ドクマン日記

30年ぶりに漫画を読み出した、レンタルコミックチェーン店バイヤーの読漫日記。★5つで満点となります。

T.893 『新のぞき屋』山本英夫 1〜11巻 (1994-97)★★

2012-02-19 11:41:10 | Weblog

山本英夫が名作『殺し屋1』の前に描いた作品。わたしはあの漫画が大好きだ。

こちらもエロ多めで楽しいものの、新鮮味は少なく、あたりまえだけど、漫画の古さを感じる。

それにしても、漫画というものはちょっと古いともう面白くなく感じるものが多いのだが、いったいそれってなんなのだろう? 

これは漫画に限らず、音楽でも映像でもそうなのだけど、おおむね、古いと面白くなくて新しいと面白いと思ってしまうのはいったいなにが違うのだろう?

一方で、どんなジャンルでも、時を超越した名作があるのも事実。それはなにがどう違うのだろう? というのが近頃の根本的な疑問。

 

コメント (0) |  トラックバック (0) | 

T.882 『刻刻』堀尾省太 1〜3巻 (2008-) ★★★

2012-02-12 02:12:37 | Weblog

時間が静止した世界、突如現れる怪物、完全オリジナルルールの世界は『GANTZ』や『寄生獣』を彷彿とさせる。

ただし進行がノロくてエンタテインメント性に欠ける。

すごくマジメなのが、わたしには向いていないのかもしれないが、完結してからもう一度読んでみたい。

 
コメント (0) |  トラックバック (0) | 

T.879 『SARU』五十嵐大介 上・下巻 (2010) ★★★

2012-02-05 09:44:02 | Weblog


あの"孫悟空"を、地球を破滅に導くモンスターに見立てた発想は面白いし、スケールの大きな話は良いのだけど、しかしあまりにもマジメすぎる。結果面白くはない。

立派な作家だなあ、といつも敬意は抱いているが、どうやらわたしにはその良さがあまりわからないようだ。

 
コメント (0) |  トラックバック (0) | 

T.877 『自虐の詩』業田良家 上・下巻 (1985-90) ★★★★★

2012-02-02 11:19:18 | Weblog


評判通りの、唯一無比の傑作。

ずっと目をつぶってる感じの幸代とか、絵が個性的でハードルが高いかと思うけど、ちょっとだけ我慢して読めばすぐ慣れる。

読み進めるうちに、幸代、イサオ、父ちゃん、マスター、熊本さん、すべての登場人物が愛おしく思えてくる。終盤、父ちゃんが銀行強盗をするあたりからはもはや4コマのルールも崩壊して怒涛の展開に。

感動で鳥肌が立つ。

コメント (0) |  トラックバック (0) | 

T.875 『荒川アンダー・ザ・ブリッジ』中村光 1〜6巻 (2004-) ★★

2012-01-30 00:19:12 | Weblog


キャラクターはいろいろと見た目の楽しいものが出てくるものの、"ユニーク仕上げ"以上のものではなく、ふつうのボケとふつうのツッコミのギャグ漫画。

もういまさらこういうものも読めない。6巻まで頑張ったが、挫折。

『聖☆おにいさん』とえらい違いで、期待外れだった。

 
コメント (0) |  トラックバック (0) | 

T.869 『自殺島』森恒二 1〜4巻 (2008-) ★★★

2012-01-28 10:51:37 | Weblog


おおっと、こっちのブログのことをすっかり忘れていた。いや、忘れてはいないが、いつのまにこんなに空いてしまったのだろう、という感じだ。素人なんてこんなもんだ。

昨年はあんまり漫画を読まなかった。私小説作家の西村賢太にハマって著作を全部読み、そのきっかけでまた活字本中毒がぶりかえしてきて、10年ぶりぐらいに本を次から次に読んでいた年だったのだ。

タイトルのインパクトのわりには、内容はそれほど衝撃的な感じはしないことに肩透かしを食らった感じだが、話が進むにつれ、『ホーリーランド』で格闘技を超リアルに描いたように、今度はサバイバルストーリーの中で「狩り」をリアルに描こうとしていることがわかり面白くなってくる。

 
コメント (0) |  トラックバック (0) | 

T.865 『土竜の唄』高橋のぼる 1〜24巻 (2005-) ★★★★

2011-04-02 11:16:12 | Weblog


やたらと打たれ強い、交番勤めの若き警官が、広域暴力団の会長を逮捕するため潜入捜査官として組員になり、抗争に巻き込まれたり身分がばれそうになったり殺されそうになったりしながらもなんとか切り抜けていく、アクションとエロとギャグと痛い描写と男たちの熱い熱い熱い絆を描いた漫画。派手な絵柄も面白い。


最初は完全なギャグ漫画だったのだけど、途中から潜入捜査官としての正義の遂行とヤクザを装うための悪行との矛盾をどう切り抜けていくのかという面白さと、兄弟分の若頭などの男たちの熱い熱い熱い友情、見てるだけで痛い描写などのほうが主になり、面白くてやめられなくなった。そう、面白くてやめられなくなるのだ。

とにかくヘンな漫画である。

コメント (0) |  トラックバック (0) | 

T.841 『エンゼルバンク』三田紀房 全14巻 (2007-2010) ★★★

2011-01-16 16:26:44 | Weblog

「ドラゴン桜外伝」という副題がついている。
閉塞感にきゅうきゅうとした日本の経済社会を新鮮な切り口で解説し、これからの時代の「サラリーマン」像を描いていく。この本のテーマになっている、「日本支配計画」とは、サラリーマンと民間企業の力で日本を変えていくという計画である。名前はわざと漫画チックにしてあるが、しかしこれにはちゃんとリアリティがある。
基本的にわたしはビジネス書や自己啓発書の類に興味がないのだけど、この本にはとても共感する部分が多い。
ただし漫画としてはあまり面白いとは言えない。漫画というより単なる挿絵みたいである。
コメント (0) |  トラックバック (0) | 

T.827 『進撃の巨人』諌山創 1〜2巻 (2009-) ★★★★★

2010-12-01 22:14:38 | Weblog

素晴らしいオリジナリティ。ダークな恐さとへんてこなユーモアが絶妙のバランス。
人間が謎の巨人に食われるという世界における、まったく勝ち目のない絶望的な戦いの話である。
別冊少年マガジンというマイナーな雑誌の連載ながら、この面白さと異様さが口コミで拡がり、単行本50万部を売って今もなお大ブレイク中の、2010年最大の話題作だ。
描いているのは23歳の新人である。かなり絵が粗いが、これだけ売れればアシスタントも雇えるだろうし、背景もきれいになっていくだろう。
コメント (0) |  トラックバック (1) | 

T.825 『アイアムアヒーロー』花沢健吾 1〜4巻 (2009-) ★★★★★

2010-11-17 00:28:00 | Weblog

凄いな、これは。とんでもない傑作だ。
35歳で漫画家のアシスタントをしている、かなりイケてない感じの主人公が、面白くもなんともない日常を送る。前作の、もはや名作の域に達した感のある『ボーイズ・オン・ザ・ラン』と同傾向のダメ系青春物語かと思いきや、1巻の終わりでいきなりゾンビが登場する、驚愕の展開。これほどの衝撃を漫画から味わうのはひさしぶりのことだ。
わたしも映画でゾンビ映画を数多く見ているが、たいがいはいつも通りの展開、いつも通りのゾンビでマンネリ化しているのだけど、とことんリアリティを追及した感のあるこの漫画に出てくるゾンビの描写と展開は、これまで見たこともないような新鮮なゾンビである。いや新鮮なゾンビというのも無いだろうけど。
女子高生がゾンビに追われてライフルを撃つ場面で、銃火器の免許を持つ主人公がゾンビを目の前にして丁寧にライフルの使い方を教えるという描写にも感心した。ふつうの映画や漫画なら、いきなり女子高生が銃を手にしてバンバン撃ちまくるところだ。こういうところまで徹底したリアリズムを追及して、結果的にはなにもかもが、誰もやったことのない斬新な作品になっている。
現在4巻まで出ていて、まだ物語は始まったばかりだ。早く続きが読みたい。
繰り返すが、これは大変な傑作であり、『ボーイズ・オン・ザ・ラン』を超える名作になるに違いない。まだまだマイナーな花沢健吾の名前が一気に知れ渡ることになるかもしれない。
コメント (0) |  トラックバック (0) | 

T.821 『アオイホノオ』島本和彦 1〜4巻 (2007-) ★★★★

2010-11-06 14:21:08 | Weblog

70年代の熱血青春漫画風のパロディチックな絵で描かれた、自伝的作品。わたしの大好きな「漫画家漫画」である。
漫画家を目指す芸大生を主人公に、若者にありがちな根拠のない自信、その挫折などを繰り返しながら送られる学園生活を、自虐的なギャグで描かれている。同時にその1980年という時代の、マンガ界にあだち充や高橋留美子といった新しい波が現れたことや、ビデオデッキがまだ希少であったこと、ウォークマンが発売されたり、といった当時の状況が克明に描かれている。
登場人物では、実名で登場する同級生の庵野秀明(新世紀エヴァンゲリオンの監督)のエキセントリックな個性と、そのズバ抜けた才能が印象深く描かれている。
一見あるあるギャグ風ではあるが、内容はしっかりリアルで、読みごたえもあり、新鮮な作風である。
でもあんまり人気がないようだ。とくに女性に。
面白いんだけどなあ。
コメント (0) |  トラックバック (0) | 

T.817 『秘密 トップシークレット』清水玲子 1〜4巻 (2001-) ★★

2010-10-31 16:28:45 | Weblog

舞台は2060年、架空の警察の部署「科学警察研究所法衣第9研究室」の捜査官が主人公となっている。
「第9研究室」とは、遺体の脳に損傷がなければ、その人が死から最大5年前までに見た光景を動画として再生することができる(音声はない)という架空の科学技術を使って犯罪捜査をする研究室であり、主人公はそこに所属する捜査官たちである。
舞台は50年後の世界という設定だが、その架空の科学技術が存在するという以外は、登場人物の服装や、人々の生活や風景も現代とまったく変わらない。猟奇的な事件が頻繁に扱われるが、それも現代の世相を反映させた感じである。未来社会のようなものを描くことが目的の作品ではなく、もしもそんな科学技術があったらどんなもんだろう、というテーマで描かれた作品である。
単行本発売当初は品切れが続出して入手困難となり、異例の謝罪文まで雑誌に載ったほど、売れた漫画らしい。
しかしわたしはあまり楽しめなかった。現在までに8巻まで出ているが、4巻を読み終わったところでやめてしまった。
なんだかややこしい難事件やら猟奇殺人やらは起こるけど、登場人物たちがTVドラマを演じている役者のようにリアリティがなくて、ちっとも面白くないのだ。
ユーモアやふざけたところや、壊れたところもほとんどなく、生真面目にきちんと脚本を描いてるだけ、みたいな作品に思えてしまう。
コメント (0) |  トラックバック (0) | 

T.813 『俺はまだ本気出してないだけ』青野春秋 1〜4巻 (2007-) ★★★

2010-10-24 19:47:52 | Weblog

40歳をすぎてニートになってしまったおっさんが、なにを思ったか漫画家になる決意をするがなれるわけもなく、家族や友人にに疎まれ、憎まれ、蔑まれ、それでも彼は「現実に目を向けない」という必殺技で毎日を前向きに生きるのである。
ギャグマンガ、ではあるのだけど、リアルなのでどこか哀愁漂うシリアスな面もある。わたしなんかはちょっと泣けてしまうところもなくはない。
ある意味前向きな漫画でもあるけど、なんでも前向きであればいいというわけでもない、ということがよくわかる漫画でもある。
その一方で、でも、みんな笑ってられるか? ちゃんと仕事はしてたとしても、みんな本気出してるか? という気もするのである。
コメント (0) |  トラックバック (0) | 

T.809 『どぶ』土山しげる 全4巻 (2001-04) ★★★

2010-10-14 22:22:18 | Weblog

勤め先の同僚に嵌められて会社をクビになった40過ぎのおっさんが風俗業界に入り、苦難の末にのしあがっていく、というサクセスストーリー。エロもあるけどそれがメインではなく、あくまでストーリーもの。
こういうおっさん臭い漫画って描写が大雑把なのでリアリティに欠けるけど、エンタテインメントとしてはうまいんだよなあ。だから一気に読める。
ラーメン屋さんなんかに置いてあると嬉しいタイプの漫画ですね。
コメント (0) |  トラックバック (0) | 

T.805 『NANASE』原作/筒井康隆 画/山崎さやか 全4巻 (2001-02) ★★★

2010-10-10 11:22:12 | Weblog

誰もが振り返り、男なら必ず瞬時にエロいことを妄想してしまうほどのイイ女がテレパス(精神感応者)という設定のSFサスペンス。
だからわれわれは一方的に心を読まれてしまうわけで、あとから、えっ、あの女に心読まれてたの、とわかったときの想像を絶するほどの恥ずかしさといったら、世の男性ならだれもが共感できるところではないか。いや、心を読まれてるなんて、経験はないけど、いや実際にそんなことになったら、それはもう発狂するほどのことなのかもしれない。
というところまで、この漫画でも掘り下げて描かれている。筒井康隆なので、昔原作は読んでいるけど、あらためて面白い話だなあと感心する。
イイ女ゆえに日常的に降りかかってくる、男たちとのいろいろな面倒な話から、超能力者ゆえの迫害や身の危険からの逃走劇まであるが、わたしはどちらかというと前者の、スケールは小さいがリアリティにあふれた話のほうが面白い。
たった1年の連載だったため4巻でいともあっけなく終わってしまう。連載を中止せざるを得ない、なにか事情があったのか、人気がなかったのか、いくらでもふくらませられる話だけに残念。
絵もきれいで読みやすい。
コメント (0) |  トラックバック (0) |