兵庫県神戸市三宮 経営管理労務事務所
所長 社会保険労務士 小河美里 （登録番号第28080030号）
Presents
「ゴロというとそれを仕事にしていたんですか。」
「いやいや、仕事にはしていないけれど、知識としてあったから、機会があればと思っていたんじゃないかなあ。」
「労基から、書類が来てどうしたんですか。」
「もちろん、出頭しましたよ。」
「それで、なんだって言ってきたんですか。会社には何も落ち度はないわけでしょ。」
「何も無いけれども、会社のせいでうつ病になったから、100万だったかな、120万だったかな、とにかくお金をくれっていう話だったよ。」
「そんな大金を請求する権利があるんですか。」
「無いよ。因果関係なんてないもの。ゆすり、たかりの世界だね。その会社がIPOの申請まじかということを十分わかっていて、言えば出すと思ったのか、誰かに知恵をつけられたのか、どちらかだね。」
「そんなことが世の中で通るんですか。」
「IPOにおいて、今、最もまずいのが、労務問題なんだよ。」
「それにしても、あり得ない話ですよ。」
「労務問題が実際にあるかないかなんて関係ないんだ。そのようなことで、トラブっているというだけで、かなりまずい。だから、IPOなんてしない方がいいんだ。」
「しかし・・・・・。」
「法的に厳密に経営をおこなうと会社は、ありとあらゆる場面で不利になる。また、トラブルが長引くことは、結局はコストが増えるんだ。」
「それはそうですけど、そこまでとは。」
「別にIPOの準備をしている会社でなくても、いくらでもやろうと思えば、やれるよ。今の話は極端だけど、まあ、僕が労働者の立場にたったら、合法的にかなりのことができる。お金がある会社だったら、300万円くらいを支払わせるのは簡単なことだよ。それほど、会社は法を遵守していないから。」
「そうですよね。」
「あほみたいに、コンプライアンスなんていう言葉だけを知っている経営者がいるけれども、それがどれほど大変なリスクマネジメントかなど、よほど痛い目にあっている人しか理解していない。」
「そうでしょうねえ。」
「まあ、いずれにしても、法律家として独立したいのであれば、バランス感覚を持たないと駄目だよ。」
「はい。」
「弁護士なんかが典型だけど、依頼者の側に立つのだから、ある時は経営者側、ある時は労働者側になる。」
「そうですよねえ。」
「法の正義を貫くことと、立場を変えることは意味が違う。」
「はあ。」
「法の正義を貫くことは、違法なことをしようとする依頼者の依頼を断ることなんだ。」
「なるほど。」
「依頼者の主張に違法性がなく、主張できる要素があるのであれば、その依頼者の利益を徹底的に主張するのが、法律家の仕事なんだよ。」
「よく、わかります。」
「まあ、法律家ではない僕が法律家である人に説教たれるのはおかしな話だけど、そのことに対して、しっくりきていないと法律家として独立することはできない。」
「はい。」
「労働者の味方をすることだけがかっこいいなんてことを思っていては、本当の法律家にはなれないんだよ。法そのものが、人と人との利益調整のために存在しているのだから、民事においては、お互いの利益を調整するんだという意識がない人は、法律家としての最低限の資質がないということになる。」
「社労士の試験に受かっても、そんなことを教えてくれる人はいませんでした。」
-つづく-
-社会保険労務士は、サービス残業などの労働問題専門の法律家です-
未払いのサービス残業代、有給休暇のトラブルなどの労働問題を弁護士にご相談されるのは、敷居が高いと感じられる方も、私であれば、お気軽にご相談して頂くことができると思いますよ。
きっとあなたのお役に立てますよ。特に未払いサービス残業代、有給休暇、社会保険の不備については強みがあります！
社会保険労務士 経営管理労務事務所 -兵庫県神戸市三宮- HP
未払いサービス残業代などのご相談などお仕事に関するお問い合わせは下記フォーム又はお電話にてお願い致します。神戸だけでなく全国どちらでも対応させて頂けます。メールでのご相談は無料です！
お問合せフォーム
Tel 078-954-8658（24時間対応）
社会保険労務士事務所とは別に、経営コンサルティングファームの共同経営をしています。
上場企業の役員を歴任した経営コンサルタントのブログですので、宜しかったらいらっしゃって下さい。
経営コンサルなんて役に立つんですか？！ ※’08.4.11更新
参加しました。よろしければクリックお願い致します。
Links
1 2 3
4 5 6
所長 社会保険労務士 小河美里 （登録番号第28080030号）
Presents
「ゴロというとそれを仕事にしていたんですか。」
「いやいや、仕事にはしていないけれど、知識としてあったから、機会があればと思っていたんじゃないかなあ。」
「労基から、書類が来てどうしたんですか。」
「もちろん、出頭しましたよ。」
「それで、なんだって言ってきたんですか。会社には何も落ち度はないわけでしょ。」
「何も無いけれども、会社のせいでうつ病になったから、100万だったかな、120万だったかな、とにかくお金をくれっていう話だったよ。」
「そんな大金を請求する権利があるんですか。」
「無いよ。因果関係なんてないもの。ゆすり、たかりの世界だね。その会社がIPOの申請まじかということを十分わかっていて、言えば出すと思ったのか、誰かに知恵をつけられたのか、どちらかだね。」
「そんなことが世の中で通るんですか。」
「IPOにおいて、今、最もまずいのが、労務問題なんだよ。」
「それにしても、あり得ない話ですよ。」
「労務問題が実際にあるかないかなんて関係ないんだ。そのようなことで、トラブっているというだけで、かなりまずい。だから、IPOなんてしない方がいいんだ。」
「しかし・・・・・。」
「法的に厳密に経営をおこなうと会社は、ありとあらゆる場面で不利になる。また、トラブルが長引くことは、結局はコストが増えるんだ。」
「それはそうですけど、そこまでとは。」
「別にIPOの準備をしている会社でなくても、いくらでもやろうと思えば、やれるよ。今の話は極端だけど、まあ、僕が労働者の立場にたったら、合法的にかなりのことができる。お金がある会社だったら、300万円くらいを支払わせるのは簡単なことだよ。それほど、会社は法を遵守していないから。」
「そうですよね。」
「あほみたいに、コンプライアンスなんていう言葉だけを知っている経営者がいるけれども、それがどれほど大変なリスクマネジメントかなど、よほど痛い目にあっている人しか理解していない。」
「そうでしょうねえ。」
「まあ、いずれにしても、法律家として独立したいのであれば、バランス感覚を持たないと駄目だよ。」
「はい。」
「弁護士なんかが典型だけど、依頼者の側に立つのだから、ある時は経営者側、ある時は労働者側になる。」
「そうですよねえ。」
「法の正義を貫くことと、立場を変えることは意味が違う。」
「はあ。」
「法の正義を貫くことは、違法なことをしようとする依頼者の依頼を断ることなんだ。」
「なるほど。」
「依頼者の主張に違法性がなく、主張できる要素があるのであれば、その依頼者の利益を徹底的に主張するのが、法律家の仕事なんだよ。」
「よく、わかります。」
「まあ、法律家ではない僕が法律家である人に説教たれるのはおかしな話だけど、そのことに対して、しっくりきていないと法律家として独立することはできない。」
「はい。」
「労働者の味方をすることだけがかっこいいなんてことを思っていては、本当の法律家にはなれないんだよ。法そのものが、人と人との利益調整のために存在しているのだから、民事においては、お互いの利益を調整するんだという意識がない人は、法律家としての最低限の資質がないということになる。」
「社労士の試験に受かっても、そんなことを教えてくれる人はいませんでした。」
-つづく-
-社会保険労務士は、サービス残業などの労働問題専門の法律家です-
未払いのサービス残業代、有給休暇のトラブルなどの労働問題を弁護士にご相談されるのは、敷居が高いと感じられる方も、私であれば、お気軽にご相談して頂くことができると思いますよ。
きっとあなたのお役に立てますよ。特に未払いサービス残業代、有給休暇、社会保険の不備については強みがあります！
社会保険労務士 経営管理労務事務所 -兵庫県神戸市三宮- HP
未払いサービス残業代などのご相談などお仕事に関するお問い合わせは下記フォーム又はお電話にてお願い致します。神戸だけでなく全国どちらでも対応させて頂けます。メールでのご相談は無料です！
お問合せフォーム
Tel 078-954-8658（24時間対応）
社会保険労務士事務所とは別に、経営コンサルティングファームの共同経営をしています。
上場企業の役員を歴任した経営コンサルタントのブログですので、宜しかったらいらっしゃって下さい。
経営コンサルなんて役に立つんですか？！ ※’08.4.11更新
参加しました。よろしければクリックお願い致します。
Links
1 2 3
4 5 6