どんぴ帳

チョモランマな内容

さらばSONY

2013-01-18 06:52:49 | Weblog
重くてどーしよーもないWindows Vistaに愛想が尽き、3,300円という格安価格に釣られてWindows8を導入してみた。
おどろいたことに、あれほどモサモサしていた私のパソコンが、実にキビキビと動く優秀なマシンに変身してくれた。
もちろんバンドルソフトが壊滅したり、諸々のソフトの再インストール、ドライバを探したりもしたが、それに見合うマシンとなった。

しかし、思わぬことも発覚した。それはSONYのウォークマンだ。
私が所有していたのは、NW-A608というかなり古い機種だったが、問題なく音楽を聴くことが可能だったのと、FMラジオが聴けたので重宝していた。
ところがコイツはWindows8ではまったく使えないらしい。そこでSONYのホームページを色々と調べてみると、ある事実が判明した。

NW-A608の発売日は2005年11月、私が購入したのは2005年12月だ。購入時の価格は26,300円だった。
Windows7が発売されたのが2009年10月、なんとこの時点でSONYはNW-A608のWindows7への対応を事実上停止…。
当初パソコンからウォークマンへ音楽を転送するにはConnectPlayerというソフトを使用していたが、これは後にSonicStageというソフトに置き換わった。SonicStageはWindows7には対応しておらず、さらに後発となるXアプリというソフトしかWindows7には対応していなかった。
NW-A608はその最新のXアプリには一切対応しておらず、事実上Windows7では使用できない状態だった。もちろんWindows8になんか対応している訳もない。
NW-A608の発売が2005年11月、Windows7の発売日が2009年10月、実質4年でWindowsへの対応を放棄…

さて、そんな訳でSONYさんへ「NW-A608をWindows8で使用するにはどうしたら良いのか?」とメールで問い合わせてみましたが、見事にまる三日放置されました。
こちらから電話をすると、「メールで返答する」との返答。即座にメールが来たものの、内容は「Windows8には対応しておりません」というお返事。「いや、そういうことじゃないだろう」と電話をすると、「担当者へ伝えておきます」というこれまた機械的なお返事です。
食い下がると、「担当者の上席の者から電話をさせます」という回答。
で、上席の方からは、「申し訳ありません、MicrosoftさんのOSも色々と変わって行くので」というこれまた意味不明な回答。
ちょっと待て、OSが変わっていくなんて当たり前の話だし、ましてSONYは自前でパソコンを出しているメーカーです。そんなことは言い訳にもならない。
「いや、iPodは今も古いモノでもiTunesが対応しているはずだけど?」
「いえ、Windows7からOSが大きく変わりまして、うにゃむにゃむにむに…」
何か言ってたけど意味不明な回答。そもそもAppleにとってMicrosoftはライバルだが、iTunesは今でもXP、Vista、Windows7に対応しているし、古いiPodも問題なく使用出来る状況にある。長年Windowsパソコンを販売しているSONYとは思えない回答だ。
「ウォークマンも途中からAndroidを搭載するなど、うにゃむにゃむにむに…」
何を聞いても単なる言い訳にしか聞こえない。
「結局、古い機種を大切に長く使っているユーザーを、SONYは切り捨てたってことですよね?」
「いえ、決してそういう訳では…」
「でも結果はそうなってるよね」
「どうしてもソフトの都合上そのような結果に、うにゃむにゃむにむに…」

これまで私は日本メーカーは技術力があり、顧客を大切にするイメージを持っていた。
しかし実際はどうだろう、同時期の2005年9月に発売された初代iPod nanoは、リコールは出たものの現在も最新のiTunesを使用して普通に使えるはずだ。それどころか第二世代のiPodでもたぶん現在も使えるだろう。革新的なイメージのあるAppleだが、よほどこちらの方が顧客を大切にしており、「今度のiTunesは古いiPodは使えませんよ」なんて仕打ちも無い。

ConnectPlayerからSonicStage、そしてXアプリへと、Androidを搭載しつつ迷走し、プレーヤー本体のみならず、実質購入した楽曲も死に体(まあ、パソコンでは聴けるけ…)となるSONYと、一貫して古いハードウェアにもある程度はきちんと対応するApple、どちらが顧客のことを考え、技術力があるのでしょうか。

少なくとも私はこのような考え方のSONYとは決別しようと思います。
まだまだ保有するSONY製品はありますが、次の買い替え時には他のメーカーへとシフトするでしょう。

約十年前のことです。初めてバイオを購入し、開封してすぐにWindows Updateを行ったところ、いきなりバイオが立ち上がらなくなったことがありました。サポートに電話をして、「開封後30分でこの有様、初期不良じゃないのか?」と言ったところ、「いいえ、Windows Updateをするからいけないんです。Windows Updateは行わないで下さい。そのバイオは今すぐリカバリして下さい」と言われました。
「もしかしてSONYはろくでもないメーカーなのか?」とその時疑念を抱きましたが、やはり現実だったようです。

ちなみにSONYさん、自社ホームページの製品情報、NW-A608の「お知らせ」の中で、「SonicStage CPは今年の3月でダウンロードできなくなりますよ!Xアプリをインストールして下さいね!」と注意を促しています。でもXアプリの対応表ではNW-A608にはデカデカと「X」印がついています。一体どんな罠なんだよ(笑)
ちょっと解りやすく説明しましょう。

NW-A608 → SonicStageでしか使えない → SonicStageは3月でダウンロード終了 → 死亡
SonicStage → 対応はWindows Vistaまで → Windows7やWindows8を入れた → 非対応 → 死亡
Windows8に強制的にSonicStage CPをインストール → 起動するも数分で強制終了 → 憤死
SONYが薦めるXアプリを入れる → NW-A608は根本的に非対応 → 死亡
ハードウェアであるNW-A608 → 曲の追加も削除もできない → 死亡
ダウンロード購入した楽曲 → パソコンでしか再生できない → 重体 

今までたくさんSONY製品を買ってしまったけど、今後は本当にSONY製品は買いません。
さらば、SONY!

あけおめ2010

2010-01-01 00:28:13 | Weblog
 明けましておめでとうございます。
 
 新年を迎えました。
 また今年もしょーもないブログを更新して行きたいと思います。

 私事ですが、今年は自分にとって『変化の年』になるような気がしています。
 別に、
「野球のピッチャーとして、二つの変化軸を持つ、人類ではなし得なかった新たなる変化球を開発するぜ!」
 とかいう無謀な意味ではありません。
「やっちまった、車を運転中に急な車線変更をしたら操作を誤り、道路脇のコンビニに突撃しちまったぜ!」
 とかいう不注意な意味でもありません。
 満員電車の中で苦しくて体勢を変化させたら、
「この人痴漢です!」
 と誤認逮捕されたり、五人の痴漢仲間と集団で逮捕されたりするよーな愚かな変化でもありません。
 あくまでも本人の漠然とした思い込みです(笑)
 まあ、妄想とも言いますね。

 変化する予定も兆しも無いのは、コメント欄でのカミヤミさんとの変なやり取りでしょーか(笑)

 変化してもしなくて、本年もよろしくお願い致します。

文化の違い

2008-11-18 19:54:28 | Weblog
 先日、『はくりんちゅ』に登場する佐野から声をかけられ、『はくりんちゅ』に登場するF社の機械(別物)を、某所某工場に搬入・据付する工事を手伝って来た。

 今回の機械は特殊な装置なので、三人のB国人技術者が、わざわざ設置を手伝いに、本国からやって来ていた。
 どんな工場でも新規に入る場合は、必ず『新規入場者教育』を受けさせられる。今回の某工場でもそれは同じで、作業員全員が会議室に集まり、某社の担当者から、安全についての教育を受けることになった。

「指定喫煙所以外では、喫煙を行わないこと」
 教育責任者が、A4用紙五枚分にびっしりと書かれた注意事項を、延々と読み上げて行く。それをF社の担当者が通訳し、B国人技術者に伝えていく。
「Yeh!」
 喫煙場所については、B国人も当然の様だ。
「構内速度は時速20km以下を遵守すること」
 すかさずF社の人間が通訳する。
「オーウ、ベリーすろうりぃ…」
 B国人たちは、軽く理解できないという反応を示す。
 だが、某社の教育担当者は、淡々と注意事項を読み上げて行く。
「作業現場では、必ず安全帽、安全靴、安全帯を着用すること」
 この文章が通訳されると、B国人たちに大きな反応が出る。
「ほわぁーい?」
 Why?と来た。
「工場屋内の、機器専用の部屋で、一体何が落ちて来ると言うんだい?」
 B国人は眉間に皺を作ると、F社の人間に疑問をぶつける。
 鉄骨を組み上げている様な現場ならともかく、ピカピカの新設工場の、空調が入った綺麗な部屋の中で、いったいどんな危険な物体が頭上から落ちてくるのか、B国人には全く理解出来ないらしい。F社の人間は、一生懸命某社の人間と交渉し、F社の人間に説明する。
 そこで私は自分なりに、てきとーなB国語で、彼らへの説明を試みた。
「君たち、日本の空気は非常に危険なんだよ」
「おおぅ?そうなのか?日本の空気は重いのか?」
「ああ、非常に重いんだ。だから危険なんだ」
「おおーぅ」
 B国人は半笑いで納得する。
 だが、安全教育の責任者には、そんなことは関係ない。要は彼らが何人であろうと、どんな事情があろうと、安全帽を被ってくれさえすればイイのだ。
「えー、次に行きます」
 さらに淡々と進める。
「指輪、ピアス等の装飾品は、外して作業を行うこと」
 F社の人間がさらに通訳をして、B国人の太い指に光っている結婚指輪を指でさした。
「ほわぁああああい?」
 これはB国人にとって、完全に理解出来ないことらしい。
「ほわぁあああああい?」
 もう一人のB国人もF社の人間に詰め寄る。苦虫を噛み潰した様な顔をしたF社の担当者は、伝家の宝刀を引き抜いた。
「あい、どんと、ノゥっ!!!」
「・・・」
「・・・」
「・・・」
 三人のB国人は、テロリストに銃弾の雨を浴びせられ、困り果てている『ジョン・マクレーン』の様な顔をして、黙って引き下がった。
「えー、続きまして災害発生時の連絡方法について…」
 某社の担当者は、そんなことにはお構いなく、淡々と安全教育を進行していった。

 ちなみに佐野によると、自由を愛するB国人はまだマシな方で、ビールが大好きなD国人は、さらに強烈らしい。
 彼らは客先の工場内で仕事が終わった瞬間、いきなりクーラーボックスから缶ビールを取り出し、
「プシュッ!」
 と開けると、
「んぐっ、んぐっ、んぐっ、ウハぁああああ!」
 とやり出すらしい。
「ノーノーノーノー!!」
 と工事責任者が怒ると、D国人たちは真顔でこう答えたらしい。
「ほわぁああああああい!?」

 文化とは、斯くも異なるものである。

1/50,000,000減らしてみる(その2)

2008-02-07 23:42:32 | Weblog

 私が正義の鉄槌を下す予定の社会保険事務所は、大手電気店の隣にあった。

 別にやましい気持ちは無いので単身(当たり前)、一階正面入口から普通に入る。
 私の目に入ってきたのは、待合の椅子に座っている大勢の人だった。パッと見、高齢者が多い気がする。
 私はカウンターの上にある受付番号を発券する機械から、券を一枚抜き取った。機械の現在待ち人数を示す電光表示板の数字が、丁度三十人になった。
「今日はどういったご用件で?」
 案内担当らしいおばさんが声を掛けてくる。
「年金の統合に来ました」
「それでしたら二階へどうぞ。こちらはかなりお待ち頂く事になりますので」
 どうやら一階で待っているのは年金記録の閲覧、確認に来ている人たちで、それ以外の用事の人は二階で受け付けてくれるらしい。私はややほっとしながら、受付番号の紙をおばさんに返した。

 二階へ上がると、やはり同じ受付番号を発券する機械から、券を一枚抜き取る。待ち人数は二人だ。
 五分後、
「73番の方!」
 私は若い男に呼ばれた。
「はい、私です」
「カウンターは一杯ですので、こちらの部屋へどうぞ」
 頭髪をやや短めに刈り込んだ男は、私にカウンター横の別室に入るように言った。
「今日はどういったご用件で」
 若い男はいかにも感情がこもっていない、事務的な口調で言った。
「年金記録の統合に来ました。ネットで年金記録を確認したところ、私の昔の記録が欠落している様だったので」
 私は家で書き上げて来た、年金記録の統合申請用紙を差し出した。
「はい、年金手帳はお持ちですか?」
 私が年金手帳を差し出すと、男は、
「記録を確認して来ます」
 と言って、一度部屋から出て行った。数分後、男は二枚の紙を持って現れた。
「こちらが今の年金記録、そしてこれが古い年金記録ですね」
「なぜ記録が統合されていないんですか?」
 私は年金ダイヤルの中年女性にしたのと同じ質問をしてみた。
「統合の手続きをされていないからですね」
 男は当たり前の様に答えた。
「私が居た会社で、きちんと統合の手続きをしたはずなんですが」
「いえ、この様に記録は統合されておりませんので、手続きもされていませんね」
「そちらのミスと言う事はありえませんか?」
「ですので、統合されていないという事は、手続きをされていないんですね!」
 男は語気を強めると断言した。どうやら社会保険事務所の人間の脳ミソには、
「もしかしたら事務手続き上のミスがあったのでは?」
 とか、
「申請書類を手続きの途中で紛失したのでは?」
 という発想は1ミリも無いらしい。彼にとって、
『目の前にある事象 × 自分たちにとって都合の良い理屈 = 結果』
 であり、それ以外のことは一切考えない様だ。
 それが彼本来の性格なのか、それとも社会保険庁のカリキュラムである『役人根性育成研修』(嘘)が優秀なのかは判らない。
「そう言われましても、私は社会保険庁を今一つ信用出来ないんですよ。そもそもあなたは、自分たちがミスをする事はあり得ないと思っているんですよね?」
「思っていませんよ!」
 軽い逆ギレだ。
「そう思っているから、さっきの様な言葉が出るんじゃないですか!どうして自分たちの不手際の可能性を少しも考えないんですか?もちろん今となっては明確なことは分かりませんよ。でも、社会保険庁はこれまでにとんでもない事をたくさんして来ている組織じゃないですか!」
 私もやや語気を強めた。
 だがこの男、只者では無かった。
「ええ…、私も社会保険庁は『ろくでもない組織』だと思います」
「は?」
「おっしゃる通り、信用できないと言われても仕方ありません。私も信用出来ないですから!」
「はぁ?」
 突然、その男は変節した。そのあまりの変わり様に、私は面食らった。だが言う事だけは言わなければならない。
「そもそもこの記録だって、私が今日ここへ来なければ放置されたままですよね」
「それは大丈夫ですよ。きちんと社会保険庁が記録を管理していますから」
「それが出来ていないから、今大問題になっているんでしょう!」
「安心してください、きちんと社会保険庁のサーバーで管理されていますから、大丈夫です」
「…」
「それに、仮にあなたがこの先これを放置しておいても、年金を受給するまでに統合すれば大丈夫ですよ。きちんと年金を貰えますから」
「あの、この私の統合されていない記録は、『50,000,000件』の名寄せ対象である年金記録には含まれていないんですか?」
「もちろん含まれていますよ!」
「ああ、そうですか…」

 話しても無駄だと思う相手と接すると、思わず失笑が漏れてしまうのは私だけでしょうか?
 これだけは断言します。『名寄せ』なんて、何十年掛かっても終わる訳が無い。

「事件(年金記録が行方不明)は国会で起きてるんじゃ無い、現場(社会保険事務所)で起きてるんだ!」 by赤島刑事


1/50,000,000減らしてみる(その1)

2008-02-06 23:24:05 | Weblog
 ネタ探しに奔走する新聞社や週刊誌に、おいしいネタを提供し続けている集団が居る。その名も『社会保険庁』だ。
 これまでにこの組織が行なって来た愚挙蛮行は、今更ここで書く必要は無いくらい有名である。

 さて、私が年金を受給するまでにはかなりの時間があるが、せっかく暇人なので、自分の年金記録を確認してみることにした。
 現在、社会保険事務所の窓口に年金記録の確認の為に向かうと、とんでもない時間待たされるらしい。日々自宅前道路の野良猫通過数を計測している私には、実に耐え難い苦痛である。
 
 そこで私は、『年金個人情報提供サービス』なる物を利用することにした。
 このサービス、自分の年金記録をインターネット上で閲覧できるという、非常に便利なサービスである。さっそく社会保険庁のホームページから申し込んでみる。
 だがこのシステム、すぐには利用できないらしい。『お客様設定パスワード』なるものを設定した後、社会保険庁から書類が送られて来るのを待たなければならない。
 インターネット上から申し込んだ事を、すっかりと忘れかけた頃、ようやく社会保険庁社会保険業務センターから書類が送られて来た。書類には申請受付番号と、ユーザーID、パスワードが記載されている。
 さっそく自分の年金記録の閲覧を行なおうとするが、『お客様設定パスワード』を忘れてしまった様だ。その場合の対処方法には、要約すると、「もう一回申し込め!」と記載されている。仕方なく自分の脳ミソを絞ってみると、年金手帳に付箋を貼ったことを思い出した。
「おお、あるじゃん番号!やったぜ俺!すごくねぇ?」
 最近の若者を見習って、自分で自分を褒めてみる。ちょっとむなしい…。

 ついに自分の年金記録を見るときがやって来た。
「ないっ!ウルトラアイがないっ!」
 私はウルトラアイを無くした時のモロボシ・ダンの様に取り乱してしまった(実際にウルトラセブンにそんなシーンがあったのかは知りません)。
 いや、ウルトラアイでは無くて、私の年金記録、厳密には学生の頃の国民年金記録が無いのだ。そう、綺麗さっぱりと載っていないのだ。そこで『ねんきんダイヤル』という電話番号に電話をしてみる。
「おかけになった電話番号へは、お客様の電話からはおつなぎできません…」
 どうやらNTTの光電話からは、ナビダイヤルへはつながらないらしい。実に不便な電話である。仕方なく携帯電話からかけてみる。
「はい、ええ、では年金番号を教えて頂けますか?」
 電話の向こうの中年女性に番号を伝える。
「統合されていない記録がありますね。統合の手続きを行なって下さい」
「えー、ちょっと待って下さい。なぜ統合されていないのでしょうか?」
「それは手続きをされていないからですね」
「おかしいですね、会社できちんと手続きをしているはずなのですが」
「いえ、手続きをされていないから統合されていないんですね」
「あの、そちらのミスという事はありませんか?」
「ありません」
「なぜそこまで断言できるのですか?私はこれまでの社会保険庁に関するマスコミの報道を見ていると、とても信用できないのですけど」
「はあ、そう言われましても…」
「私が居た会社は、当時社員数は五、六人程度でした。私は事務の女性に言われて入社後何年目かに年金手帳を持って行き、新しい基礎年金番号通知書を手帳に貼り付けた記憶があります。もちろん今も貼ってありますけど。そして『これからはこの番号があなたの番号です』と言われた記憶もあります。さすがに統合に関する書類を書いたかどうかまでは覚えていませんが、何年も一緒に仕事をした事務の女性と、社会保険庁のどちらを信用するかと言われれば、間違いなく事務の女性を信用します」
「しかし現実には統合されていませんので、手続きをされていないんだと思いますよ!」
 どうやら私が電話をした社会保険事務所は、マスコミが伝えるような「いい加減な」組織ではなく、正しく完璧に事務処理を行っている自信がある様だった。
「では、私はどうすればいいんですか?」
「統合の手続きを行って下さい。こちらから統合手続きの書類を送ります。それを持って社会保険事務所に行って頂くか、手帳を同封して郵送して下さい」
「私が行くんですか?」
「ええ」
「あの、私が会社を辞めたときは、わざわざ社会保険事務所の方が自宅まで訪ねて来て、『国民年金を口座引き落としにして下さい!』と頼み込まれましたけど?」
「それが?」
「国民年金加入者を目ざとく見つけて、頼みもしないのに家まで来るんだから、統合の手続きに来て頂いてもいいんじゃないですか?」
「それは出来ません」
「あんまり『名寄せ』に一生懸命じゃないんですね」
「いえ、職員一丸となって頑張っております」
「…」
「あ、国民年金手帳を郵送される場合は、必ずコピーを取っておいて下さいね」
「はあ」
「紛失してしまった場合に、大変なことになりますので」
「それはそちらが紛失した場合という意味ですか?」
「はい、それでは書類を送りますね」
「…」
 私が電話を掛けた、完璧な事務処理能力を誇るはずの社会保険事務所は、国民年金手帳の紛失管理には自信が無いらしい。

 それから約半年後、私の年金記録は未だに統合されていなかった。
 確かに社会保険庁(事務所)からは、統合用の書類が送られて来ていた。だが、そこには郵送用の封筒すら同封されていなかった。これは自費で郵送しろと言う意味らしい。馬鹿らしくなった私は、そのまま半年間放置していたのだった。
 だが私の手元に、一通の封書が送られて来た。それは『国民年金の銀行口座引き落とし』を奨励する内容だった。しかも『クレジットカードが利用できる様になりました!』とまで記されている。
「おお?」
 なんとその封書には、『返信用封筒』まで同封されているではないか!正規料金で計算すれば、この『案内』を送付するのに80円、しかも返信用封筒を送付した場合の料金80円も、社会保険庁の負担だ。
 この期に及んで社会保険庁は、年金を集めることには金を使うが、大問題となっている『名寄せ』には、金を使う気が無いらしい。

 怒った私は単身(当たり前)、社会保険事務所に乗り込んだのだった。
(次回は血の雨が降りますので、心臓が悪い方は読まないことをお勧めします・笑)


年賀状

2008-01-01 23:42:23 | Weblog

 私は年賀状を出さない。

 もう十数年出していない。理由は面倒臭いからだ。
 だが懲りずに毎年年賀状を送ってくれる友人も居る。実にありがたいことだ。なぜ友人たちは諦めないのか考えてみた。

理由1. 年賀状作成ソフトの住所録を毎年使い回している。
 年賀状作成ソフトの『筆王』やら『筆まめ』とか『筆不精』とか『断筆王』とかの住所録を、あまり考えずに印刷しているのが原因と思われます。
「あ、また今年も印刷しちゃった」
 とか、
「面倒だから印刷した後で考えよう」
 という思考回路で年賀状を作成し、ついでに出してしまっているのではないかと推測されます。

理由2. 一度出してしまうと、止められない性格である。
 一度年賀状を出した相手には、必ず翌年も、その翌年も、そのまた翌年も出さずにはいられない性分と思われます。
 私の友人にもジュラ紀から年賀状を出し続けている生物が居ますが、今ではその年賀状は世界最古の年賀状として、とある博物館で厳重に保管されています。嘘だと思うなら、その博物館に行って見て下さい。ただし厳重に保管されているので、見ることは出来ませんが…。
 この様なタイプの人は、自分が年賀状を出すことを止めた場合、相手から、
「あ、〇〇は今年は年賀状すら送って来ないんだな!」
 と思われるのが嫌で仕方がありません。故に自分で無意味さを感じながら年賀状を出し続けているのでしょう。

理由3. 一年に一度は何かを言いたい。
 普段は顔を合わさない相手でも、年に一度は伝えたいことがあるのでしょう。
「二十三年前に貸した缶コーヒー代をそろそろ返してくれないか」
 とか、
「ちょっと借りるね」
 と間男に言われて貸した女房が、未だに帰って来ない場合とか、
「ちょっと電話を貸してください」
 と言われて貸したFAX電話の子機が、未だに物理的に返って来ていない場合とか…。
 そんな場合は、やはり一言、
「そろそろ返してくれませんか?or 帰って来てくれませんか?」
 と年賀状に書き添えたい気持ちは良く分かります。
 あるいは日々の恨み辛みを、それとは無関係な友人に、新年からぶつけてみたくなるのかもしれません。(本人はとてもスッキリ!)

理由4. 困った人間ではあるが、一応友人である。
 どうやら私の場合はこの理由が最も多いらしい。それにしても十数年年賀状をよこさない相手に、黙々と年賀状を送り続ける友人たちの精神力にはほとほと感服致します。
 それとも私が毎年送っていない事に気付かないのか…。

 さて、今年は気まぐれで十数年ぶりに年賀状を復活させてみました。
 これまでは会社の上司から年賀状が来ても、ひたすら書くことを拒んでいましたが、ついに復活です。復活して気付いたのですが、年賀状を作るのはやはり手間がかかり、ストレスも感じます。
 特にストレスを感じたのが、Nさん宛ての年賀状です。Nさん宛の年賀状を印刷すると、何故か私のプリンターはこれを拒みます。途中で詰まってみたり、ローラーが不具合を起こし、あらぬ場所に郵便番号を印刷しだしたり…。おかげでNさん宛の年賀状が三枚も出来てしまいました。
 思い切って三枚とも出してみようかと思いましたが、『不幸の年賀状』みたいなので、止めておきました。

 友人の皆様へ

  可能ならば、来年から私への年賀状は、往復はがきにてお願い致します。返信はがきには、宛名の印刷はもちろん、干支や縁起物の図柄、「HAPPY NEW YEAR」とか、「謹賀新年」さらには「今年もよろしくお願い致します」などと記されていれば尚嬉しく思います。
 私は「〇〇行き」に「=」を入れて「〇〇様」として送り返します。うーん、合理的。
 え?友人を止める?そんな冷たい・・・。


今年もあと少し!

2007-12-31 22:25:13 | Weblog
 今年もあと二時間を切りました。
 私なりに本年を振り返ってみましたが、相変わらずろくでもない一年でした(笑)
 ただ、衝動的に北海道を自転車で一周したことは実に楽しかったです。またどこかへ行きたいとも思っています。(できれば)
 来年もダメダメ人間として一年間を立派に過ごし、友人たちから、
「気ままな人生だな」
 と言われている気がします。えっへん!
 では皆様、良いお年を!

職人さんの給料は?

2007-11-21 18:25:12 | Weblog

 職人さんの給料はいくらなんだ?
 職人さんの世界を知らない人達には、多分大きな疑問だと思います。
 
 まず、最初に『職人さん』という言葉を明確にしましょう。ここでいう職人さんは、一般的に工事現場などで「作業員」と呼ばれる人達の事です。伝統工芸に携わり、時には『人間国宝』に選ばれる様な『職人』とは別ですので、誤解しないようにお願いします。 

 職人さんの給与は、以下の三つの条件によって異なって来ます。

1.職種
 足場、鉄筋、型枠、塗装、内装、電気、舗装など、細かく分けていったら際限がありません。一般的には高い技能を要求される職種ほど、給与は良いです。

2.地域
 都市部では同じ仕事でも賃金が高く、地方に行くほど安くなります。

3.雇用形態
 一人親方なら、全額が自分の給料になります。親方の下で働いているなら、親方が決めた日当。会社に雇用されているなら、その会社が決めた日給、あるいは月給になります。

 私の周りに居た職人さんは、中部地区と関東地区の塗装工、足場とびの人達でした。ほとんどの人達が日当で、10,000円 ~ 15,000円を貰っていました。
 これに一ヶ月の労働日数、25日(週休二日の職人さんはほとんど居ません)を掛けると月収で、250,000円 ~ 375,000円となります。
 つまり年収では、3,000,000円 ~ 4,500,000円と推測されます。

 ただし、これは一年間、毎月潤沢に仕事があった場合の計算です。日当で働いている場合、仕事が無い日は無給です。塗装工に関しては、雨が降ったらどんなに勤労意欲があってもお休みです。結果、上記の年収から場合によっては一割から二割ほど減収になる可能性もあります。
 
 特別な技術が必要な仕事や、資格が必要な仕事の場合、元請に対する人工賃を高く設定できるので、その分は職人さんに対する賃金も良くなります。危険性が高い仕事もやはり人工賃は高目になります。人によっては一流企業の社員並みの年収を得ている職人さんも居るはずです。
 
 職人さん達の中で意欲がある人は、自分で親方をやったり、人によっては会社を興します。仕事を取ってこなければなりませんが、元請から支払いを受けた人工賃から、必要経費やマージンを抜いて、自分が使っている職人さん達に賃金を支払います。
 
 職人さんが「いくら貰うか」は、最終的にその会社や親方次第です。エグい親方の下では、日当一万円未満という残酷物語もありえます。

 でも私の周りに居た職人さん達はパチンコとスロットが大好きで、せっかく給料を貰っても、ほとんどそれにつぎ込んでいたなぁ・・・。