スパニッシュ・オデッセイ

スペイン語のトリビア
コスタリカ、メキシコ、ペルーのエピソード
パプア・ニューギニア、シンガポールのエピソード等

テレビドラマの吹き替え、コスタリカのテレビCM等

2013-12-16 10:48:16 | コスタリカ
   【コスタリカの2代目の国旗:1823年6月6日 - 1824年5月4日】
 1980年当時、コスタリカでは映画(ドキュメンタリーは除く)はもちろんTVドラマも制作していなかったと思うが、今はどうだろう。映画にしろ、テレビにしろ、俳優(CMを除く)になるには国外に職を求めるしかないようである。テレビCMはアメリカやメキシコで制作されたものをそのまま放映するものも多かったが、コスタリカ国内でも制作していたのである。メキシコのテレビCMに出てくる俳優は白人ばかりで、スペイン語もメキシコのアクセントで、コスタリカ人が聞けば、すぐに違いが分かる。
 国外制作のテレビCMが、日本でいえば全国放送なのに対し、コスタリカ制作のCMはローカル局のものといったところだろう。
 ところで、コスタリカでは「あなた」を表す人称代名詞は原則 usted でいい。大統領に対しても、子どもに対しても usted でいい。スペインやメキシコなどでは usted は敬意を含む2人称の代名詞であり(活用は3人称単数形)、親しい関係の時は tú を用いる。コスタリカでは tú は使われず、そのかわりに vos という形がある(vos については後日、詳述する)。ただ、親に向かって vos と言ってはならないらしく、tú と用法がいくらか異なるようだ。
 メキシコのテレビドラマでは tú が頻出する。この影響か、最近ではコスタリカでも tú を使う若い人がいるらしい。
 さて、話がペルーのテレビになるが、ペルーでは島田陽子主演のドラマ「将軍」を見た。日米合作のドラマでウィリアム・アダムス(三浦按針)がモデルになっている。島田陽子はこのイギリス人と英語で話しているが、日本人同士の会話は当然日本語である。スペイン語版吹き替えは英語の部分をスペイン語にしているのであって、日本語のセリフは日本人の俳優のオリジナルのセリフをそのまま使用していた。ただし、島田陽子の日本語のセリフをそのまま使うと、スペイン語の吹き替え担当の声優と声が違うので、声優が日本語のセリフも担当していた。これが怪しげなアクセントで、がっかりしたのだが、今では貴重な経験だと思っている。日本語を知らない一般のペルー人が相手の番組だろうから、そう目くじらを立てる必要はないのだろう。

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