Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

EOSな日111. 煙草から国家の政変

2017年06月25日 | Kyoto city
 先日夜伏見の道ばたで煙草に火を付けようとしたら、背後からか細い声で「京都は路上では禁煙でっせと」と聞こえた。これが大阪人なら「こらー!、あんたアホちゃうか、ここ煙草吸えへんでーー」となるだろう。京都人の物の言い方は優しいなと思っていた。まあそんなことに感心している場合ではなく、市の広報を調べたら確かに京都市は路上喫煙をやめましょうと政令で定めている。ただし、指定区域以外では罰則規定はない。あら、うちしらんかった。
 まあそういう世知辛い時代であり、街から煙草屋が激減している。老人達の小遣い稼ぎにはよい商売なので、私も努めて煙草屋で買うことが多かった。だが銘柄を変えニコチン0.1mgの一番軽い煙草にしてから、圧倒的にコンビニ買いになった。少数銘柄だから煙草屋では置いていないことが多い。
 それはさておき、最近個人の生活に行政が何かと口を出す機会が増えたように思われる。もちろんそれはマナーの問題であって、本来は政令で規制するものではない。
 煙草には63.1%の税率がかけられているが、関連して思うのは、昔に比べると世帯ベースで支払う税金が大きいという実感がある。国税と地方税に消費税まで加わって、さらに株やファンドの配当はきっちり2割の配当所得課税がかけられているわけだから、随分世帯ベースで徴税率が高いというのが実感ではなかろうか。
 さらに株式会社で利益が出れば、34.62%と世界第二位の法人税率である。だがこちらには、制度的に二重課税廃止の恩典がある。つまり持ち株会社にして子会社からの配当金には課税されないという制度になっている。したがって大企業ほど支払い税率が低い。企業から徴税できなければ世帯から徴収しようではかなわんなあと思う。このあたりが今の経済常識だろうか。
 歴史的にみれば、国家が安定してくると税率が次第に高くなってくる。さまざまな行政サービス、最近では軍備もあるか、それに市民の要望も多々ある。これに応えるために資金が必要になる。税率が高くなり出すともう停まらないというのが歴史が教える構造である。それが収入の過半を超えつつさらに徴税し続けると、暴動や革命が起き国家が転覆する。つまり政変だ。そして新しい政府ができたり、隣国に接収されたりして歴史は動いてきた。こうした時系列的にみると歴史的な構造というのは今もあまり変わっていない。
 煙草から国家の政変まで話が飛んでいった。

京都市大黒町通
EOS1Dsmark3,EF50mm,F1.8,ISO200,露出補正0,絞りf/11,1/60
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