそれなりになくはないものの、絵沢萠子の濡れ場は意図的にブッツブツ切りおとなしい眼福を妨げ、対夢子戦では星が勃たず、劣情を刺激されるといふよりは、居た堪れない気持ちばかりが先に立つ。眉子にせよ夢子にせよ後味の頗る悪い死に方で、萎えさせられることこの上ない。尤も、絵沢萠子や安田のぞみはそれでもまだマシ。副社長の傍ら狂騒的に空騒ぐ程度で、アンドレ・モアジー共々アッといふ間に、しかもかそもそも脱ぎもせず退場する。折角回した―当時専属の―中川梨絵の持ち腐れぶりは、大概日活を怒らせたのではなからうか。裸映画としては本当に方便程度で、今作の主眼は殺し屋映画。殺し屋映画としては副社長狙撃の凝つたポイント取りや木谷との死闘、そして斬新極まりない画期的なラスト・カットと、ワーキャー騒ぐほどでもない程度には楽しめる。結局成人映画館では封切り当時上映されたきりと、一旦蔵入り後、今になつて津々浦々を巡る「白昼の女狩り」(昭和59/監督:曽根中生/脚本:森下馨/主演:加来見由佳)とある意味対を成すやうな一作である。


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 「挑発美容室 人妻の匂ひ」(1994『人妻変態美容師』の1999年旧作改題版/製作:獅子プロダクション/提供:Xces Film/監督:佐藤寿保/脚本:五代響子/撮影:稲吉雅志/照明:小川満/編集:酒井正次/助監督:今岡信治/監督助手:榎本敏郎/撮影助手:片山浩/照明助手:堀直之/スチール:西本敦男/録音:銀座サウンド/現像:東映化学/出演:鈴川玲理・石原ゆり・しのざきさとみ・池島ゆたか・小林一三・広瀬寛巳・今泉浩一・征木愛造・中島裸茂・柳蜂逸男・紀野真人)。出演者中、広瀬寛巳がポスターには広瀬寛己で、今泉浩一から柳蜂逸男までは本篇クレジットのみ。
 深夜の美容室、百合の花が咲き乱れる。話を聞くに真性ビアンの石原ゆりがタチで、バイと思しき鈴川玲理がネコ。カメラがパンした先の鏡の中、鈴川玲理が果ててタイトル・イン。クレジット中は美容室「POWDER」に、今と比べると流石に全然髪があるひろぽん来店。下着ではないにせよ水着みたいな服の上に、霞並みにスッケスケのシースルーを羽織つた―だけの―扮装で客を出迎へた「POWDER」オーナーの吉永真理江(鈴川)は、カットしながら谷間も露な胸を押しつけるどころか、最終的にはガンッガン跨る。そんな店内の痴態を窺ふ紀野真人の視線に、アシスタントの麗子(石原)が気づく。主に嫉妬心から、破廉恥接客に関して麗子が呈する苦言をまるで意に介さない真理江に、元夫の葉山俊次(池島)から下心込みの事務的な電話が入る。「POWDER」は真理江の度外れた性欲に白旗を揚げた葉山が、慰謝料代りに持たせた店だつた。
 配役残り樹カズの本名である小林一三は、街に出た真理江に声をかける男前ナンパ師。街頭ロングで真理江は一旦拒絶してゐるにも関らず、カット跨ぐとラブホにて濡れ場に大絶賛突入してゐたりするザクザクした繋ぎが麗しい。紀野真人は評判を聞きつけ真理江に接近する漁色家・シノミヤで、しのざきさとみはシノミヤ馴染の人妻ホテトル嬢・ユカリ。シノミヤに呼び出された真理江がホテルに向かふと、既にユカリが裸で寝てゐたりする三番手の投入は地味に輝かしくスマート。今泉浩一・征木愛造(a.k.a.梶野考)・中島裸茂・柳蜂逸男は、オーラス「POWDER」に行列を成すひろぽん以下の助平客要員。中島裸茂と柳蜂逸男が誰々の変名なのかまでは辿り着けないが、どちらか片方は今岡信治、の筈。
 次作の非本流「痴漢と覗き」・「痴漢と覗き 婦人科病練」(脚本:五代響子/主演:石原ゆり)が画期的に見たい、佐藤寿保1994年第一作。軽く鼻も胡坐をかきつつルックスは垢抜けないものの、ボガンボガンしたオッパイの破壊力は抜群の主演女優と五代響子の脚本を擁した上で、佐藤寿保の名前から自動的に予想されるマッドネスなり残虐描写は、今回一切鳴りを潜める。真理江がユカリを交へた巴戦を嫌つた所以といふのが、ただ単に棹を独り占め出来ないからとのショート・レンジな即物性も鮮やかに、真理江を巡る麗子とシノミヤの鞘当ても所詮は小賢しくすらない些末とばかりに、ヒロインの底なしの貪欲が劇中世界を人類補完計画ばりに埋め尽くして行くグルーブ感は圧巻。男根を原初的に誇示するシノミヤと、撃てばお終ひの男を押し退け、颯爽とペニパンを装着する麗子。三番手が慎ましくヒット・アンド・アウェイに徹する一幕が対照として活きて来る構成が改めて秀逸な、シノミヤ×真理江×麗子の、今度は真理江が望んだ第二次巴戦。結局ともに精魂尽き果てたシノミヤと麗子を余所に、なほも真理江が自慰に狂ふウィナー・テイク・オールは天晴の一言。要求される商品性に、佐藤寿保が脇目もふらず突つ込んだ結果が見事に実を結んだ、極めてシャープでストレートな高水準裸映画である。

 オーラスは完全に振り切れた「POWDER」乱交、首から上を麗子、左乳ひろぽんに右乳征木愛造(a.k.a.梶野考)、観音様シノミヤ、左足今岡真治に右足今泉浩一。六人で一人の女を凌辱するといふよりも、寧ろ皆で真理江に奉仕してゐる画は、当然の話に過ぎないといへばそれまでなのだが、面子の組み合はせが現在では考へられない凄いショット。
 ところでたつた今気づいたのが、旧題も新題も、だから真理江は人妻ではない件。


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