Latin for Beginners_788

【本文】
5. Quibuscum(1) Germānī bellum gerēbant? Cum Rōmānīs, quī eōs superāre studēbant, Germānī bellum gerēbant.
6. Quī virī castra pōnunt? Iī sunt virī quōrum armīs Germānī victī sunt.

(1) cum is added to the ablative of relative, interrogative, and personal pronouns instead of being placed before them.

【訳文】
〔ラテン文 略〕

(1) cum は、関係代名詞、疑問代名詞及び人称代名詞の奪格の前に置かれる代わりに、それらの後ろに付け加えられる。

【コメント】
 本文のラテン語を訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

5. ゲルマン人たちは、誰と戦争をしていたのか。 ゲルマン人たちは、ローマ人 ― 彼らはゲルマン人たちを征服しようと熱望していた ― と戦争をしていた。
(解説)
 第1文の quibuscum は疑問代名詞(誰)の複数・奪格 quibus に前置詞 cum が付いた形で「誰と、誰とともに」の意味になります。注(1)にありますように、cum に疑問代名詞が付くときは、cum quibus とはならず、quibuscum と語順が逆転して1語で綴られるようです(単数形であれば、quōcum となるのでしょうか。)。
 第2文の quī は関係代名詞で、先行詞と関係代名詞節の関係は以下のようになっています。
 先行詞 Rōmānīs(ローマ人たち)← 関係代名詞節 quī eōs superāre studēbant(そして、ローマ人たちは彼ら(=ゲルマン人たち)を征服しようと熱望していたのだが):quī は男性・複数形(先行詞の性・数に一致)、主格(関係代名詞節中の主語)です。この関係代名詞節は、その前後にコンマが付いており、第2文中に挿入されてローマ人のことを付加的に説明しているものと思われます。いわゆる「非制限用法」又は「継続用法」と呼ばれる用法になっていると考えられます。
 bellum gerō は「戦争をする」の意味です。
 “studeō +不定法”は「~することを熱望する、~しようと熱望する」の意味です。

6. どのような男たちが陣を張っているのか。 彼らは、その武器によってゲルマン人たちを打ち負かした男たちである。
(解説)
 第1文の quī  は疑問形容詞(どのような)の複数・主格・男性形で virī を修飾しています。
 第2文の quōrum は関係代名詞で、先行詞と関係代名詞節の関係は以下のようになっています。
 先行詞 virī(男たち)← 関係代名詞節 quōrum armīs Germānī victī sunt(その男たちの武器によってゲルマン人たちが打ち負かされたところの):quōrum は男性・複数形(先行詞の性・数に一致)、属格(関係代名詞節中の armīs に係っている)です。この部分は訳しにくいですが、ここでは能動の形で意訳してみました。
 第1文の castra pōnō は「陣を張る」の意味です。
 第2文の Iī は Eī でもよいと思われます。
 armīs は手段の奪格「武器によって」です。また、victī sunt は vincō の受動相完了形「打ち負かされた、征服された」です。

-初学者のためのラテン語-

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