
これだ。
15年前に読んで、当時の漫画には有り得なかったほどのあまりにも痛いリアリティにわたしがノックアウトされた作品である。
たしかこれだったよなあ、ストーリー覚えてないけど、みたいな感じで読み始めたのだったけど、食べては吐き続ける過食症のモデルの女の子や、彼氏を獲られたと思い込んだ女の子が放火・焼身自殺する話などは、絵も含めてはっきり覚えていた。ついでに当時のインパクトも思い出した。
高校生の群像劇なのだけど、ここに出てくる登場人物たちは、すべて痛い苦悩を抱えている。
イジメられっ子で、興味のない女とカムフラージュのつもりで付き合っているゲイの少年、その彼に自分を好きになってもらおうとストーカーのように極端な思い込みを激しくふくらませる少女、見ず知らずのオジサンから親友の彼氏まで誰とでも寝る少女、その少女の日記を盗み読むオタクで太った姉、全然好きじゃない最低なろくでなし男となぜか付き合っている主人公の女の子。
まだ「痛いヤツ」なんて言葉はなかった時代だったけど、その「痛いヤツ」はどこにでもいる普通の人であることがここには描かれている。若者たちは、欲望やら悪意やらで濁った空気を吸って熱病のようになり、やらなくていいことをやることで自分の存在を客観的に確認し続け、孤独から逃げようとする。しかしなにかのきっかけでその熱病から覚めたときに、彼らは自分も世界も何もかも見失い、恐るべき孤独の闇の中で足がすくんで身動きが取れなくなってしまうのだ。
90年代カルチャーのリアル部門を代表する金字塔。











