ひたむきってどっち向き?

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第4回つくば研修医メディカルラリー

2016-11-05 20:33:26 | 臨床研修
11月3日(祝)に筑波メディカルセンター病院(以下「TMC」)において、「第4回つくば研修医メディカルラリー」が開催され、今年もスタッフとして混ぜてもらえた。

これは、TMCの臨床研修医1年目(J1)・2年目(J2)がチームを組んで、BLS+ACLS(二次救命処置)、JATEC(外傷初期診断)、意識障害の鑑別、小児、救急外来マネージメント、患者・家族対応など、8ステージを体験するもの。
※J:ジュニアレジデント(卒後2年間の臨床研修医のこと)

TMCでは、研修医に対し院内急変対応はデフォルトで実施しているが、4年前からラリー形式でも実施。通常の研修メニューとは違い、合格・不合格だけでなく評価&順位付けされるため、研修医のモチベーションも上がる。しかし、大切なのは、何点を取るのかではなく「こういうこともあり得る」という「経験知」とのこと。結局は日々の臨床において、患者の利益に資するようになることが大切(指導医談)。

【感想①:成長が見て分かる】
第1~4回とも全て見学しているが、一般ピーポーでも分かるくらいに研修医は成長する。
前回は2年目研修医を頼りにしていた研修医も今年は頼られる側。


第4回:J2になった名取先生が、J1の金子先生を引っ張る。最善を尽くします!


第3回:出澤先生(J2)が名取先生(J1)。ちなみにこの年の優勝チーム。


第2回:藤原先生(J2)が出澤先生(J1)を引っ張っていた。


第1回:藤原先生(J1)も1年目は大和田先生(J2)がフォローしていた。


2年目研修医になるともはや顔つきから違う。1年という月日は研修医を見違えるほど成長させる。そして先輩&リーダーであるという自覚は、彼らを更に精悍にする。この1年間、どれだけ充実した研修を受けてきたのか想像がつく。

【感想②:個性が出る】
22名11チームもいると、性格というか個性がもろに出て対処も様々で、患者側としても興味深い。
J2が強力なリーダーシップでJ1に指示を出すチームもあれば、J1がメインで動き、後ろから的確なフォローを行うというまるで深津並みの黒子に徹するJ2もいた。
打ち上げでJ2に聞いたところ、「J2がリーダー役になると、J1はイエスマンにならざるを得ない。J1がリーダーをしたほうがいろいろ経験できる。ただし、自信がないのにやらせることもできないので、状況による」とのこと。なるほど、冷静な判断だピョン。

「うちは診療科ごとの垣根が低い」という話は他の病院でもよく聞くことだが、TMCで指導医、先輩研修医、看護師などなど、スタッフ同士のコミュニケーションが非常に良いと感じるのも、こういった機会にお互いの業務内容やたいへんさを理解し、思いやるからなのかも。
今回のラリーも院内外の医師・看護師、つくば市消防の皆さんの協力あってのこと(当日は47名のスタッフが対応していた!)。医師だけでなく院内外のスタッフとの良好な関係も肌で感じる。皆さん研修医をあたたかい目で見守る家族のような感じ。


食堂でのアナフィラキシー。千里ラリー優勝ナースによる迫真の演技。
研修医は休憩かと思ったら修羅場に投入。That's too bad...

前田道宏先生はじめスタッフの皆さんは,今年,日本で最も歴史と権威のあるあの「大阪千里メディカルラリー」で優勝するという快挙を成し遂げている。そんな先輩方が練りに練った企画で毎年研鑽を積めるのは幸せだ。
※一緒のブースだったつくば市消防の山崎さんも優勝メンバーじゃん(^_^;)

TMCはマッチングでも超人気病院なので、このラリーに参加するまでは,血気盛んな研修医ばかりでもっとピリピリしているのかと思っていたが、皆さん明るく笑顔が素敵な人ばかり。厳しい中にも指導医と研修医が非常に近いというかイイ雰囲気なのを感じる。県内高校生を対象にした「私の医師像作文コンクール」での、TMCの病院見学会で見た緊張感漂う現場での「先生の笑顔」で医師を目指したという作品を思い出し、なんとなく納得した。こんな病院で研修したい。

当日は筑波大学附属病院及び東京医科大学茨城医療センターの研修医も数名参加していた。全研修病院で切磋琢磨できるといいな。

【おまけ】
当日は上位3チームの表彰と併せ、MVD(Most Valuable Doctor)の表彰もあった。当日関わったスタッフ全員が投票でき、私も投票させていただいた。
正直、皆さんたいへん優秀で甲乙つけがたいので、私は外傷初期診断ブースで患者役をしていた経緯を踏まえ、「バイクで事故ったら、この先生に診てもらいたい」という視点で投票した。
Primary survey(ABCDEの評価)をしたり、どの検査を行うかを真剣かつ迅速に行っている時の研修医からは修羅場というかマジモードな雰囲気が漂うが、そんな時でもマメに笑顔で声かけしてくれたり手を握ってくれたり。負傷して心身ともに弱って不安になっている時はそういうのがありがたかった。そんな先生に1票。どんな超絶手技もそれを駆動するのは心。
意識レベルなどにも左右させるんだろうけど、今回は、「患者・家族対応」など、手技以外の内容のブースがあったことからも、患者への対応方法も大切なんだなとしみじみ。

「仕事をうまくこなすためには、やってあげたいと想う誰かがいることが大切である。」
In order to make good in your chosen task , it´s important to have someone you want to do it for . — Walt Disney
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