明日へのヒント by シキシマ博士

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赤塚先生、天国までお出かけですか? レレレのレ~

2008年08月08日 00時42分07秒 | 明日を築く人々
お久しぶりです。4ヶ月余りご無沙汰してしまいました。
別に、病気してたり、服役してたり、宇宙人に連れ去られてたというわけではありません。
この期間、とても忙しかったのは事実です。が…、
忙しいから書けなかったのではなく、書かなかったと言うほうが正確です。
この期間の自分の心情なりを簡単には表現できないし、かと言って表面的なことだけ書く気にはなれません。
だから、敢えて書かないことにしてました。(具体性のない、訳のわからん言い訳でスミマセン)
今、その時期が過ぎ、本来の自分に戻りつつあるので、このブログも再開することにしました。

しかし、再開の最初は残念な話題からになってしまいます。

漫画家の赤塚不二夫さんが8月2日に亡くなりました。(72歳だったそうです)
そして今日行われた葬儀の模様を、テレビで見ました。
タモリさんが述べられた弔辞の言葉「私もあなたの数多くの作品の一つです」
感動的でしたね。

タモリさんは、「我々は赤塚作品に影響を受けた第一世代」とも言っていました。
タモリさんより一まわり以上年下の私も、赤塚作品からは間違いなく大きな影響を受けました。
最初の出会いは、テレビアニメ「おそ松くん」です。
そして「もーれつア太郎」「ひみつのアッコちゃん」と、毎週、たくさんのユニークなキャラに出会えるのが楽しみでした。
見ているうちに、作者の赤塚不二夫という名前も自然に覚えていました。
ニャロメ、ケムンパス、ベシといったキャラは小学生時代に何度となく模写したので、今でも原画を見ずに描けます。

やがてテレビアニメだけでなく、少年マンガ誌も読むようになった私に、衝撃を与えたのは「天才バカボン」でした。
それまでの赤塚作品にも、〝困った大人〟は脇役としては登場していましたが、主人公は良識のあるキャラが務めていました。
けれども、「天才バカボン」では〝困った大人〟である〝パパ〟が堂々と主役を張っています。
マンガと言えども、〝大人は子供の良き手本となるべき〟というのが世間やPTAの建て前としてあるはずなのに、「天才バカボン」は完全にその常識から外れています。
さらに、その作品の内容自体が、常識ハズレなことをやりたい放題。非常識のオンパレードでした。

・史上初の実物大漫画と称して、1ページに1コマだけ、でかくパパやバカボンの顔を登場させたのはいいけれど、話が進まないうちに最終ページになってしまったりとか
・右手を骨折したから左手で描いたと言って、どう見ても手を抜いたとしか思えない絵を載せたりとか
・その次の週には、左手も骨折したから足で描いたとか
・さらに次の週には、地震の最中に描いたから線がブレてしまったとか
・神のお告げがあったとか言って、突然「山田一郎」という名に改名したりとか

毎週ハチャメチャでした。
でも、そういう作品を読むことで我々少年たちは、建て前や既成概念とは違う、もっと別のリアルな価値観があっても良いということに気付かされたんだと思います。
最近は茂木健一郎さんの「アハ体験」のように、初めから脳トレなり何なりを目的に謳ってしまうから、皆はそれを意識してから体験できるのだけれど、赤塚さんの凄いところは、ソレを謳わずして、気づかれないうちに読者に脳トレ(と言うより、既成概念を外すこと)をさせてしまったことだと思います。

それと、やはり「バカボンのパパ」というキャラは凄いと思います。
おそらく、パパという人は、雨が降ろうが槍が降ろうが、天皇陛下の前に出されようが、世界がひっくり返ろうが、いつもと変わらないでしょうね。
これは凄いことだと思います。
どんな相手や状況にも動ぜず、常に同じ精神状態でいること。
この重要性を、私にもっともリアルに実感させてくれたのは、間違いなくバカボンのパパであり、赤塚不二夫さんなのです。
だから、これからもずっと赤塚作品を読み続け、見続けていきます。

赤塚先生のご冥福を心からお祈りします。


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