Latin for Beginners_838

【本文】
4. The safety of the soldiers is dear to Caesar, the general.
5. The chiefs were eager to storm a town full of grain which was held by the consul.

【語句】
safety:安全、安全性
dear:貴重な、大切な、大事な(to ~:~にとって)
general:将軍
chief:長、首長
be eager to do:しきりに~したがっている
storm:攻撃する、襲撃する
grain:穀物

【訳文】
4. 兵士たちの安全は将軍カエサルにとって大切である。
5. 首長たちは執政官によって保持された穀物でいっぱいの町を攻撃したがっていた。

【コメント】
 本文をラテン語に訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

4. Salūs mīlitum Caesarī imperātōrī cāra est.
(解説)
 「兵士たちの」は第3変化名詞 mīles の複数属格 mīlitum で表してみました。
 「将軍カエサルにとって」は、第3変化名詞 Caesar(カエサル)と第3変化名詞 imperātor(将軍)を同格で用いてともに与格で表してみました。
同格については Latin for Beginners_287 を、また、形容詞とともに用いられる与格については Latin for Beginners_473 を、それぞれ御参照ください。
 「大切である」は形容詞 cārus(愛すべき、貴重な)を用いてみました。ここでは女性名詞 salūs(安全)の主格補語になっていますので、女性形 cāra としています。

5. Prīncipēs oppidum plēnum frūmentī quod ā cōnsule habitum est oppugnāre studēbant.
(解説)
 「穀物でいっぱいの」は“plēnus +属格”で表してみました(Latin for Beginners_638 参照)。
 「攻撃する」は oppugnāre で表してみましたが、petere で表すこともできるでしょうか。
 「~したがっている」は“不定法+ studeō ”で表してみました
Latin for Beginners_743 参照)。
 「執政官によって」は行為者の奪格を用いて ā cōnsule と表してみました。
 was held は、日本語訳では「保持された」と訳してみましたが、habeō(持つ)の直説法受動相3人称単数完了形により habitum est と表してみました。
 本文のような複文の場合、語順はどのようにしたらよいのか分かりませんでしたが、とりあえず、通常の語順に倣い、述語動詞 studēbant を文末に置いてみました
Latin for Beginners_251 参照)。
 ところで、この英文の関係代名詞節 which was held ... の先行詞は town(町)とみることも grain(穀物)とみることもできそうです。
 上のラテン語訳では frūmentī quod ... habitum est と、frūmentī の直後に関係代名詞 quod を置いて、frūmentī(穀物)を先行詞とみてみました。この場合、先行詞 frūmentī は中性名詞・単数形、関係代名詞節中での関係代名詞の役割は主語ですので、関係代名詞の語形は quod(単数・主格・中性形)としました。
 他方、oppidum(町)を先行詞とみることとすると、oppidum の直後に関係代名詞を置いて、例えば、plēnum frūmentī oppidum quod ... habitum est のように表すことができるかと思われます。この場合も、先行詞 oppidum は中性名詞・単数形ですので、関係代名詞の語形はやはり quod(単数・主格・中性形)になると思われます。
 なお、「町」と「穀物」のどちらを先行詞とみても、関係代名詞の語形は quod ですので、頭書のラテン語訳のままでも、oppidum が先行詞であると解することができるかもしれません。

-初学者のためのラテン語-

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