ミーゼラ・セレステラ少将の航海日誌

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ーアケーリアスの涙ー宇宙戦艦2202サイドストーリー

2017-08-12 20:21:14 | 宇宙戦艦ヤマト:2202サイドストーリー

ーアケーリアスの涙ー
宇宙戦艦ヤマト2202サイドストーリー



ー惑星テレザート宙域ー



女神テレサと対面を果たした宇宙戦艦ヤマト艦長代理:古代は、地球へ向け、ヤマトを発進させた。

時を同じくして、そのヤマトを追う一隻の恒星間航行宇宙船があった。

【テレザートの巫女サーリア】

1.000年周期で惑星テレザートの周りに張り巡らされた古い結界を解除、新たに結界を張り巡らせると云う特殊能力を有する惑星テレザートの巫女。

その彼女は、1.000年目にあたるこの日、ヤマトと入れ替わるようにしてテレザート星に降り立った。

だが、彼女が目にしたものは、滅茶苦茶に荒れた寺院と高僧や僧侶たちの死体の山であった。

「……テレサ様の反応も解らない…。」

「……これほどまでに残虐な…。」サーリアは言葉を失っていた。

「さっきの宇宙船(ふね)の仕業か?」

「………。」

サーリアは瞳を閉じ、祈りを捧げた。
そして、再び瞳を開けると、何やら呪文らしき言葉を発する。
テレサがコスモウェーブを解き放った時のように一瞬、宇宙空間が歪む。
しかし、はじめてコスモウェーブを体感した時のような感覚はない。

サーリアはヤマトの周りに結界を張り巡らせた。
ヤマトは出口の無い空間に墜とされてしまったのだ。
だが、クルーの誰一人として、その感覚はない。

ヤマトの計器類も正常である。
ワープすれば、計算通り計器類上、確かに距離も進んでいる。
実際にはワープアウトと同時にワープイン地点に戻されていた。
ヤマトのクルーが、異変に気がついたのは数時間が過ぎてからの事であった。

「古代。真田副長。」航海長:島は二人をそっと呼んだ。
ブリーフィングルームへ向かう三名。

「古代。ヤマトの様子が変だ。」

目を丸くして聞き返す古代。

「どう変なんだ?普段と変わらないと思うが。」

「一向に目標の惑星(ほし)が見えて来ない。」

「俺たちがテレザート星を出発して五時間が経つが、目標の惑星が見えて来ないし、レーダーに映らない。」

「計器類は正常に作動しているが…。」

「古代。私も島に呼ばれるまで気がつかなかったが、島の言う事は正しい。」

「では、我々は何処に?」

「これは私の推測だが、恐らくテレザート星からさほど離れていないのではと思う。」

「テレザート星を遮蔽する結界の中に、我々は墜とされたと考えるのが妥当だ。」

「結界の中に墜とされた……!?」

真田は窓の外を指した。
デブリと思われていたものが、ぼんやりとその形を現す。

「あれは……あれはガトランティスの艦の残骸ではないか……。」
古代は驚いた顔で真田を見る。「コクリ」と頷く真田。

更にヤマトの前を横切る朽ち果てたガミラス艦を古代は目視した。



「どうやら気がつかれたみたいね。」

「でも、あなた方には一生、この空間(結界)の中で過ごして貰うわ。」

「でも、安心して、快楽の中で逝かせてあげるから。」サーリアの眼が紅く光る。

結界の中のヤマトを幻影が更に包み込む……。




・・・・・







ー古のテレザート寺院ー


古代をはじめとするヤマトのクルーたちは、テレザート寺院に到着した。
出迎えた寺院の侍女により、テレサの待つ、"祈りの間"へ通された。

幻影のテレサが出迎える。

「よくぞ参られた地球の民よ。」

テレサの美しさに息を呑む上陸した古代をはじめとするクルーたち。
神話に出て来るような容姿。
やや、耳が尖ったエルフのような顔立ち。
スラッとした長い脚。
引き締まったウエスト、男を魅了する豊満な胸、柔らかそうな張りのある尻。
同行した相原が、鼻の下を伸ばし顔を紅く染める。
見かねた同じく同行した山本が相原の手をつねる。
「アヒッ!」思わず声を出す相原。
それを横目で睨む山本。

幻影のテレサが山本へ近づく。
山本の正面に立ち、マジマジと山本の顔を見つめる。
同性に見詰められ、顔を紅く染める山本。

「あら、貴女も紅い眼をしているのね。」

「素敵ね。」



今まで、そんな事をましてや誉められた事など無かった玲は、瞳を潤ませ「ありがとうございます。」と笑顔を見せた。
そんな彼女の笑顔に"ドキッ"とする古代。

「うふふ。」と笑みを浮かべるテレサ。

全ての様子を冷静に分析する同行したアナライザー。
そのアナライザーは分析データをヤマトにリアルタイムで送信していた。


ーヤマト:ブリーフィングルームー





「どう思います?」

「真田副長。」

「クラウス中尉。私には極普通のおもてなしに見えるが。」

真田もまた、サーリアの作り出した術によって操られていた。

「……貴方がそう言うのであれば……」クラウス中尉は何処か腑に落ちない様子であったが、暫く様子を伺う事にし、一旦ブリーフィングルームをあとにした。





そんな中、幻影の宴が始まった。

魅了される上陸した古代たち。
ブリーフィングルームでモニターを監視するクルーたち。

用意された食事を勧められる度に口へ運ぶ上陸したクルーたち。
とかく太田は口を休める事なく、頬張っていた。

少し時間を空け、ブリーフィングルームに戻るクラウス中尉。
再び、モニターを見つめた。

「よくも、あんなに休む事なく食べ続けられるものだ。」クラウスは皮肉混じりに呟いた。

「宴に酔いしれるのも良いが、早く本題に入って欲しいものだな。」

「ん!?」

「そうだ!アナライザーに繋ぐって云う方法があるな。」

クラウス中尉はアナライザーを通し、古代を呼び出す事にした。
ブリーフィングルームにある端末機をアナライザーの受信波に合わせる。

だが、「アクセスエラー!」と何度試してもアナライザーとは繋がらない。

「妙だな…」クラウス中尉は顔をしかめた。


・・・・・


程よい満腹感が古代らに眠気が襲う。



「さぁ。お楽しみもそのくらいにして、お土産を持たしてあげるわ。」

「冥土の土産をね!」

サーリアは手にする小さなカプセルを放り投げた。

それは「アケーリアスの涙」と呼ばれるアケーリアスの水滴、一粒の水滴が封印されたカプセル。
この封印が解けた後、特定の軌道を持たぬ惑星アケーリアスが現れるとされている。
この一粒の水滴が導きと成り、惑星アケーリアスは、それを惑星の軌道とし、回遊する。
そして、その軌道上にあるもの全てを水没させると伝えられている。

放り投げられたカプセルはヤマトに当たると二つに割れ、一粒の水滴はヤマトに染み込んで消えた…







眠気に襲われる古代たちの眼前に、もう1つの幻影が現れる。



「お前たちの犯した罪。けして許されぬ!」

その幻影とサーリアの言葉に、正気を取り戻す古代たち。

と、同時にテレサが浮かび上がる。



「サーリア。わたくしの声が聞こえて。」

「サーリア。その者たちを責めてはなりませぬ。」

「わたくしの母なる惑星(ほし)はガトランティスによって死滅させられたのです。」

「わたくしの呼び掛けに応えてくれた、遠き惑星(ほし)の戦士たち。」

その言葉に震えるサーリア。

「テレサ様…お許しを……。」サーリアは、そう告げると、瞳を閉じ姿を消し去った。
同時に何かを感じ取ったテレサも、祈りを捧げ、ヤマトの周りに張り巡らせた結界を解き放った。

「ヤマトの戦士たちよ!」

「そなたたちなら、愛と知恵とその行動力で、これからの試練を乗り切る事が出来る事でしょう!」

「わたくしは祈ります。」

そう告げるとテレサもまた、この空間から姿を消し去った。

ヤマトのクルーのみなさん。アケーリアスの御加護があらん事を・・・


・・・・・




ヤマトは太陽系最外縁部へ到着した。

テレサの残した"アケーリアスの試練とは……。

古代たちは、今は対帝星ガトランティスの事だけを考え、地球前衛武装艦隊との合流を急いだ。



~the.end~


この物語りは、もし私が一話エピソードを作るならと、妄想した物語りです。
使用している画像はイメージです。
一部、拾った画像が混ざっています。

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