「困った時はお互い様」    

NPO法人「ドネーションシップわかちあい」事務局ブログです

僕はジェリー

2017-12-12 14:15:04 | ドネーションシップ
※ミンダナオ子ども図書館メールだより、より
 紹介させていただきます


*************************

皆様
いよいよ12月ですね。クリスマスも近くなってきました。
ミンダナオでは、9月からクリスマスの飾り付けが始まります。
まるで、クリスマスのために生きているみたい・・・。

ミンダナオ子ども図書館に住んでいるマノボ族の若者。
ジェリー君とジュノ君が、また民話を語ってくれました。
それを、現地スタッフの宮木梓さんが、日本語に訳して送ってくれましたよ。

「フアンとサル」「フアンの冒険」の二つです。
少し長いので、以下をクリックして読んでみてください。

「ファンとサル」
http://www.edit.ne.jp/~mindanao/bunkominwad.html#saru
「フアンの冒険」
http://www.edit.ne.jp/~mindanao/bunkominwad.html#7

そして、ジェリー君が、自分の身の上を自己紹介してくれました。
http://www.edit.ne.jp/~mindanao/bunkominwad.html#6
感想などを聞きたいみたいです。
よろしければ、お返事をメールで送ってみてくださいね。
喜ぶと思います。
彼の自己紹介のみを、少し長いのですが、ここに載せました。


************************

 僕は、ジェリー。アラカンの山あいの村、トゥマンディンのカヨパトンという集落が、僕の故郷です。「パノバット・トバット」というマノボ族の宗教で、創造主である「マナマ」を信じ、「パヌバラン」というお祈りのための家で、祈ります。

 2017年の前期期末テストまでトゥマンディン高校で勉強し、秋休みの終わった後期からMCLに移りました。今、高校3年生です。
 この8月に、同じカヨパトン出身のジュノが帰省したときに、自分もMCLの奨学生になれないか、話してみたんです。ジュノは、6年前に奨学生になり、高校からMCLの寮に入って通学しています。

 僕はジュノや弟のジョバート、ジムジムと幼なじみで、よく遊んでいました。ジュノのお父さんと、僕のお母さんがいとこどうしなので、僕たちは親戚です。他にもMCLの奨学生のランランやアリシャ、ミチックが親戚になります。この11月からMCLの奨学生として、キダパワンのマノンゴル高校で学ぶことになりました。

 僕の父は45歳、母は48歳で元気ですが、家族はとても貧しいです。僕は本当は11人兄弟でしたが、4人の兄と弟、妹の6人が亡くなり、今は5人しか残っていません。
僕は今は末っ子になってしまいました。亡くなった原因は病気です。お金がないので、病気になっても薬を買ったり病院に連れていけずに、死んでしまいました。15歳まで生きたのに死んでしまった兄や、キノコの毒で亡くなった兄もいます。

 僕たちが病気になったときは、「カラマンガモ」を飲みます。これは、山に特別な木を採りに行き、それを炭にしたものです。以前はジュノのお父さんが「マナナンバル(マッサージやまじないなどで病気を治す人)」でしたが、病気で亡くなってしまったので、カヨパトンにマナナンバルはいなくなってしまいました。でも、お金があればお店で熱さましや痛み止めの薬を買うこともあるし、病院に行けることもあります。

 僕たちの村は電気がまだ通っていませんが、ソーラーの電気を使っています。夜は7時に寝るので、夕方6時頃には夕食を食べなければなりません。でも、家にお米がなかったら、親戚や近所にお米を借りるために探しに行かなくてはならないので、夕食が遅れます。
暗くなってしまったら、棒の先に火を灯して、明かりにします。でも、お米はお金があるときしか買えないので、いつもはサツマイモや里芋、キャッサバ芋、トウモロコシを食べています。
時々、お昼ご飯は食べられません。家にお米がたくさんあれば高校休まなくていいけど、お米が無いとお弁当を持って行けないので、学校に行かずに家の仕事を手伝います。

 カヨパトンから高校まで歩いて、大体1時間半くらいかけて通っていました。今、兄弟で勉強を続けているのは僕だけです。僕には姉は1人と兄が3人いますがみんな小学校の途中で止めてしまいました。

 両親も兄弟も、仲がいいです。兄の2人は、もう結婚しました。両親は、バナナやトウモロコシ、ゴムをつくって収入を得ています。時々、僕もトウモロコシを製粉所に持って行く手伝いをしていました。カヨパトンからだと、セントニーニョの製粉所が一番近いです。僕の家には、馬もいないしバイクも無いので、バイクタクシーにお金を払ってトウモロコシを運びます。
MCLでは3食お米を食べていて、トウモロコシは出ないんですね。僕の家では、トウモロコシを炊いて食べることも多いので、きっと恋しくなるだろうな。家族は、僕が勉強を続けることを喜んでくれています。でも、僕が家を出る日、母は泣いていました。

 僕は、大学を卒業することが夢です。将来は海軍に入りたかったけど、MCLの奨学金は、銃を持つ仕事に就くためには出ないそうなので、船乗りになりたいです。海を見たことがないけど、憧れているんです。
 好きな科目はMAPE(音楽・美術・保健体育)です。トゥマンディンの高校に行っていたときは、宿題で模造紙や色紙、ファイルを買わなくてはならない時、お金がないと提出することができませんでした。でも、トゥマンディンの高校に通っている生徒はお金がない子が多いので、先生も分かってくれます。MCLの奨学生は、月に200ペソのお小遣いがもらえて、それで宿題に必要なものを買うことができるんですね。うれしいです。

 趣味は、バスケットボールやバレーボール、チェスをすることです。好きな色は、白。好きな食べ物は、特にないけれど、お腹いっぱい食べたいです。
 僕は、新しい高校でジュノと同じクラスになりました。一緒に励まし合って、お互いに夢を叶えたいです。ご支援に、とても感謝しています。
**************************

いつか、本人に会いに、MCLにいらしてください。
友だち、家族として、お迎えしたいので、宿泊費は、とっていません。
松居友


***********************
1,ミンダナオ子ども図書館だより(2006年より、MCLの活動、子供たちの様子を随時掲載しています。支援方法等もわかります。)
http://www.edit.ne.jp/~mindanao/mindanews.htm
2,ミンダナオ子ども図書館:日記(松居友が執筆。講演会の日程なども掲載)
http://www.edit.ne.jp/~mindanao/mindanewsdaiary.html
3,ミンダナオ子ども図書館 日本事務局 MCLジャパン
https://mcl-japan.jimdo.com/
4,松居友のフェイスブック
https://www.facebook.com/profile.php?id=100007513418343
5,MCL文庫
http://www.edit.ne.jp/~mindanao/mclbunko.html
6,MCLの映像サイト
http://www.edit.ne.jp/~mindanao/eizousaiteA.html
7,ミンダナオ子ども図書館:日本のオフィシャルFacebook日本語版
https://www.facebook.com/mclofficialjapan/
8,ミンダナオ子ども図書館:本部Facebook英語版
https://www.facebook.com/MindanaoChildrensLibraryFoundationInc/?fref=ts

コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 子どもたちが厳しい冬を安心... | トップ | 変わらなければいけないのは、、 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ドネーションシップ」カテゴリの最新記事