食・飲・読の日記

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糸切り 紅雲町珈琲屋こよみ@吉永南央

2015-07-21 17:51:25 | 本(や)
  糸切り 紅雲町珈琲屋こよみ@吉永南央 

あらすじ(「BOOK」データベースより)
紅雲町にある五軒だけの小さな商店街「ヤナギ・ショッピング・ストリート」。雨の日に、そこで落ちていた手紙を拾おうとしたお草は、黒い外車にひかれそうになり、電器店の店先にあるレアなマスコット人形「ドリーム坊や」を壊してしまう。小蔵屋の従業員・久実は、電器店がその修理代金をお草に請求したことに憤慨するのだが…。シリーズ第四弾。




もうシリーズ第四弾でした。
お草(そう)さんは、小蔵屋という珈琲豆と食器を売る雑貨屋を営んでいるひとり身のおばあちゃん。お草さんは人間観察力が鋭く、ちょこっとちょこっとの日常の出来事を組み合わせて、謎を解きほぐしていきます。問題を無理やり解決しようとするのではなく、物事を見極め熟考し、しかるべき時に行動したり、それが周りの人たちとの関係を深いものにしています。今回の作品では、ネットで攻撃されたり、お草さん自身が利用されたり、現代の負の部分が出てきますが、それさえも、受け入れたり見ないふりをしたり、お草さんなりのアプローチが新鮮です。お草さんと一緒に働いている久実ちゃんは体育会系でお草さんのことをとても大切に思っている気持ちのいい子。配達をしている寺田さんも愛のあるすてきな人。そんな人たちに囲まれているお草さんはちょっぴりうらやましいです。少しずつ少しずつばらばらに起きていることがお草さんの推理で輪になって、最後は「へー」というところに落ち着きました。なんだか温かい人間関係が描かれていて、読み終えてホッと心が安らぎました。
そして収録されている5話の題名が和食器にちなんだものになっています。(これまでの作品ではどうだったかな?) その説明もあって、和食器の見どころ、おもしろさも感じらる1冊でした。

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