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Eternal Quest1〜12
現実が目の前にあった。
今まで現実から逃げてばかりいた。
逃げられない現実からも逃げ続けていた。
逃げる・・・これが人生のキーワードだった。
逃げていても何とかやっていけた。
少なくとも生きていくことはできた。
だからこそサラリーマンだった俺は逃げ続けていた。
逃げ方も狡猾さを増していき、注意深く人間観察でもされなければ俺の狡さは誰にも見抜けなかっただろう。
そんな生活に満足していた自分がいた。
ヌー渓谷を目前にしてそんなことを考えていた。
隊列を離れ、ひとり荒涼たる岩壁に立っていた。
なんていう光景なんだ。
自然が死に絶えた大地。
命あるのもを哄笑するかのように冷たい風が吹き荒れている。
日は暮れて、砂塵が俺の体にあたっては跳ね返る。
EQの紋章が描かれた深紅のマントが風になびいている。
右手には、勇者だけが持つことを許されるブラッドソード。
左手には・・・
サラリーマン時代に使っていたトランクを握っていた。
なぜだろう。
現実と非現実の狭間にいるのだろうか。
そもそも俺にとっての現実とは・・・。
トランクの中には、契約書類、事業案内、営業報告書など、まさしく営業職のサラリーマンが必要とする書類が入っていた。
俺は、トランクを開き、荒涼とした大地に吹く風に書類を乗せ捨て去った。
現実の残滓が風にはためき、遙か遠くへ消えていった。

目の前の現実からは逃げることができない。
現実を迎え入れる、いや俺自身が現実を創っていくんだ。
そう、俺こそが現実なのだ。
さっそく現実ってやつが目の前に現れた。
巨大な六角獣シザーズの異形が岩陰から姿を見せた。
牙をむき、おぞましい咆哮をあげている。
左手のトランクは盾の代わりになってくれるだろう。
トランクの蓋を閉めシザーズに向かっていった。
この世界での現実は俺が創るのだ。
その現実から、けっしてお前を逃がしやしない。
既に俺はシザーズの死臭を嗅ぎ取っていた。

Illustrated by 煮炊王

Eternal Quest1〜12
現実が目の前にあった。
今まで現実から逃げてばかりいた。
逃げられない現実からも逃げ続けていた。
逃げる・・・これが人生のキーワードだった。
逃げていても何とかやっていけた。
少なくとも生きていくことはできた。
だからこそサラリーマンだった俺は逃げ続けていた。
逃げ方も狡猾さを増していき、注意深く人間観察でもされなければ俺の狡さは誰にも見抜けなかっただろう。
そんな生活に満足していた自分がいた。
ヌー渓谷を目前にしてそんなことを考えていた。
隊列を離れ、ひとり荒涼たる岩壁に立っていた。
なんていう光景なんだ。
自然が死に絶えた大地。
命あるのもを哄笑するかのように冷たい風が吹き荒れている。
日は暮れて、砂塵が俺の体にあたっては跳ね返る。
EQの紋章が描かれた深紅のマントが風になびいている。
右手には、勇者だけが持つことを許されるブラッドソード。
左手には・・・
サラリーマン時代に使っていたトランクを握っていた。
なぜだろう。
現実と非現実の狭間にいるのだろうか。
そもそも俺にとっての現実とは・・・。
トランクの中には、契約書類、事業案内、営業報告書など、まさしく営業職のサラリーマンが必要とする書類が入っていた。
俺は、トランクを開き、荒涼とした大地に吹く風に書類を乗せ捨て去った。
現実の残滓が風にはためき、遙か遠くへ消えていった。

目の前の現実からは逃げることができない。
現実を迎え入れる、いや俺自身が現実を創っていくんだ。
そう、俺こそが現実なのだ。
さっそく現実ってやつが目の前に現れた。
巨大な六角獣シザーズの異形が岩陰から姿を見せた。
牙をむき、おぞましい咆哮をあげている。
左手のトランクは盾の代わりになってくれるだろう。
トランクの蓋を閉めシザーズに向かっていった。
この世界での現実は俺が創るのだ。
その現実から、けっしてお前を逃がしやしない。
既に俺はシザーズの死臭を嗅ぎ取っていた。

Illustrated by 煮炊王













