下北沢の踏切地蔵

2018年02月22日 | 東京のお散歩
下北沢駅から世田谷代田方面に5分ほど歩いた場所に、お地蔵さんがひっそりと
小田急線の地下化工事の現場を見つめています。

このお地蔵さんは通称踏切地蔵、正しくは「を守り地蔵」と呼ばれる地蔵尊蔵です。



(を守り地蔵尊)


かつては、お地蔵さんの目前を小田急線が走り、脇には下北沢2号という踏切がありました。



(地上時代の下北沢駅から下北沢2号踏切-手前の踏切-を望む)



戦前に、この踏切で悲しい事故があり、その慰霊の為に建立された旨の碑文もあります。


小田急線は複々線化と立体交差事業によって、地下に潜ってしまいましたが
お地蔵さんは、その工事現場の安全を守るように、今日も穏やかに線路跡を見つめています。



(線路跡から下北沢駅方を望む)



(軌道敷視点で見るお地蔵さん)



碑文(一部省略)

〈犠牲者名 発生日 発生踏切名 4柱分〉
近來交通事故ニ依リ不慮ノ災害ニ斃レシ人
多キ中ニモ當北澤一丁目千百廿五番地居住
小關小三郎氏ノ長女美禰子嬢竝次男清君ハ
偶然ニモ同一箇所ニテ不幸犠牲トナリ両親
ノ悲歎見ルニ忍ビザルモノアリ仍テ我等相
謀リ二兒ノ靈ヲ弔フト共ニ此附近踏切ニ於
テ犠牲トナリタル人々ノ霊ヲモ併セ供養シ
今後ノ災害ヲ禦ギ遺族一同ヲ慰メン為一万
五千余名ノ賛同ヲ得テ茲ニをまもり地蔵尊
ヲ建立ス庶クハ諸靈來リ饗ケヨ 發起人一同
昭和十一年七月 〈揮毫者名 印 印〉

コメント
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