京都童心の会

ほっこりあそぼ 京都洛西の俳句の会
代表 金澤 ひろあき
俳句 冠句 自由律 詩 エッセイなど同好の人たちと交流

アローイ9より

2017-05-24 08:28:05 | 日記
 アローイ 9
金澤 ひろあき
「アローイ」とごちそう請求をした今日は朝からきれいに晴れました。バーンタンチャナ校では、交流会が続きます。午前中は、日本の高校生からの出し物の番です。「幸せなら手をたたこ」を客席をまきこんで唄います。次が日本の漢字あてクイズ大会。外国人でけっこう日本語がうまい人が、よく「日本語のひらがな・カタカナはわかりますが、漢字は難しい」と言います。タイの通訳のサックさんもそう言います。
 「いや、漢字は日本人にとっても難しいですよ。名前の漢字の読み方など、日本人でも読み間違えることがありますしね。」と私。
 高校生は「犬」「山」や「川」「花」といった漢字を紙に書き、タイの子ども達に正しいと思われるものを選ばせています。これがやはりタイ人には難しいようです。その後、じゃんけんのあっちむいてホイゲームや、ソーラン節の踊りで舞台をしめました。  
タイの子ども達は目を輝かせ、うまく行きました。私達教師は、別に何をするわけではないのですが、終わったら疲れていました。
 日本の高校生の出し物が終わった後、タイの学校のほうからお礼ということで、ダークントット地方の子どもの遊びを紹介してくれます。日本のハンカチ落としのような遊びです。それがすむと記念植樹。50本ほどでしょうか、けっこうたくさん植樹しました。「一番最後に植樹した人は、素晴らしい恋人に会えますよ。」と言われます。これは独身の人に譲らなければなりませんね。
  10
午後、タイらしい暑さになった中、ピマーイ遺跡の見学です。ピマーイは11~12世紀のクメール人のアンコール帝国の遺跡。日本で言えば平安時代です。同じクメール人文化のアンコールワットに似ています。古代はこのあたりは、アンコール帝国の領土だったようです。これだけの大寺院を建てるのですから、その当時は豊かだったのでしょうか。最初、ヒンズー教寺院として作られ、その上に仏教を追加したのだそうです。今は廃墟で、遺跡公園となっています。
 門を入ると、石のライオンが2つ出迎えます。日本でいうこま犬のようなものですね。ライオンのところから、石の橋がかかっていて、寺院の中へ入って行きます。そこには石のナガー(コブラ)の像があります。ナガーは7つの頭で、神話的図象だそうです。ヤマタノオロチに1つ足りません。ヒンズー教でナガー(コブラ)は、毒ゆえに恐れられると同時に、力を持つものとして崇拝の対象にもなっています。この橋を渡り、回廊をくぐると、中心の寺院に着きます。境内には、水をためたプールの跡もあります。清らかな水をたたえ、花などを咲かせていたのでしょうね。3つの大きな塔が建っており、形はアンコールワットの塔にそっくりです。
 塔の前の壁のところにクメール文字が彫っていますが、読めません。中央の塔は白い色の岩。左右の塔は茶色の岩でできています。壁にはラーマヤナのレリーフやブッダの生涯やら教えのレリーフが混在しています。日本もそうですが、「混在する」というのがアジアの特色かもしれません。「寛容に混在せよ」というのが、アジアの哲学なのかもしれません。その偉大な哲学は、夏の草むらの中の静かな廃墟としてあるのです。
 中央の塔は、20世紀中頃、発掘調査の後の再建です。フランス人が再建したのですが、階段と天井をフランス式につけ変えてしまいました。ヒンズーと仏教とフランス式というのは、どうもバランスが悪そうです。
 遺跡公園を出ると、ピマーイは観光の街ですね。みやげもの屋、飲食店、コンビニ……。道行くタイ人高校生は「日本語ができる」と話しかけてきます。
 M先生と私は、そこでしこたまビールを買いました。  ピマーイにコンビニのありビール買ふ ひろあき


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